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Trademark Appeal Case

不使用取消の指定商品

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第30837号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本願商標

本件登録第2429752号商標(以下、「本件商標」という。)は、「リフトマン」の片仮名文字と「LIFTMAN」の欧文字を二段に書してなり、指定商品を第9類(平成3年法律第299号による改正前の商標法施行令別表に基づく「商品の区分」 以下、旧類別という。)「産業機械器具、その他本類に属する商品」として、平成2年3月15日登録出願、同4年6月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2請求人の主張

請求人は、「本件商標の指定商品中『土木機械器具、荷役機械器具』についてその登録を取り消す。」との審決を求めると申し立て、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証乃至甲第6号証を提出した。

(1) 請求の理由

本件商標は、審判請求3年以内に、その指定商品中「土木機械器具、荷役機械器具」について、被請求人が本件商標を使用した事実を発見することができず、本件商標は商標法第50条により、その登録の一部につき、取消を免れないものである。

(2)答弁に対する弁駁。

被請求人は、答弁書で「本件商標を荷役機械器具について使用している。」と主張して証拠としカタログ等を提出したが、被請求人主張の「荷役機械器具」は、答弁書において「プラスチック製のコンテナ、木箱、段ボール製のカートンボックスなどの収納容器に収納して搬送されてきた冷凍肉等の物品を収納容器ごとそのまま上昇させて次工程の機械に排出させることができるもの」となっている。

ところで、荷役機械器具とは「専ら荷役に使用される機械器具」(甲第4号証)であり、「荷役」とは「船荷のあげおろしをすること。また、それをする人」(甲第5号証)を意味し、荷役機械器具等を取り扱う当業界では「専ら重量に関係する荷物等を上げ下ろしする際に使用する機械器具」が、一般的に「荷役機械器具」として認識されている。

そして、食料加工用又は飲料加工用の機械器具が「事業場において専ら業務用として飲食料を加工するために使用される機械器具」(甲第4号証)と大きな概念で定義されていて、被請求人が答弁書に添付したカタログ等を拝見すると「事業場において、プラスチック製のコンテナ、木箱、段ボール製のカートンボックスなどの収納容器に収納して搬送されてきた(専ら業務用として)冷凍肉等の食料品を収納容器ごとそのまま上昇させて次工程の(加工用)機械に排出させることができる機械器具」とあり、専ら食料品の加工のために使用される機械器具であると思料する。

また、被請求人の事業内容を調査したところでは、被請求人の事業内容が「食品機械、特殊刃物製造」(甲第6号証)となっており、被請求人が荷役機械器具等を取り扱っているとは全く推測できない。

そうすると、被請求人が本件商標を使用している機械器具は、明らかに「食料加工用又は飲料加工用の機械器具」に該当するものである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由の要旨を次のように述べ証拠方法として「登録商標の使用説明書」を提出した。

(1)請求に対する答弁

本件商標は「リフトマン」の片仮名文字、及び、「LIFTMAN」の欧文字を上下2段に記載したものであるが、被請求人は、登録商標の使用説明書に荷役機械器具のカタログを添付し、そのカタログの表紙及び見開頁右端に「リフトマン」の片仮名文字を記載して使用している

そして、このカタログは、登録商標の使用説明書に添付の納品書から明らかなように平成9年6月20日に納入されたものであり、それ以降、現在に至るまで被請求人が本社において顧客への頒布などに広く使用している。

また、平成7年11月22日発注の注文請書には注文品名欄に本件商標「リフトマン」を使用しており、同様に平成9年11月19日発行の見積書においても本件商標「リフトマン」を使用している。

以上のとおり、本件商標は本件審判請求前3年以内に荷役機械器具について使用されているものであり、商標法第50条の規定に該当しないものである。

(2)弁駁に対する答弁

本件審判請求人は、荷役機械器具とは甲第4号証を引用し「専ら荷役に使用される機械器具」であるとし、また荷役とは甲第5号証から「船荷の上げ下ろしをすること、またそれをする人」の意味の語であると主張して、その上で請求人は、「荷役機械器具等を取り扱う業界」では「専ら重量に関係する荷物等を上げ下ろしする際に使用する機械器具」が、一般的に「荷役機械器具」として認識されていると主張している。

しかし、「プラスチック製のコンテナ、木箱、段ボール製のカートンボックスなどの収納容器に収納して搬送されてきた冷凍肉等の物品」は、「重量に関係する荷物等」であり、それを収納容器ごと上昇させて次工程の機械に排出する(すなわち、上げ下ろしする)ことができる機械器具は、請求人の荷役機械器具についての主張に基いて判断しても荷役機械器具そのものである。

なお、請求人は、被請求人の事業内容が「食品機械、特殊刃物製造」となっていることからしても、該カタログの商品が「食料加工用又は飲料加工用の機械器具」である旨を主張しているが、商標の指定商品は、定款等に定められたの業務上の商品ではなく、実際に使用する商品を指定商品として記載するものであることは言うまでもないものであって、この請求人が「被請求人の業務に荷役機械が入っていない」旨の主張は、商品の判断には全く関係のないことであって考慮する必要もなく、「被請求人が本件登録商標を使用している商品が食料加工用又は飲料加工用の機械器具である」旨の本件審判請求人の主張は、独断と偏見によるものであり、全く根拠がなく、誤りである。

4 当審の判断

本件審判は、争いのあるところが、使用の商品が荷役機械器具か否かであるところから、それについて被請求人が提出した答弁書及びそれに添付した「登録商標の使用説明書」(以下、使用説明書という。)について検討する。

(1) 使用説明書添付のカタログは、「ワゴンリフター」、「リフトマン」、「バケットリフター」と被請求人がいうところの「リフターシリーズ」の商品(以下、「本件商品」という。)カタログである。

(2) 本件商品は、それぞれが単独に該カタログに掲載され、他の機械と併せて使用するという記載がないところから、それらは、単体で販売、使用可能なものと考えられ、それより独立性、汎用性があるといえるものである。

(3) 本件商品は、答弁書も含め総合的に検討すると、その主な用途・目的が数十キログラム以上のものを下から上に持ち上げ排出する、すなわち重量物を下から上に移動するために使用する機械と認められるものである。

これらのことにより、本件商品は、独立性・汎用性があること、かつ、重量物を下から上に移動するという用途・目的があることから、荷役機械器具と判断するのが相当である。

ところで、請求人は、「被請求人提出にかかる商品カタログに表示された機械(本件商品)は、専ら食料品の加工のために使用される機械器具であるから、明らかに食料加工用又は飲料加工用の機械器具であると述べ、このカタログをもってしては本件商標を取消対象商品に使用している証明にはならない。」旨反駁している。

しかしながら、該カタログには、どこにも食料品の加工のために使用するとの記載はなく、わずかに見開頁の裏のバケットリフター項に「ハンバーグ・ミートボール・コロッケ・餃子・シュウマイなどの小中型成型機ホッパー搬入に最適です。」との記載があるのみで、これをもって本件商品が食料品加工のためだけに用いるとはいえないものである。

また、仮に、本件商品が、食料加工又は飲料加工の製造工程に使用したとしても、本件商品は下にあるものを上に移動する機能を専ら用いるものと考えられることから、食料加工又は飲料加工の製造工程を含めた全体の作業工程にあっては、物品を上下に移動する工程に使用され、これは、運搬作業の工程に主たる機能特性を発揮し得るものであって、かつ汎用性があるところから、食料加工用又は飲料加工用の機械器具に付随して用いられる機器というよりは、むしろ別個・独立の商品とみるのが相当であり、その機能特性、利用目的及び独立性よりして、これをなお荷役・搬送機器の範疇に属しない商品とみるのは困難といわなければならない。

そうすると、本件商品は、例え、食料加工又は飲料加工の製造工程に用いたとしても、荷役機械器具に属するとみるのが相当である

そして、該カタログは、答弁書及び使用説明書から、本件審判請求前3年以内に商標権者によって日本国内で使用されたものと認められるものであり、そこに記載された「リフトマン」の文字は、本件商標と社会通念上同一と見られるものである。

してみれば、本件商標は、商標権者よって本件審判請求前3年以内に日本国内において取消にかかる指定商品中の荷役機械器具について使用されていると認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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