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Trademark Appeal Case

結合商標の使用と指定商品

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第30920号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第3163250号商標の商標登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第3163250号商標(以下、「本件商標」という。)は、「アワード」の片仮名文字を横書きしてなり、平成5年8月25日に登録出願、第31類「飼料、飼料用たんぱく」を指定商品として、同8年6月28日に設定登録されたものである。

第2 請求人の主張

1 請求人は、「結論掲記の審決」を求め、その理由及び弁駁を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出している。

2 請求の理由

被請求人は本件商標をその指定商品について、継続して過去三年以上日本国内において使用していない。

また、本件商標の登録原簿(甲第1号証)に見られるとおり、本件商標には専用使用権者も、通常使用権者も設定許諾されておらず、これら使用権者による本件商標の使用もない。

したがって、本件商標は、商標法第50条第1項に該当するものであり、同条第2項に定められる証明がない限り、その登録を取り消されるべきである。

3 弁駁の理由

(1)被請求人は、本件商標を本件審判請求前3年以内に日本国内において使用している旨主張し、乙第1号証の1ないし同第3号証の2を提出している。

しかし、かかる証拠は、被請求人が本件商標を商品「飼料、飼料用たんぱく」について使用した事実を証明するものではないので、本件商標は第50条第1項の規定により取り消されなければならない。

(2)乙第1号証の1ないし同第1号証の5は、ドッグショーのパンフレットである。ところが、該証拠からは、ドッグショーの名称として片仮名の「ペディグリーアワード」及びローマ字の「Pedigree Award」が使用されていることが明らかとなるのみで、商品「飼料」及び「飼料用たんぱく」は一切掲載されておらず、本件商標がこれらの商品について使用された事実は立証されていない。

乙第2号証の1ないし同第2号証の2は、愛犬家向けの雑誌である。かかる雑誌には「ペディグリーアワード」の名称で催されるドッグショーの受賞犬を掲載しているが、商品「飼料」及び「飼料用たんぱく」について本件商標が使用されていることを確認することができない。

乙第3号証の1ないし同第3号証の2は、商品「ドッグフード」の商品パンフレットである。しかし、かかるパンフレットには本件商標は一切掲載されていない。

(3)以上のとおり、被請求人の提出した乙第1号証の1ないし同第3号証の2は、被請求人が本件商標を商品「飼料、飼料用たんぱく」について使用したことを立証するものではない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、「第3163250号の登録を維持する、審判費用は請求人の負担とする、」旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第3号証(枝番を含む。)を提出している。

本件商標の権利者、マスターフーズ株式会社は、本件商標を審判請求の登録前3年以内に日本国内において、その請求に係る指定商品について以下のとおり使用している。

マスターフーズ株式会社は、1994年より、ジャパンケンネルクラブとともに、日本初の公認ランキングシステムに基づいて「ペディグリー アワード」を発足させ、以来毎年この催しを継続している。

乙第1号証の1ないし同第1号証の5は、「ペディグリーアワード」の1994年から1998年まで受賞犬カタログ写しである。

乙第2号証は、ジャパンケンネルクラブが発行する月刊誌に掲載された「ペディグリー アワード」の記事の2件の写しである。

「ペディグリー アワード」は、マスターフーズが販売する世界的に著名なドッグフード「Pedigree ペディグリー チャム」の販売促進のため、需要者の愛犬に対して授与されている。

乙第3号証として、マスターフーズが販売する「Pedigree ペディグリー チャム」の商品が掲載それたパンフレットを提出する。

第4 当審の判断

1 本件商標は、「アワード」の片仮名文字を書してなるから、これよりは「アワード」の称呼を生ずるものである。

被請求人は、本件商標を審判請求の登録前3年以内に日本国内において、その請求に係る商品について使用している旨主張している。

2 被請求人の提出した乙第1号証の1ないし同第1号証の5をみるに、これらは1994年から1998年までの「ペディグリーアワード」のカタログであるところ、これらのカタログ中には、上下二段に併記された「Pediree」と「Award」の各欧文字及び「ペディグリーアワード」の片仮名文字が表示されている。

これらカタログに表された「Pedigree」と「Award」の各欧文字は、外観上まとまりよく一体に構成され、観念上も、特に、軽重の差を見出すことはできない。「Pedigree」と「Award」の各欧文字は、その構成全体をもって一体不可分のものと認識され、把握され得るものである。

そして、「ペディグリーアワード」の文字は、上記の欧文字の読みを表示してなるものと認められる。

そうすると、本件商標と上記構成よりなる使用商標とを比較するに、両者は、外観上明らかな差異を有するから、これらカタログ中に表示された上記構成よりなる使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標ということはできない。

しかも、これらカタログの掲載中には、本件商標の指定商品を表示する「飼料、飼料用たんぱく」の語句を発見することができない。

しかして、カタログ中に表された「Pedigree」と「Award」の各欧文字及び「ペディグリーアワード」の文字は、むしろジャパンケンネルクラブの主催する愛犬品評会の名称を表示してなるものというのが相当である。

3 乙第2号証の1及び同第2号証の2をみるに、これらはいずれもジャパンケンネルクラブ発行の月刊誌「家庭犬」である。そして、前者は1998年4月号であり、後者は1998年9月号であるところ、これらには本件商標の指定商品「飼料」の範疇に属する「ペット用ドッグフード」の宣伝、広告がみられるが、その商品について宣伝、広告に使用されているのは本件商標「AWARD」ではなく、「Pedigree」或いは「ペディグリーチャム」の文字を用いているものである。

4 乙第3号証の1及び同第3号証の2についてみるに、これらは商品「ペット用ドッグフード」のパンフレットであるところ、前者のは「角切りシチュービーフ」と称するものであり、後者は「バラエティ ミックス」と称するである。しかして、これらのパンフレットに表示される商品「ペット用ドッグフード」について使用されているのは本件商標「AWARD」ではなく、「Pedigree」「ペディグリーチャム」が用いられているものである。

5 上記事実からしてみると、被請求人の提出にかかる乙各号証によっては、本件商標がその指定商品である「飼料、飼料用たんぱく」について使用されていた事実を認めることはできない。

してみれば、被請求人は、本件商標を本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、その指定商品について使用していなかったものといわざるを得ないから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべきものである。

よって、本件審判請求は、認容することとし、審判費用の負担について商標法第56条第1項、特許法第169条第2項、民事訴訟法第61条を適用して、結論のとおり審決する。

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