Trademark Appeal Case
結合商標の分離認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第17284号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、別掲(1)に示したとおりの構成よりなり、平成9年11月13日に登録出願、指定役務は願書に記載されたとおりである。
2.引用商標
原査定において、本願の拒絶理由に引用した登録第3171806号商標は、別掲(2)に示したとおりの構成よりなり、平成4年9月29日に登録出願、第37類「内装仕上工事」を指定役務として、平成8年6月28日に設定登録されたものである。(以下これを「引用商標1」という。)
同じく登録第3265953号商標は、「株式会社南北」の文字を書してなり、平成4年12月25日に登録出願、第37類「建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。),床洗浄機の貸与,モップの貸与」を指定役務として、平成9年2月24日に設定登録されたものである。(以下これを「引用商標2」という。)
同じく登録第3265954号商標は、別掲(3)に示すとおりの構成よりなり、平成5年1月8日に登録出願、第37類「建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。),床洗浄機の貸与,モップの貸与」を指定役務として、平成9年2月24日に設定登録されたものである。(以下これを「引用商標3」という。)
そして、前記の引用各商標は、現に有効に存続しているものである。
3.原査定の理由
原査定は、「本願商標は、特段の語義をも看取し難い『M』字状図形と『Mamboku』の文字よりなるところ、これらを常に一体のものとしてみなければならない特別の理由も窺えないことから、それぞれ独立して自他役務識別標識としての機能を果たすとみるのが相当である。そうとすると、本願商標に接する取引者、需要者は、前記『M』字状図形の外観のほか、『Mamboku』の文字に相応して、『マムボク』又は『マンボク』の称呼をもって商取引等に資する場合も決して少なくないとみるのが相当である。他方、引用商標1は、『M』字状図形からなるものである。そこで、本願及び引用1の両商標を比較するに、両者はいずれも『M』字状図形の外観における構成の軌を一にする極めて酷似したものというのが相当であるから、外観上彼此相紛れるおそれある類似の商標と判断する。次に、引用商標2は、単に『ナンボク』とのみ簡略称呼し取引等に資する場合も充分にあるものといわなければならなず、同様に、引用商標3は、単に『ナムボク』又は『ナンボク』という称呼をもって取引等に資する場合が決して少なくないものとみるのが相当である。そこで、これらを比較するに、これらは、いずれも『ムボク』又は『ンボク』の各音を共通にしており、その異なるところは、僅かに語頭における『マ』と『ナ』の音の微差にすぎないものである。しかるに、これとても、いずれも鼻音からなるものであって、母音(a)を共通にする近似音であることから、本願及び引用2,3の両商標の称呼を、全体として、それぞれ一連に称呼するときには、草々の間、彼此近似して聴取され易いものといわなければならない。してみると、本願及び引用1乃至3の両商標は、引用商標1とは、外観において類似しており、引用商標2,3とは、称呼において類似しており、なおかつ、これらの指定役務を同一又は類似にするものであることから、結局、彼此相紛れるおそれある類似の商標といわなければならず、畢きょう、本願商標は、登録することができないものと認める。」旨認定判断して、本願を拒絶したものである。
4.請求人(出願人)の主張要旨
請求人(出願人)は、「本願商標は、欧文字の上に図形が乗っているような一体の外観を呈し、その図形部分は下方に書されている出願人の名称の頭文字を図案化したものであって、図形部分と文字部分は相互に補完しあっており、これを切り離してみなければならない特段の理由はない。原審においては本願商標が分離されて認識される理由が開示されておらず、審理不尽による認定の誤りである。本願商標と引用商標1〜3は、外観、称呼及び観念において相紛れるおそれのない非類似のものである。」旨主張している。
5.当審の判断
本願商標は、別掲(1)に示した構成よりなるものであるところ、該商標中の図形は欧文字部分と分離して表わされており、また、図形部分は該商標全体の八分の六ほども占めている上、太線でくっきりと表されたM字様の図形は力強いデザインで、それのみで看者の印象に強く残るものといえるから、該図形部分は独立して自他商品識別標識としての機能を果たすものと認める。
一方、引用商標1は別掲(2)に示した構成よりなるものである。
そこで、本願商標のM字様図形部分と引用商標1を比較すると、引用商標1は、本願商標図形部分より縦の比率が若干長いものの、構成の軌を一にするものと認められる。そして、両者は細部に亘る相違点を容易に覚知し得ないほど極めて酷似した図形であって、外観において互いに相紛れるおそれのあるものというのが相当である。
したがって、引用商標2〜3に言及するまでもなく、本願商標は、引用商標1と外観上類似の商標であり、且つ、その指定役務も類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することが出来ない。
よって結論のとおり審決する。
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