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Trademark Appeal Case

誇称表示の称呼と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第11300号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成7年7月17日に登録出願、指定役務については、当審において手続補正書が提出され、第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,美容,理容,入浴施設の提供,写真の撮影,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,石版印刷,凸版印刷,気象情報の提供,求人情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼のための施設の提供,墓地又は納骨堂の提供,一般廃棄物の収集及び処分,産業廃棄物の収集及び処分,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),建築物の設計,測量,地質の調査,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,建築又は都市計画に関する研究,土木に関する試験又は研究,農業・蓄産又は水産に関する試験・検査又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,通訳,翻訳,施設の警備,個人の身元又は行動に関する調査,あん摩・マツサージ及び指圧,きゅう,柔道整復,はり,医業,健康診断,歯科医業,調剤,栄養の指導,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,編機の貸与,ミシンの貸与,衣服の貸与,植木の貸与,計測器の貸与,コンバインの貸与,自動販売機の貸与,消火器の貸与,超音波診断装置の貸与,展示施設の貸与,電子計算機の貸与,布団の貸与,ルームクーラーの貸与」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願は、その指定役務中に、司法書士、弁護士又は弁理士でなく、かつ、その資格を得ることができない法人である出願人が、業として行うことが禁止されている役務「工業所有権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務,訴訟事件その他に関する法律事務,登記又は供託に関する手続きの代理」を含むものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない。

(2)本願商標は、登録第3188576号商標及び登録第3285836号商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定役務と同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

そして、(2)の拒絶の理由において引用した登録第3188576号商標(以下「引用商標A」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成4年9月30日に登録出願、第42類「宿泊施設の提供の契約の媒介又は取り次ぎ」を指定役務として平成8年8月30日に設定登録されたものである。

同じく、登録第3285836号商標(以下「引用商標B」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成4年9月29日に登録出願、第42類「宿泊施設の提供,飲食物の提供,美容,理容,写真の撮影,求人情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露宴を含む。)のための施設の提供,産業廃棄物の収集及び処分,建築物の設計,測量,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,施設の警備,身辺の警備,計測器の貸与,展示施設の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定役務として平成9年4月18日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成上記のとおり、「Nice」の文字に図形的要素を結合させたものと容易に認識し得るものであるところ、「Nice」の文字は、「見事な、あざやかな」を意味し、物事を誉め称える語として広く親しまれ、取引者又は需要者をして、商品の優秀さを誇称するものであるかの如く直観させるものといえる。そうとすると、本願商標については、取引者又は需要者をして、例えば、「ハートの図形をあしらった『Nice』の文字」の如く、その文字と図形的要素の双方の特徴を踏まえて取引に当たることはあっても、殊更に、商品の品質の誇称表示の如く直観する文字部分に応じた称呼のみをもって取引に当たるとは考え難いといわざるを得ない。

一方、引用商標についてみるに、引用商標Aは、その構成上記のとおり、上段に「NICE」の文字を、下段に「NETWORK」の文字を書してなるところ、上段の「NICE」の文字が商品の優秀さを誇称するものであるかの如く直観させるものであることを勘案するならば、殊更に、商品の優秀さを誇称する「NICE」の文字部分に注目し、その文字部分より生ずる「ナイス」の称呼をもって取引に当たるとは考え難く、全体を一体不可分のものと認識し、その全体より生ずる「ナイスネットワーク」の称呼をもって取引に当たるみるのが自然である。

次に、引用商標Bは、その構成上記のとおり、「NAiS」の欧文字を書したものと容易に認識し得るものであるところ、その構成文字に相応して「ナイス」の称呼を生ずるものである。しかして、該欧文字は、特定の意味合いを看取し得ない造語であるが、その称呼が自他商品の識別標識として強力に機能するとは認め難い「nice」の語と同じであることから、取引者又は需要者をして、仮に「ナイス」と称呼するとしても、「NAiS」の文字の綴りに留意して取引に当たるであろうとみるのが相当である。

そうとすると、本願商標と引用商標の双方より「ナイス」の称呼を生ずるとし、その上で、両商標が称呼上類似するとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は、妥当ということができない。

また、本願の指定役務に関しては、当審において手続補正書が提出された結果、原査定で業として行うことが禁止されている旨を指摘した役務は削除されたことから、本願商標が商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないとした原査定の拒絶の理由は、すでに解消したといえる。

してみれば、本願商標について、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないということはできず、また、同第4条第1項第11号に該当するということもできない。

なお、原審の拒絶理由通知において、「この出願が登録されたときに、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当することとなる」として、引用した平成7年商標登録願第71685号については、既に、拒絶すべき旨の審決が確定しているから、この出願をもって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当することにはならない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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