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Trademark Appeal Case

商標不使用取消の立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第30492号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第1535827号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示したとおりのややデザイン化した「ピクシー」の文字を書してなり、昭和51年6月9日出願、第4類「せっけん類(薬剤に属するものを除く)歯みがき 化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として同57年8月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の登録は、その指定商品中『化粧品(薬剤に属するものを除く)』について取消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び同2号証を提出している。

(1)本件商標は,その指定商品中,「化粧品(薬剤に属するものを除く)」について、継続して3年以上日本国内において使用した事実が存在しないものである。

(2)商標法第50条第1項による商標登録の取消しの審判の請求があった場合,同条第2項の規定により、商標権者・専用使用権者または通常使用権者のいずれかが請求に係る指定商品のいずれかについて登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しない限り、その指定商品に係る商標登録の取消しを免れない。

しかしながら、本件商標は、化粧品について商標権者により継続して3年以上日本国内において使用されていない。また、本件商標の商標権には専用使用権が設定されていない。さらに、当該商標権には通常使用権の登録もなされておらず、通常使用権者も存在しないことが推認される。

したがって、本件商標については、その登録は商標法第50条の規定により取消されるべきである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙1号証ないし同21号証を提出している。

(1)審判請求書において、請求人は「本件商標は、その指定商品中『化粧品(薬剤に属するものを除く)』について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである」と主張している。

(2)しかしながら、本件商標は下記に示すよう、本件審判請求登録前3年以内に通常使用権者によって「モイスチャーローション(乳液)」に継続して使用されてきたものである。

使用事実の経過

(ア)昭和62年3月21日付で、株式会社ピクシー(甲)とグリンベル化粧品株式会社(乙)(平成4年2月14日株式会社グリンベルに変更)との間において、甲が、乙を通常使用権者として甲の所有する登録第1535827号商標「ピクシー」の使用を許可する覚書が交わされた(乙第1号証 )。

(イ)岡根商工有限会社(後に名取容器株式会社に変更)が株式会社ピーアイ中央研究所に「ピクシーモイスチャーローション(乳液)」(本件商標用の商品であるモイスチャーローション(乳液)と認められるところ、以下、単に「モイスチャーローション」という。)の瓶、キャップ、中栓を平成4年5月21日150個、同年6月2日150個及び同4年9月1日6990個を納入した(乙第2号証)。

(ウ)株式会社ユニットプランニングが株式会社ピーアイ中央研究所に「モイスチャーローション」の包装用箱を平成4年5月21日1000個、同年6月22日10,400個を納入した(乙第3号証)。

(エ)株式会社ピーアイ中央研究所によって、「モイスチャーローション」が製造され、ロット番号が付された後、箱詰めされ、株式会社ピクシーに平成8年8月29日60個、同9年1月24日80個、同年6月3日80個及び同10年3月31日80個を出荷、その後株式会社グリンベルに納入された(乙第4号ないし同6号証)。乙第6号証に示された包装用箱は、そのロット番号(AIOZ)(Iは4月、0は平成10年(1998年)を意味する)によって、平成10年4月に製造されたことが平成10年3月31日付作業日報とともに証明される(ロット番号には翌月の4月として付されている)。

(オ)「モイスチャーローション」は、平成8年11月11日から同10年11月27日までに株式会社グリンベルにおいて、荒井英津子外11名の消費者に直接販売され、又は有限会社グリンベルエコー外2店の販売店に納入された(乙第7号証ないし同21号証)。

以上のように、本件商標「ピクシー」は、店頭に陳列して大量販売を行っているものではないが、長期間にわたって利用している顧客に対して、直接販売の形で継続的に使用されてきたものである。

(3)上記事実に鑑み、本件商標が、化粧品(モイスチャーローション)に使用されていることは疑いなく、よって本件審判請求の趣旨は全く理由のないものである。

4 当審の判断

被請求人提出に係る各乙号証をみるに、乙第1号証は、昭和62年3月21日付けで、請求人である株式会社ピクシー(甲)とグリンベル化粧品株式会社(乙)(平成4年2月14日株式会社グリンベルに変更、添付されている株式会社グリンベルに関する現在事項全部証明書)との間において、甲が、乙を通常使用権者として甲の所有する登録第1535827号商標の「ピクシー」の使用を許可する覚書(写し)と認められ、グリンベル化粧品株式会社は、本件商標の通常使用権者と認められる。

乙第2号証は、平成4年5月21日から同4年9月1日までに岡根商工有限会社(後に名取容器株式会社に変更)が株式会社ピーアイ中央研究所に「モイスチャーローション」用の瓶、キャップ、中栓を納入したことを示す納品書及び請求書(写し)である。

乙第3号証は、平成4年5月21日から同4年6月22日までに株式会社ユニットプランニングが株式会社ピーアイ中央研究所に「モイスチャーローション」用の包装用箱を納入したことを示す納品書及び請求書(写し)である。

乙第4号証は、平成8年8月29日から同10年3月31日までに株式会社ピーアイ中央研究所によって、「モイスチャーローション」が製造され、ロット番号が付された後、箱詰めされ、出荷されたことを示す工場作業日報である。

乙第5号証は、「モイスチャーローション」の瓶詰め状態及びその包装箱の正面と背面を表す商品の写真である。

乙第6号証は、「モイスチャーローション」の包装箱である。

そして、乙第5号証及び同第6号証の瓶及び包装箱には「ピクシー」の文字が記載され、これは本件商標と社会通念上、同一のものと認められる。また、「モイスチャーローション」は、本件商標の指定商品の化粧品に含まれるものである。

乙第7号ないし同21号証は、平成8年11月11日から同10年11月27日までに「モイスチャーローション」を株式会社グリンベルにおいて、荒井英津子外10名の個人消費者に直接販売し、又は有限会社グリンベルエコー外3店の販売店に納入したことを示す納品書及び帳簿(写し)と認められる。この納品書及び帳簿における品名「ピクシーモイスチャーローション」の記載及び日付の記載から、「モイスチャーローション」は、本件審判請求の登録前3年以内の日に、消費者に直接販売、または販売店に納品されたことが確認できる。

以上、乙第1号証ないし同21号証を総合勘案すれば、本件商標は、通常使用権者により、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、請求に係る指定商品中の「化粧品」について使用されていたものと認めることができる。

そして、請求人は、被請求人の答弁に対し何ら弁駁するところがない。

したがって、本件商標の指定商品中、請求に係る商品についての登録は、商標法第50条の規定により取消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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