Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90136(T2001−90136/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4432597号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成11年6月4日に登録出願され、「RETAILTECH」の文字を横書きしてなり、第35類「広告,商品の販売に関する情報の提供,事業に関する情報の提供,新聞広告の内容に関する情報の提供,商品展示会及び商品見本市の企画・運営又は開催」を指定役務として、同12年11月17日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立理由
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)は、以下の(1)ないし(3)に示す登録商標(以下、合わせて「引用各商標」という。)を引用し、本件商標と引用各商標とは、「テック」の称呼において類似するものであり、かつ、両者の指定役務も同一又は類似のものであるとし、また、申立人は、自己の業務に係る役務、例えば、第35類「商品の販売に関する情報の提供」等について、商標「TEC」及び「テック」を永年にわたり広く使用した結果、商標「TEC」及び「テック」は、申立人の業務に係る役務について、本件商標の登録出願時までには我が国において申立人の商標として、取引者・需要者に広く知られているものであるから、本件商標をその指定役務に使用するときは、申立人の業務に係る役務とその出所について混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきであるとしている。
〈引用各商標〉
(1)登録第3050002号商標は、平成4年9月28日に登録出願、「TEC」の文字を横書きしてなり、第35類「経営の診断及び指導,商品の販売に関する情報の提供」を指定役務として、同7年6月30日に設定登録されているものである。
(2)登録第3050003号商標は、平成4年9月28日に登録出願、「テック」の文字を横書きしてなり、第35類「経営の診断及び指導,商品の販売に関する情報の提供」を指定役務として、同7年6月30日に設定登録されているものである。
(3)登録第4082708号商標は、平成7年3月17日に登録出願、「Total Solution」と「by」及び「TEC」の文字を三段に併記してなり、第35類「広告,販売促進のためのトレーディングスタンプの発行,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,書類の複製,速記,筆耕,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワ−ドプロセッサーの貸与,キャッシュレジスタの貸与」を指定役務として、同9年11月14日に設定登録されているものである。
3.当審の判断
本件商標は、その構成前記のとおり、「RETAILTECH」の文字よりなるところ、その構成各文字はまとまりよく一連に表されてなり、視覚上一体的に看取し得るものであり、かつ、これより生ずるものとみられる「リテイルテック」の称呼もさほど冗長なものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、たとえ構成中の「RETAIL」の文字部分が「小売り」を意味する語であって、その指定役務中の用途向け等を想起させる場合があるとしても、かかる構成においては直ちに特定の役務の質を具体的に表示するものはいい難く、むしろ、全体として不可分一体の造語と認識し把握されるとみるのが自然であって、これよりは、前記一連の称呼のみをもって取引に資される固有の商標というのが相当である。
そうすると、本件商標より単に「テック」の称呼が生ずるということはできないから、これを理由に本件商標と引用各商標とを類似のものとすることはできない。さらに、本件商標は特定の観念を生じ得ない造語であるから、観念上比較し得ないものであって、両者の構成よりみて外観上も容易に区別し得るものである。このほか、本件商標と引用各商標とを類似のものとすべき事由は見出せない。
また、たとえ、引用各商標(「TEC」、「テック」)が本件商標の登録出願時において申立人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして取引者、需要者の間において広く認識されていたものとしても、前記のとおり、本件商標と引用各商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれからしても十分に区別し得る別異の商標であって、ほかに両者が紛れ得るとする点は見出せないから、本件商標をその指定役務について使用した場合、これに接する取引者、需要者が引用各商標を連想・想起し、その役務が申立人又は申立人と何らかの関係のある者の業務に係るものであるかのように、役務の出所について混同を生ずるおそれはないといわなければならない。
してみれば、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものとすることはできない。
よって、結論のとおり決定する。
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