Trademark Appeal Case
長音の有無と称呼の近似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第2867号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本願商標は、別掲に示したとおりの構成よりなり、第3類「せっけん類、香料類、化粧品」を指定商品とし、平成8年12月12日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定において、本願の拒絶の理由に引用された登録第3079331号商標(以下、「引用商標」という。)は「APATO」の欧文字を書してなり、第3類「せっけん類、化粧品、歯みがき」を指定商品として、平成4年11月24日に登録出願、平成7年10月31日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
そこで、本願商標と引用商標との類否について判断するに、本願商標は、別掲に示したとおりの構成よりなるところ、その構成中の「APART」の文字は看者の注意を惹くように大きく書され、そして、その文字自体は独立しても自他商品の識別標識としての機能を有するから、本願商標に接する看者は構成中の「APART」文字部分に着目し、これより生ずる称呼、観念をもって取引に資する場合も少なくないものである。
そして、本願商標中の「APART」の文字は「アパート」と読まれ「わきの方に、別個に」等の意味合いを有するものであるから、本願商標は「APART」の文字より「アパート」の称呼および上記意味合いを生ずるものである。
一方、引用商標は「APATO」の文字を書してなるところ、これは特定の読みおよび意味合いを有する成語でないから、引用商標に接する看者は馴染み親しまれている英語風の読みをもって読む場合も少なくないものである。
しかして、引用商標は、その構成文字に相応して「アパト」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を有しないものである。
そこで、本願商標より生ずる称呼「アパート」と引用商標より生ずる称呼「アパト」とを比較するに、両者は共に「アパト」の3音を共通にし、その差異は中間における「パ」の音に長音を有するところ、かかる長音部分は必ずしも明確に称呼され聴取されがたいから、それぞれを一連に称呼するときにはその語調、語感が近似したものとなり彼此相紛らわしいものである。
したがって、本願商標と引用商標とは、観念においては比較することができず、外観において差異するとしても、両者は称呼上類似する商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標と同一又は類似の商品を包むものであるから、結局、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し登録することはできない。
なお、請求人(出願人)は、引用商標については不使用による取消審判(平成10年審判第31302号)を請求している旨述べているが、特許庁備え付けの商標登録原簿をみるところ、その取消審判は不成立の審決が確定しているものである。
よって、結論のとおり審決する。
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