Trademark Appeal Case
著名商標の便乗出願
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年異議第91870号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | other |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4150829号商標(以下、「本件商標」という。)は、「CLIFFORD」の文字を左横書きしてなり、平成9年2月27日に登録出願され、商品の区分第12類「乗物用盗難警報器」を指定商品として、平成10年5月29日に設定の登録がなされたものである。
2 登録異議申立ての理由
商標「CLIFFORD」(以下、「引用商標」という。)は、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の業務に係る商品「自動車用盗難警報装置」を表示するものとして取引者・需要者の間に広く認識されている商標であるから、商標権者が、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあり、かつ、不正の意図をもって登録出願を行ったものと推定できるものであるから、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
申立人の提出に係る甲各号証によれば、申立人である「クリフォードエレクトロニクスインコーポレイテッド」は、自己の業務に係る商品「自動車用盗難警報装置」について「CLIFFORD」の文字よりなる商標を1993年から今日に至るまでアメリカ合衆国を中心として継続して使用し、かつ、申立人の商品が雑誌等に広告された結果、その市場占有率も高くなり、本件商標の登録出願時には、既に少なくともアメリカ合衆国において需要者の間に広く認識されていたことが認められる。
しかして、本件商標は、その構成文字が申立人の使用する商標と全く同一の構成態様であり、かつ、申立人の取扱いに係る商品と同じ商品に使用するものであるから、商標権者は需要者の間に広く認識されるに至った他人の著名商標にただ乗りするものであり、申立人の出所表示機能を希釈化させ、又はその名声を毀損させるなど不正の目的をもって出願されたものといわざるを得ない。
ところで、商標権者は、意見書において、「申立人の提出資料から認められるのは、申立人の商品が雑誌に広告されたということのみであって、その結果として申立人の商品の市場占有率が高くなったとか、本件商標の登録出願時には申立人の使用する『CLIFFORD』がアメリカ合衆国において需要者の間に広く認識されていたとかの事実は全く窺い知ることはできない。」旨述べているが、申立人の提出に係る証拠が雑誌の広告及び商標権者の作成に係る警告書であるとしても、本件商標の構成文字が申立人の使用する商標と全く同一の構成態様であり、かつ、申立人の取扱いに係る商品と同じ商品に使用するものであるばかりでなく、その商品の範囲は狭く、商品「自動車用盗難警報装置」を取り扱う業界も狭いといえることから、申立人の提出に係る上記証拠を勘案すれば、少なくも商品「自動車用盗難警報装置」に接するアメリカ合衆国における需要者は、商標「CLIFFORD」が申立人の使用する商標であることを当然知っていたものとみるのが相当である。
また、商標権者は、「アメリカ合衆国では『CLIFFORDTHE BIG RED DOG』の絵本が広く愛読されており、その犬のキャラクターが、あるときは番犬となり、また警察となることから、カーセキュリティ製品とのマッチングが良いとの理由で『CLIFFORD』を採用したものであり、申立人の『CLIFFORD』を盗用したものではない。旨述べているが、両商標の構成態様が全く同一であり、かつ、同じ商品に使用するものであるから、本件については上記とおり、認定判断するのが相当である。
以上のとおり、商標権者の意見は、採用することができない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反してされたものといわざるを得ないから、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。