sokuhyo

Trademark Appeal Case

不使用取消と商標同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2000−30389(T2000−30389/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第667640号商標(以下「本件登録商標」という。)は、別掲のとおり「PINUP」と「ピンアップ」の文字を二段に横書きしてなり、昭和38年8月1日登録出願、指定商品を、第17類「被服、布製身回品、寝具類」として、昭和40年2月16日設定登録、平成6年8月30日更新登録、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張の主旨

請求人は、「登録第0667640号商標の指定商品中、『被服、布製見回品』についてその登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を次のように述べた。

本件商標は、その指定商品中の「被服、布製身回品」について、商標権者又は専用使用権者もしくは通常使用権者のいずれもが、本件審判請求前継続して3年以上日本国内において使用していない。

してみれば、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、指定商品中の「被服、布製身回品」について、その登録を取り消されるべきでものである。

3 被請求人の答弁の主旨

被請求人は、結論同旨の審決を求め、次のように主張し、証拠方法として乙第1号証ないし乙第5号証(枝番を含む)を提出し、また、物件提出書(1)及び(2)を提出した。

(1)被請求人提出の乙第1号証は、本件登録商標の指定商品の1つである「ワイシャツ類」について本件登録商標を使用している一例を示している。そして、乙第1号証の写真に係るワイシャツ(現品)は、物件提出書(1)および(2)をもって立証する。

この乙第1号証の写真に係るワイシャツが、被請求人の製造によるものであることは、ワイシャツのカラー内側に印刷された布帛シャツの品番「0221−111」及び「0221−888」から明らかである。

乙第1号証によって、商標「PIN−UP」が、「ネーム」(ワイシャツの裏側の首部に縫いつける布製のラベル)、「下札」(ワイシャツの前釦に糸で付ける紙製のラベル)及び商品の包装袋に刺繍又は印刷されて使用されていることが認識できる。

本件登録商標の態様が、「PINUP/ピンアップ」とローマ字および片仮名文字の5文字を同書、同大、等間隔に二段に併記してなるのに対し、被請求人が実際に使用している商標の態様は、「PIN−UP」と、ローマ字の5文字を同書、同大、等間隔に書してなり、「PIN」の文字部分と「UP」の文字部分との間にハイフン「−」を挿入したものであるが、本件登録商標「PINUP/ピンアップ」と実際に使用している商標「PIN−UP」の使用は、本件登録商標と同一性の範ちゅうでの使用と認められる。

以上のとおり被請求人が、本件登録商標を本件登録商標の指定商品について使用していることを明らかにしたが、次に、その使用が、本件審判の予告登録前3年以内になされていることを説明する。

乙第3号証の1及び乙第3号証の2は、品番「0221−111」及び「0221−888」の品番別・取引先・販売集計表(1999年(平成11年)4月1日〜2000年(平成12年)6月30日分)であり、乙第4号証の1及び乙第4号証の2は、品番「0221−111」および「0221−888」の商品在庫累積データ(品番「0221−111」については平成11年8月〜平成12年6月分、品番「021−888」については平成11年7月〜平成12年5月分)である。

これらによれば、本件審判の予告登録前3年以内に、日本国内において、商標「PIN−UP」の入った「ネーム」、「下札」及び「包装袋」が、被請求人によって使用されていることは明らかである。

さらに、乙第5号証の1〜乙第5号証の3は、それぞれ請求人及び被請求人とは利害関係のない第三者である有名百貨店(株式会社高島屋新宿店、株式会社大丸東京店及び株式会社丸井)の販売担当者が、本件審判の予告登録前3年以内に日本国内において、被請求人が、本件登録商標の指定商品の1つである「ワイシャツ類」について本件登録商標と社会通念上同一と認められる商標「PIN−UP」を使用していることを証明している。

したがって、少なくとも、本件審判請求の予告登録前3年以内に日本国内において、被請求人が、本件登録商標と社会通念上同一と認識しうる商標「PIN−UP」を使用している事実、すなわち、本件登録商標「PINUP/ピンアップ」を本件登録商標の指定商品である「ワイシャツ類」について使用していることは明らかである。したがって、本件商標は、商標法第50条第1項に該当しない。

4 当審の判断

被請求人の提出した乙第1号証、物件提出書(1)及び(2)によれば、商標「PIN−UP」の態様で、商品「ワイシャツ」について「PIN−UP」の文字よりなる商標(以下「使用商標」という。)が、使用されていることが認められる。そして、商品「ワイシャツ」は、本件登録商標の指定商品中、「被服」に含まれる商品である。

また、本件登録商標と使用商標とを比較すると、本件登録商標は同一の書体同一の大きさで同一間隔をもって一連に書された「PINUP」の欧文字と、その下部に該欧文字の英語の読みに照応する「ピンアップ」の片仮名文字を二段に横書きした構成よりなるものであるのに対し、使用商標は、「PIN」と「UP」の欧文字の間のハイフンの有無、及び片仮名文字「ピンアップ」の有無の差異を有するものであるが、両商標は、同一の「ピンアップ」(ピンで留める)の称呼・観念を生ずるものであって、社会通念上同一の商標と認めるのが相当である。

そして、被請求人の提出した乙第1号証、乙第3号ないし5号証(枝番を含む。)、物件提出書(1)及び(2)を総合すると、本件審判の予告登録前3年以内に日本国内において、被請求人が、本件登録商標を、本件登録商標の指定商品に含まれる商品「ワイシャツ」について使用した事実が認められる。

したがって、本件登録商標の登録は、商標法第50条の規定により、本件請求に係る指定商品「被服、布製身回品」についての登録を取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。