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Trademark Appeal Case

結合商標の称呼類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2000−91192(T2000−91192/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4407503号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4407503号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成9年10月23日に登録出願され、「ナルシスジョーヌ」の仮名文字と「Narcissejaune」の欧文字とを二段に横書きしてなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,歯磨き」を指定商品として、平成12年8月11日に設定の登録がされたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用に係る下記の登録商標(以下、「引用商標」という。)と類似するものである。また、引用商標は、「香水、化粧品などの香料を含む商品」について、世界的に周知・著名となっているから、「Narcisse」を含む本件商標をその指定商品に使用した場合、申立人と関連があるかのように出所の混同を生ずるおそれがある。さらに、本件商標は、申立人の信用に乗じて不正の利益を得る目的でなされたものである。よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に該当する。

〈引用商標〉

(1)平成3年12月26日に登録出願され、「CHLOE NARCISSE(「CHLOE」の「E」の文字部分にはアクサン記号が付されている。)」の欧文字を横書きしてなり、第4類「化粧品、香料類、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成9年11月28日に設定の登録がされた登録第2723673号商標

(2)平成4年8月20日に登録出願され、後掲の(1)に示すとおりの構成よりなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成10年2月20日に設定の登録がされた登録第4115837号商標

(3)平成4年8月20日に登録出願され、後掲の(2)に示すとおりの構成よりなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成10年2月20日に設定の登録がされた登録第4115838号商標

3 当審の判断

(1)本件商標は、その構成前記のとおり「ナルシスジョーヌ」、「Narcissejaune」の文字よりなるものであるところ、これを構成する仮名文字及び欧文字により書された各文字は、一連不可分に表されていて視覚上一体的に看取し得るばかりでなく、これより生ずると認められる「ナルシスジョーヌ」の称呼も格別冗長に亘るものでなく、一気一連に称呼し得るものである。そして、たとえ構成中の「ナルシス」、「Narcisse」の文字部分より「ギリシャ神話の主人公」(Narcisse)の意味合いを想起し得る場合があるとしても、かかる構成にあっては直ちに該文字部分が独立して認識されるものとはいい難く、むしろ、全体として不可分一体の特定の観念を生じない造語と認識し把握されるものとみるのが自然であって、前記一連の称呼のみをもって取引に資される固有の商標とみるのが相当である。

そうすると、本件商標より単に「ナルシス」の称呼が生ずるということはできないから、これを理由に本件商標と引用商標とを類似のものとすることはできない。このほか、本件商標と引用商標とを類似のものとすべき事由は見出せない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものということはできない。

(2)次に、申立人の提出した証拠を検討するに、引用商標がその指定商品中の「香水」について使用され、また、雑誌に広告の掲載がされたことは認め得るとしても、この程度の証拠によっては、本件商標の登録出願時に、引用商標またはその構成中の「NARCISSE」、「Narcisse」の文字(語)が申立人の業務にかかる商品「香水」を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたものとみるのは困難といわざるを得ない。

してみれば、本件商標をその指定商品について使用した場合、直ちに引用商標を想起させるものとはいい難いから、これに接する取引者、需要者をして申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものということはできない。

(3)さらに、商標権者がいわゆるインターネットを介して行われる電子商取引ないし当該紹介情報において「ナルシスジョーヌは黄水仙、ギリシャ神話を語源とする《ナルシスト》をあらわしている」あるいは「ナルシス・ジョーヌ」と表記、解説しているとしても、このことをもって、本件商標が不正の目的(不正な利益を得る目的、他人に損害を加える目的、その他の不正な目的)をもって使用するものということはできず、また、そのほか本件商標が不正の目的で使用するものと認め得る証左は見出せない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものということはできない。

以上、(1)ないし(3)に述べたとおり、本件商標は、申立人主張のいずれの法条の規定にも該当するものでないから、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すことはできない。

よって、結論のとおり決定する。

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