Trademark Appeal Case
Keds商標の類似性と混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90936(T2000−90936/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4386354号商標(以下、「本件商標」という。)は、後掲に示すとおりの構成よりなり、平成11年6月30日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成12年5月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
本件商標は、「Keds」と書した上に「RELAXED FIT」を重ねて別の書体・色で書してなるものであるから、これよりは「Keds」の称呼が生じ、「Keds」の外観が看取されるものであって、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用に係る、以下の(1)ないし(14)に示す登録商標(以下、「引用登録商標」という。)と類似し、指定商品も抵触する。
また、申立人の使用するハウスマーク「KEDS/ケッズ」(以下、「引用使用商標」という。)は、本件商標登録出願前より商品「靴」について使用された結果、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、需要者の間で著名になっているところ、本件商標は、これと類似し、その指定商品の類似性又は近似性、そして、本件商標の商標権者は、申立人の商品を取り扱うライセンシーP.J.K(株)の関連会社(親会社)であることより、不正の目的をもって登録を受けたものである。あわせて、本件商標をその指定商品について使用した場合、申立人の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。さらに、本件商標は、外国著名商標のただ乗りに該当し、国際信義に反するものである。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第19号、同第10号、同第15号及び同第7号に該当し、その登録は取り消されるべきものである。
〈引用登録商標〉
(1)登録第406986号商標は、「Keds」の文字を横書きしてなり、昭和25年7月18日に登録出願、旧々第61類「ゴム底附ズツク靴、ゴム靴、其他履物類及其の附属品」を指定商品として、昭和26年12月28日に設定登録され、その後、昭和47年5月28日、同56年7月31日、同57年4月30日及び平成4年11月27日の4回に亘り商標権存続期間の更新登録がなされたものである。
(2)登録第1469825号商標は、「ケッズ」の文字を横書きしてなり、昭和51年7月15日に登録出願、旧第22類「はき物(運動用特殊靴を除く)かさ、つえ、これらの部品及び附属品」を指定商品として、昭和56年7月31日に設定登録され、その後、平成7年10月30日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。
(3)登録第1798716号商標は、「ケッズ」の文字を横書きしてなり、昭和51年7月15日に登録出願、旧第24類「おもちや、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機(電気蓄音機を除く)レコード、これらの部品及び附属品」を指定商品として、昭和60年8月29日に設定登録され、その後、平成8年2月28日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。
(4)登録第1981950号商標は、「KEDS」の文字を横書きしてなり、昭和50年6月24日に登録出願、旧第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として、昭和62年9月21日に設定登録され、その後、平成9年9月30日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。
(5)登録第2637453号商標は、「Keds」の文字を横書きしてなり、平成2年4月24日に登録出願、旧第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、平成6年3月31日に設定登録されたものである。
(6)登録第2637454号商標は、「KEDS」の文字を横書きしてなり、平成2年4月24日に登録出願、旧第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、平成6年3月31日に設定登録されたものである。
(7)登録第2637455号商標は、「ケッズ」の文字を横書きしてなり、平成2年4月24日に登録出願、旧第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、平成6年3月31日に設定登録されたものである。
(8)登録第2719314号商標は、「Keds」の文字を横書きしてなり、平成2年4月24日に登録出願、旧第17類「被服(運動用特殊被服を除く)、布製身回品(他の類に属するものを除く)、寝具類(寝台をのぞく)」を指定商品として、平成9年1月31日に設定登録されたものである。
(9)登録第2719315号商標は、「ケッズ」の文字を横書きしてなり、平成2年4月24日に登録出願、旧第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台をのぞく)」を指定商品として、平成9年1月31日に設定登録されたものである。
(10)登録第2719676号商標は、「KEDS」の文字を横書きしてなり、平成2年4月24日に登録出願、旧第22類「はき物(運動用特殊ぐつを除く)かさ、つえ、これらの部品及び附属品」を指定商品として、平成9年2月24日に設定登録されたものである。
(11)登録第3118388号商標は、「KEDS」の文字と「ケッズ」の文字とを二段に横書きしてなり、平成4年12月28日に登録出願、第25類「被服,ガ―タ―,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成8年1月31日に設定登録されたものである。
(12)登録第3209106号商標は、後掲に示すとおりの構成よりなり、平成5年3月1日に登録出願、第25類「被服,ガ―タ―,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成8年10月31日に設定登録されたものである。
(13)登録第3288652号商標は、「KEDS」の文字を横書きしてなり、平成4年10月14日に登録出願、第18類「皮革,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」を指定商品として、平成9年4月25日に設定登録されたものである。
(14)登録第3288664号商標は、「KEDS」の文字と「ケッズ」の文字とを二段に横書きしてなり、平成4年12月28日に登録出願、第18類「皮革,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」を指定商品として、平成9年4月25日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、その構成後掲に示すとおり、円輪及び同内部の籠字風の欧文字によるモノグラム風図形を背景として、サンセリフ体の「RELAXED」、「FIT」の各欧文字を円弧状に上下二段に横書きしてなるものである。
しかして、その構成中の背景的に表されたモノグラム風図形は、最早、欧文字形の原形を留めることなく、特異に表現されてなるものであって、これより特定の称呼または観念を生ずるものとは認め難く、むしろ、その構成は、何ら特定の事物・事柄等を想起させることのない一種の幾何学的図形とみるのが相当である。
してみれば、本件商標より「Keds(ケッズ)」の称呼が生じ、または「Keds」の外観が看取されるものということはできないから、これを前提に本件商標と各引用登録商標との類似を述べる申立人の主張は妥当でなく、その理由をもって、両商標を類似のものとすることはできない。そのほか、本件商標と各引用登録商標とを類似のものとすべき事由は見出せない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものということはできない。
(2)また、たとえ、引用使用商標(「KEDS/ケッズ」)が「運動靴、運動用特殊靴」について本件商標の登録出願時において申立人の業務に係る商品を表示するものとして取引者、需要者の間に広く認識されていたものであるとしても、前記のとおり、本件商標より「Keds(ケッズ)」の称呼が生じ、「Keds」の外観が看取されるものでなく、むしろ、背景的図柄というべく、引用登録商標または引用使用商標とは別異のものであって、ほかに両者が紛れ得るとする点は見出せないから、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者が直ちに引用登録商標または引用使用商標を連想・想起し、申立人又は申立人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれはないといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものということはできない。
(3)さらに、商標権者が申立人の商品を取り扱うピー・ケー・ジェイ株式会社の関連会社であり、引用使用商標が需要者の間に広く認識されていることを考慮しても、前記のとおり、本件商標と引用登録商標または引用使用商標とは別異のものであって、直ちに不正の目的(不正な利益を得る目的、他人に損害を加える目的、その他不正の目的)をもって使用するものと断定することはできず、その証左もない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものということはできない。
(4)そして、本件商標は、前記のとおり、引用登録商標または引用使用商標とは類似せず、本件商標をその指定商品について使用してもその出所について混同を生ずるおそれはなく、また、引用使用商標の顧客吸引力にただ乗りし不正な利益を得るものとはいえず、その出所表示力を稀釈化するものとも認められないものであるから、本件商標をその指定商品に使用することが国際信義に反するものということはできない。
さらに、本件商標は、後掲に示すとおりの構成よりなるものであり、矯激、卑猥、差別的な印象を与える文字、図形よりなるものでなく、また、本件商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものとすべき事実は認められず、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものということもできない。
(5)以上のとおり、本件商標は、申立人のいう前記各法条の規定に違反して登録されたものということはできないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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