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Trademark Appeal Case

称呼・観念の類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第19974号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、平成7年10月25日に登録出願、当審において、指定商品を「バニラアイスクリーム」と減縮補正したものである。

2 原査定の引用商標

原査定において本願商標は、商標法第4条第1号第11項に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第2021666号商標(以下、「引用1商標」という。)は、「三峰」の文字を横書きしてなり、第30類「菓子、パン」を指定商品として、昭和61年1月31日登録出願、同63年2月22日に設定登録されたものである。

同じく登録第2564865号商標(以下、「引用2商標」という。)は、「SILK」の文字と「シルク」の文字を二段に横書きしてなり、第30類「菓子、パン」を指定商品として、平成3年1月18日登録出願、同5年8月31日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

商標の類否の判断に当たっては、比較される両商標を全体的に観察し、外観、称呼、観念等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合的に対比する、いわゆる全体観察をすべきことはもとよりであるが、これに加えて、商標の各構成部分が分離して看取される場合には、いわゆる分離観察もすべきことは当然である。

すなわち、簡易、迅速を尊ぶ取引の実際においては、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は、常に必ずしも構成部分の全体として称呼、観念されるものではなく、一個の商標から二個以上の称呼、観念が生ずることもありうるのである。

また、本願商標については、文字部分と図形部分とが常に一体不可分にのみ認識され、全体として特定の称呼、観念をもって知られているとする取引の事由もないものである。

とすると、本願商標は、「みつみね」及び「シルク バニラ」の文字部分も識別力を有する要部というべきである。

ところで、本願商標の拒絶の理由に引用した引用1商標の商標権については、平成10年10月28日に商標権の存続期間が満了し、抹消の登録がされているものであるから、引用1商標についての拒絶の理由は、解消した。

そこで、本願商標と引用2商標の類否について判断すると、本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その構成中、「シルク バニラ」の文字において、「バニラ」の文字部分は、「バニラ・エッセンスを入れて作るアイスクリーム」の意味のある英語の「vanilla」を表すものと認識されるから、指定商品との関係では、商品の品質を表示したものと認められる。

そうとすれば、本願商標は、簡易、迅速を尊ぶ商取引の実際においては、自他商品の識別標識としての機能を果たさない「バニラ」の文字を省略して、前半の「シルク」の文字部分より生ずる称呼をもって、取引に当たる場合も決して少なくないものと言わざるを得ず、これより、「シルク」の称呼を、また、「絹」の観念を生ずるものと認められる。

他方、引用2商標は、「SILK」の文字と「シルク」の文字を二段に横書きしてなり、これよりは、「シルク」の文字に相応して、「シルク」の称呼を、また、「絹」の観念を生ずること明らかである。

してみれば、本願商標と引用2商標とは、「シルク」の称呼を、また、「絹」の観念を共通にする類似の商標である。

したがって、本願商標と引用2商標とは、「シルク」の片仮名文字において、外観上近似するものであり、称呼、観念を共通にする全体として類似する商標と認められ、かつ、本願商標の指定商品には引用商標の指定商品と同一又は類似する商品を含むものである。

以上のとおりであって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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