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Trademark Appeal Case

称呼類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第13630号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「プチプチ」の片仮名文字を横書きしてなり、第29類「加工水産物,加工卵,食用魚介類(生きているものを除く。)」を指定商品として、平成7年7月13日登録出願されたものである。

第2 原査定の引用商標

原査定が本願商標について商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の査定に引用した商標は、以下のとおりである。

商標登録第3118600号商標(以下「引用商標」という。)

商標 「プチプチチキン」の片仮名文字を横書き

指定商品 第29類「鶏肉,鶏肉製品」

登録出願日 平成5年8月12日

設定登録日 同8年1月31日

第3 請求人の主張の要点

1 請求の趣旨

原査定を取り消す、本願商標は、登録すべきものとする旨の審決

2 請求の理由

(1)「プチ」の語は、仏語「petit」に由来、「小さな、かわいい」などを意味する日本語化された外来語として当業界において周知された言語である。

(2)「プチ」は、これに続く食品の普通名称、品質表示と一体となって認識され、「プチチキン」といえば「ひと口大の小さな鶏肉または鶏肉の加工製品」あるいは「プチ食品」と同様に「一人1回分の鶏肉を製品化したミニ包装食品」を認識させるものである。「プチチキン」は、一体不可分のものであることはもとより、「プチチキン」のみをもって自他商品の識別標識としての機能を具備しない。

引用商標「プチプチチキン」は、「プチ」を繰り返し言葉として強調したまでのことであって、その語義が「小さな 小さな チキン」になったからといって、「プチチキン」と同様「チキン」の文字部分を分離して「プチプチ」の文字部が独立したものとみなければならない格別の事情が存在するものではない。

そうすると、「小さな」を意味する形容詞の繰り返し言葉として単に「小さな、小さな」を認識させるにすぎない本願商標「プチプチ」と、前半の「プチプチ」が後半の「チキン」の強調的形容詞として「小さな 小さな チキン」を一連一体のものとして認識させる引用商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点においても類似するものではない。

(3)複合語からなる商標の構成中指定商品の普通名称又は品質を表示する語が含まれているからといって、そのことだけで直ちに物理的に分離考察を行うことは許されない。分離考察を行うべきかどうかについては、あくまでも取引事情に基づいて決すべきである。

(4)要するに、商品の普通名称なり品質表示を構成する商標であったとしても、取引上一体のものとして称呼、観念される特段の事情が存在するときには、これを分離して考察すべきものではない。引用商標が当業界において親しく使用されている「プチチキン」を形容詞として強調するために、「プチチキン」にさらに「プチ」を冠して「プチプチチキン」としたからといって、「チキン」の文字部分を分離しては取引事情に著しく反する。分離考察すべきでない引用商標の語義までも破壊して「プチプチ」の部分が独立したものと解することは、商標の類否についての経験則を誤った違法がある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(5)引用商標は、現在使用されていないと考えられる。

所定の期間を待って、不使用による取消審判を請求する。

3 証拠方法

請求人は、意見書に記載のとおり甲第1号証ないし甲第13号証を提出した。

第3 当審の判断

1 本願商標と引用商標の類否について検討する。

(1)本願商標は、「プチプチ」の片仮名文字を横書きしてなるところ、その構成文字に相応して「プチプチ」の称呼が生ずることは明らかである。

引用商標は、「プチプチチキン」の片仮名文字を横書きしてなるところ、その構成中の「チキン」の文字部分は、英語「chicken」に由来する「鶏肉」を意味する外来語であり、食品に関しては自他商品の識別機能のないものであるから、本願商標の要部は「プチプチ」の文字部分にあるものというべきである。

請求人は、「プチ」の語は仏語「petit」に由来し、「小さな、かわいい」などを意味する日本語化された外来語であるとし、その上で、引用商標「プチプチチキン」は、「プチ」を繰り返し言葉として強調したものであり、「小さな 小さな チキン」を認識させる旨主張するが、「プチプチ」と表示された場合に、これに接する取引者、需要者が通常、仏語「petit」を片仮名書きで繰り返し言葉として強調したものであると認識することは不自然であり、そのような表示が食品に関して使用されているという取引の事情も認められないので、請求人の主張は採用するこができない。

そうすると、引用商標は、「プチプチチキン」の一連の称呼を生ずるほか、「プチプチ」の称呼も生ずるものである。

してみると、両商標は、「プチプチ」の称呼を共通にする商標である。

(2)本願商標と引用商標とは、「プチプチ」の片仮名文字を同じくするものであるから、外観上近似した印象を与えるものである。

(3)本願商標「プチプチ」は特定の語義は生じないものと認められ、引用商標は、前記(1)で述べたとおりであって、全体として特定の観念は生じないものであり、両商標は、観念においては比較することはできない。

(4)したがって、本願商標と引用商標は、観念においては比較することはできないが、称呼を共通にし、外観上も近似した印象を与えるものであり、全体として互いに紛れるおそれのある商標である。

そして、本願商標の指定商品「加工水産物」は引用商標の指定商品「鶏肉製品」と類似する商品である。

(5)請求人は、引用商標に対して不使用による取消審判を請求するとしているが、相当の期間を経過した現在に至るも、引用商標に取消審判が請求された事実はない。

2 結語

以上のとおりであり、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、本願を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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