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Trademark Appeal Case

記述的商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第16538号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「クイックパソコン」の文字(標準文字)を書してなり、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引」を指定役務として平成9年11月13日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『速い』の意を有する英語『quick』の字音を片仮名書きした「クイック」の文字に、「パーソナル・コンピュータ(personal computer)」の略称である「パソコン」の文字を付加して、『クイックパソコン』と書してなるところ、これをその指定役務との関係でみた場合には、例えば、当該業界には、『電子計算機等を用いて行う保険情報の提供,同旅行傷害保険に関する契約の媒介・代理・保険料率の算出,コンピュータ利用による株式・債権・金融先物取引・商品先物取引・外国為替取引に関する情報の提供』等といったコンピュータ関連の役務が多数存すること、また、パーソナル・コンピュータ等の分野においては、パーソナル・コンピュータそのものの起動や操作・処理等の速いことが、利点として多いに広告宣伝されているのが実情であるから、このような商標を、その指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者等は、単に『速いパーソナル・コンピュータ』の意味合いを想起するに止まり、役務の質(内容)を表示したものと把握し、結局、自他役務識別標識としての機能を有するものとは認識しないとみるのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記役務以外の役務に使用するときには、役務の質(内容)について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成上記の「クイックパソコン」の文字よりなるところ、これに接する取引者、需要者は、該文字から、原審の拒絶の理由において指摘するように「速いパーソナルコンピュータ」なる意味合いを看取することはあり得るとしても、指定役務との関係において特定の具体的な役務の質(内容)について表現したものと理解することはできないというのが自然である。そして、指定役務を取り扱う業界において該文字を役務の具体的な質(内容)を表示するものとして普通に使用している事実は見出せないものである。

そうとすれば、本願商標は、役務の質(内容)を表示するものとみるべきではなく、その指定役務に使用しても、自他役務の識別標識としての機能を発揮し得るものとみるのが相当であり、かつ、これに接する取引者、需要者が役務の質(内容)の誤認を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして拒絶した原査定は、妥当でなく取り消すべきものである。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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