Trademark Appeal Case
「ALPHA OMEGA」と「OMEGA」の称呼・観念の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90946(T2000−90946/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4388981号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成11年1月6日に登録出願され、標準文字により「ALPHA OMEGA」の文字を横書きしてなり、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年6月2日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、昭和61年9月5日に登録出願され、「OMEGA」の文字を横書きしてなり、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成3年12月25日に設定登録された登録第2359393号商標(以下、「引用A商標」という。)及び平成1年2月10日に登録出願され、「OMEGA」の文字を横書きしてなり、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年2月26日に設定登録された登録第2506222号商標(以下、「引用B商標」という。)と、その外観及び称呼において類似する商標であって、引用A商標及び引用B商標に係る指定商品と同一又は類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が本件商標出願前より長年にわたり、ドイツ、日本をはじめ世界的に自動車について使用している商標「OMEGA」(以下、「引用C商標」という。)は、ドイツ、日本を含め世界的に周知・著名となっている。
この引用C商標の著名性、本件商標と引用C商標との類似性、本件商標の指定商品と引用C商標の使用に係る商品の同一性又は類似性、本件商標権者の不正の目的等を総合的に勘案すると、本件商標は、同法第4条第1項第19号に該当する。
(3)上述した、引用C商標の著名性等を総合的に勘案すると本件商標が商標権者により使用されれば、引用C商標との関係で、一般需要者が商品の出所について混同を生ずることは明らかであるから、本件商標は、同法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。
(4)本件商標は、申立人のドイツ及び日本における著名商標と類似する商標であり、外国著名商標のただ乗りに該当するから、国際信義に反するものであり、同法第4条第1項第7号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、上記に示すとおりの構成よりなるところ、その構成文字全体は、左右バランスよく表されていて、これより生ずると認められる「アルファオメガ」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものであり、また、観念上もギリシャ文字の最初の文字「ALPHA」と最後の文字「OMEGA」を組み合わせてなるものと看取され、英語でいう「AZ」の如く表したものというのが相当である。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字に相応して、「アルファオメガ」の称呼のみを生ずるものといわざるを得ない。
一方、引用A商標及び引用B商標は、共に「OMEGA」の文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して、「オメガ」の称呼と「ギリシャ文字の一字(オメガ)」の観念を生ずるものである。
しかして、本件商標より生ずる「アルファオメガ」の称呼と引用A商標及び引用B商標より生ずる「オメガ」の称呼とは、その音構成及び音数に明らかな差異が認められるものであるから、両称呼は容易に聴別し得るものである。
また、本件商標と引用A商標及び引用B商標とは、その構成上記のとおりであるから、外観上互いに区別し得る差異を有するものであり、観念については各々上記のとおりのものであるから観念上も類似するものではない。
してみれば、本件商標は、引用A商標及び引用B商標とその称呼、外観及び観念において類似するところがない非類似の商標といわざるを得ない。
(2)申立人の提出に係る証拠を検討したが、提出されている証拠だけでは引用C商標が本件商標の登録出願時に、申立人の業務に係る商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。したがって、本件商標は、不正の目的をもって使用をするものとはいえない。
(3)本件商標は、引用A商標及び引用B商標と類似しないこと上記(1)のとおりであり、また、引用A商標及び引用B商標と同じ構成よりなる引用C商標についても同様に判断し得るものである。さらに、引用C商標は取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認められないものであるから、本件商標をその指定商品に使用した場合、引用C商標を直ちに連想又は想起するとは認められず、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれはない。
(4)本件商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な文字又は図形からなるものでなく、本件商標をその指定商品に使用することが社会公共の利益・一般道徳観念・国際信義に反するものでもない。また、本件商標は、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められないものである。
(5)結論
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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