Trademark Appeal Case
「パワー」結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第1870号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本出願に係る商標(以下、「本願商標」という。)は、後掲したとおり「パワートラップ」の片仮名文字及び「PowerTrap」の欧文字を上下二段に横書きに表してなり、第7類「トラップ」を指定商品として、平成6年4月22日に登録出願されたものである。
2 原査定における拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『動力、力』を意味する『パワー』『Power』の語と、『配管などからドレンを自動的に排出する自動式のバルブの総称』(JIS用語)を意味する『トラップ』『Trap』の語よりなる『パワートラップ』『PowerTrap』の文字を普通に用いられる方法をもって二段に書してなるものであり、これよりは、『動力式トラップ』の意を認識させるものであるから、これを本願指定商品中『動力によって作動するトラップ』に使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、その構成前記したとおり、「パワートラップ」、「PowerTrap」の各文字よりなるところ、これを構成する前半の「パワー」「Power」の各文字部分は、「力、能力、強さ」等を意味合いをもって世人一般に親しまれている平易な英語または外来語といえるものであり、また、同後半の「トラップ」、「Trap」の各文字部分は、その指定商品とする「トラップ」、すなわち、「機器、配管などからドレン(drain)を自動的に排出する自力式のバルブの総称→ドレン」(財団法人日本規格協会1998年発行JIS工業用語大辞典,「トラップ」(trap)の項より)を指すものであるから、本願商標はこれら各語をそれぞれ繋いでなるものと容易に認識し理解されるものといえる。
しかして、「power」(パワー)の文字(語)は、前記一般的意味合いの語として理解される場合のほか、各種の産業用機械器具または生活関連設備機器類を取り扱う当業者ないしこの種商品の取引者・需要者間においては、当該機器類の能力(パワー)特性、すなわち、電力、動力または圧力等の各種物理的、電気的または工学的諸作用により仕事率をより高めたものという能力特性を意味しまたは表示する語として容易に理解され、かつ、その意味合いをもって取引上普通に使用しているのが実情である(たとえば、「パワーウインチ(power winch)」、「パワーショベル(power shovel)」、「パワーシリンダー(power cylinder)」、「パワーステアリング(power steering)」、「パワーブレーキ(power brake)」、「パワーローダー(power loader)」等)。
そうすると、本願商標をその指定商品(「トラップ」)について使用した場合、これに接する需要者は、前記事情よりして、その能力(パワー)特性が優れていて、仕事率のより高いものという品質(性能・機能)を表示したものと理解するに止まり、それをもって自他商品の識別標識とは認識し得ないものといわなければならない。
請求人は、請求の理由において、本願指定商品であるトラップは動力を用いることなくドレンを自動的に排出するものであり、かつ、動力作動式のトラップは存在しないから、本願商標は商品の品質を表示するものでなく、また、その品質を誤認させるおそれがあるものとはいえない旨述べているが、たとえ、請求人の述べるとおり動力作動式のトラップが存在しないとしても、それ以外の物理的、電気的または工学的諸作用による作動方式までも全否定し得ない点でなお本願商標が当該機器の能力特性またはその品質を表示するものとした前記認定は相当というべきであり、また、「power」(パワー)の語自体、各種の産業用機械器具または生活関連設備機器類について、その能力特性が優れ、その仕事率のより高いものを指称する語として容易に理解され、かつ、普通に用いられる状況にあること前記認定のとおりであるから、この点について述べる請求人の主張は採用の限りでない。その他、前記認定を覆すに足りる証拠はない。
してみれば、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当するものといわざるを得ないから、本願はこの理由をもって拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。