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Trademark Appeal Case

防護標章の著名性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−6333(T2000−6333/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願の標章は、登録第480350号の防護標章として登録をすべきものとする。

理由テキスト

1 本願に係る防護標章

本願に係る防護標章登録を受けようとする標章(以下「本願防護標章」という。)は、「文春」の漢字を縦書きしてなり、第39類「鉄道による輸送,車両による輸送,船舶による輸送,航空機による輸送,鉄道輸送・車両輸送・船舶輸送・航空機輸送に関する情報の提供,貨物のこん包,貨物の積卸し,貨物の輸送の媒介,利用運送,船舶の貸与・売買又は運行の委託の媒介,船舶の引揚げ,水先案内,主催旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ,旅行に関する情報の提供,寄託を受けた物品の倉庫における保管,他人の携帯品の一時預かり,ガスの供給,電気の供給,熱の供給,水の供給,係留施設の提供,倉庫の提供,駐車場の提供,飛行場の提供,車いすの貸与,航空機の貸与,コンテナの貸与,自転車の貸与,自動車の貸与,船舶の貸与,パレットの貸与,包装用機械器具の貸与」を指定役務として、登録第480350号商標に係る防護標章登録出願として、平成9年12月5日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原審においては、本願防護標章に係る登録第480350号商標は、他人がこれを本願指定役務について使用しても、その役務の出所について混同を生ずるおそれがある程度に、需要者間に広く認識されているものとは認められない。したがって、本願防護標章は、商標法第64条第1項に規定する要件を具備しないと認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願防護標章に係る登録第480350号商標(以下「原登録商標」という。)は、「文春」の漢字を縦書きしてなり、旧々第66類「図画、写真及び印刷物類(但し書籍を除く)」を指定商品として、昭和31年5月2日に登録されたもので、現に有効に存続するものである。

(1) 原登録商標の著名性

原登録商標の使用状況についてみると、請求人提出の資料によれば、請求人発行の週間雑誌「週間文春」は、販売部数646,153、取次店416,385、卸売業者229,054であって、販売部数においては、我が国週間雑誌の部第三位を占めていることが認められる(社団法人日本ABC協会「雑誌販売部数一覧表(1998年1〜6月)」参考資料10)。

そうすると、同誌は毎週、前示の多数の取引者が関与し、かつ、需要者が購読しているものであり、そして、昭和34年4月発行以来、数の増減はあっても約40年もの間、毎週発行、取り次ぎ、購読を繰り返しているものと推認され、また、その読者層は一般大衆と認められる。

してみれば、商標「週間文春」は、週間雑誌に係る商標として、需要者の間に広く認識されて、著名に至っている商標と認められる。

ところで、商標「週間文春」中、「週間」の文字は発行間隔を表示するものであるから、自他商品の識別機能を果たす、いわゆる要部は「文春」の文字にあり、原登録商標の使用とみるべきものであることは、平成8年改正前の商標権存続期間の更新時の使用状況の審査や不使用取消審判における登録商標の同一性の認定と異なるところはないというべきであり、商標法第64条第1項の認定、判断においても既に示されているところである(昭和42年審判第1523号 同50年4月9日審決参照)。

そうとすれば、前示認定の商標「週間文春」が著名になることにより、合わせて、原登録商標も著名性を有するに至ったものとみるべきであり、請求人発行に係る他の雑誌について使用している「文春」を要部とする商標との関係においても、同様である。

したがって、原登録商標は、雑誌に係る商標として、その需要者である一般大衆の間において著名な商標というのが相当である。

(2) 出所の混同の虞

次に、本願防護標章に係る指定役務について原登録商標を使用する場合、出所の混同の虞があるか否かを判断するに、原登録商標「文春」は独創的な標章であること、前掲指定役務中には一般大衆を需要者とするものも含まれていること及び出版業界を含む企業においては多角経営化乃至は異業種への進出の傾向があることが認められる。

してみれば、原登録商標を本願防護標章に係る指定役務に使用するときは、その著名性からして、該役務が請求人又は同人と組織的若しくは経済的に関係を有する者に係る役務と、その出所について混同を生ずる虞があるというべきである。

4 結論

したがって、本願防護標章は商標法第64条第1項に規定する要件を具備するものと認められるから、同条の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取り消すべきものである。

その他、本願を拒絶すべき理由は見当たらない。

よって、結論のとおり審決する。

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