Trademark Appeal Case
周知商標と結合商標の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第91409号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4299955号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年7月13日に登録出願され、「BURTON WORLD」の文字を横書きしてなり、第28類「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,ビリヤード用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,スキーワックス,釣り具」を指定商品として、平成11年7月30日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、自己の業務に係る商品について使用をするものではないから、商標法第3条第1項柱書きに該当する。
そして、「BURTON」商標(以下「引用商標」という。)は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係る商品「スノーボード、スノーボード用手袋・被服、バッグ」を表示するものとして取引者・需要者の間において広く認識されている著名商標であって、本件商標は引用商標に類似するものであり、また、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。
また、申立人会社(「THE BURTON CORPORATION」)は、「BURTON」と略称され著名となっており、本件商標はこれを含むものであり、かつ、本件商標は、引用商標の著名性にただ乗りするものであって、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標であるから、商標法第4条第1項第7号及び同第8号に該当する。
さらに、本件商標は、不正の目的をもって使用をするものであるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。
よって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 本件商標登録に対する取消理由
申立人提出の証拠を徴するに、日経流通新聞、織研新聞、スポーツ産業新報の各新聞、日本版FORBES、SNOWBOAD、Skier別冊SNOWBOAD、BOONの各雑誌の掲載記事によれば、本件商標の出願の時までには、わが国においてスノーボードの人気が急激に高まってきたこと(平成10年開催の長野オリンピックの公式種目として採用された。)、申立人は、引用商標「BURTON」をスノーボード関連商品「スノーボード、スノーボード用靴、スノーボード手袋、被服、バッグ、ゴーグル、サングラス」等について使用してきたものであり、スノーボード関連商品の中では最も人気の高いものとされていたものであることが認められるから、引用商標は、申立人の業務に係るスノーボード関連商品を表示するものとして、本件商標の登録出願前より、わが国において、若者を中心とする一般消費者の間に周知著名になっていたものと認められる。
そうすると、本件商標は、「BURTON WORLD」の文宇よりなるものであり、その指定商品は、第28類「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェツカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,ビリヤード用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,スキーワックス,釣り具」であるから、引用商標に係る商品「スノーボード、スノーボード用靴、スノーボード手袋、被服、バッグ、ゴーグル、サングラス等」とは、娯楽、スポーツ、ファッションに関係のある点で共通しているものである。特に、「運動用具,スポーツフィッシング用具」は、「スノーボード用品」とスポツ用品として共通しているものである。それゆえ、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「BURTON」の文字を含むところから、前記周知商標である引用商標を連想、想起し、申立人または申立人と組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとくその商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
4 商標権者の意見の要旨
(1)「BURTON」は、「一般に欧米人の男子の名前を想起し得る程度のものである。職権をもって調査するも、本件商標が他人の名称の著名な略称に該当し、又それを含むものとは認められない。」との特許庁の本件商標に関係する「異議決定」の判断を提出する。(「乙第1号証 参照」)
(2)特許庁は、「登録」「取消」「登録」と猫の目の様に判断を変える事は大変問題である。
「商標登録」において、一旦「登録」を与えれば、企業は膨大な投資をして商品製造を行い、販売先への販売契約等を行うものであり、その損害は計り知れないものがある。
したがって、1〜2年で判断がくるくる変わるようでは社会の安定は望めない。
(3)本件商標の登録は維持する、との決定を求めるものである。
5 当審の判断
(1)平成12年6月27日付けで通知した前記3の取消理由は妥当なものであり、商標権者の意見は次の理由により採用できない。
(2)本件商標構成中の「BURTON」の文字部分が、ときに欧米人の男子の名前を想起させることがあるとしても、これによって該文字部分の「BURTON」が、申立人の業務に係るスノーボード関連商品を表示する商標として、本件商標の登録出願前より、わが国において、若者を中心とする一般消費者の間に周知・著名になっていたことが否定されるものではない。
(2)「BURTON」に関する商標についての異議決定例において、その判断と本件に対する判断が異なったとしても、その判断における時点が異なるものである上、「BURTON」の商標が申立人の業務に係るスノーボード関連商品を表示するものとして、本件商標の登録出願前より、わが国において、若者を中心とする一般消費者の間に周知著名になっていたものと認められる状況においては、それら「BURTON」を含む商標が申立人の業務に係る商品であると出所の混同を生じている可能性も否定しきれないことを考慮すれば、本件については、前記のとおりの判断をすることが相当である。
(3)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15に違反してされたものといわざるを得ないから、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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