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Trademark Appeal Case

称呼の品質誤認

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第7477号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は、「コントロールスパッツ」の片仮名文字を横書きしてなり、第25類「下着,靴下」を指定商品として、平成9年12月27日に登録出願されたものである。

2.当審において通知した拒絶理由の要点

本願商標は、その構成中に「スパッツ」の文字を有するものであるが、「最新早引きカタカナ語辞典」(平成8年7月30日株式会社緒方出版)240頁、「ファッションまるわかりブック」(株式会社ソニー・マガジンズ発行)71頁及び227頁、「1998年ニッセン夏号」(商品カタログ 同10年4月1日株式会社ニッセン発行)108頁、131頁、510頁、511頁及び558頁、「アパレル用語辞典 付マテリアル用語」(同11年5月28日繊研新聞社発行)152頁、「改訂第10版 良い靴の基礎知識」(同5年5月20日日本靴総合研究会発行)168頁、「男の服飾事典」(同8年4月10日株式会社婦人画報社発行)288頁の文献、カタログにおける「スパッツ」についての記載を徴するに、「スパッツ」の文字は「ゲートル」の一種、「細身のズボン」の一種を指称する語であること、及び細身のズボンの一種としてのスパッツの中には、その形状がタイツに似ている商品が販売されていることが認められる。そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、一般需要者にその商品があたかも「ゲートルの一種としてのスパッツ」又は「細身のズボンの一種としてのスパッツ」であるかの如く、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。

3.拒絶理由に対する請求人の意見の要点

(1)本願商標は、「コントロールスパッツ」であり、その指定商品は下着と靴下であるところ、「スパッツ」とは「ゲートル」の一種であり、また「細身のズボン」であると各種の辞典やファッションブックなどに記載されており、本願指定商品とは非類似の商品である。

(2)商標の使用とは、指定される商品又はその商品の包装に標章を付すことであり、該指定商品が全く見えない状態で販売されることはなく、包装された商品であっても、透明の包装であったり、又は包装ケースの表面に商品を示す図形及び商品サイズ等が記入されている。特に女性の下着にあっては、試着する場合も多く、少なくともサイズは確かめて購入するのが常となっている。

例えば、容器に入った液体状のものであれば、十分に確かめなければ間違うケースは発生すると思われ、烏龍茶に「〜ビール」といった商標を付すのであれば、その色合いからして分かり難い。また、化学薬品や金属等も外観だけではその品質を判断することは出来ず、このような商品であるならば、他の商品と間違って購入するケースも考えられると思われるが、本願商標の指定商品である下着や靴下のごときものは、「スパッツ」と間違えることはあり得ない。

4.当審の判断

(1)本願商標は、上記のとおり、「コントロールスパッツ」の文字を書してなるものであるところ、その構成中に「スパッツ」の文字を有するものであるから、これをその指定商品について使用するときは、指定商品とスパッツとが販売場所、需要者を共通にし、両者の素材、形状及び機能についても相似たものが多いといえるものであるから、指定商品が恰も「スパッツ」であるかの如く商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとした先の拒絶理由(上記2)は、妥当なものであって、これについて述べる請求人の意見(上記3)は、以下の理由により、採用することができない。

(イ)請求人は、「本願商標は、『コントロールスパッツ』であり、その指定商品は下着と靴下である。ところで、『スパッツ』とは『ゲートル』の一種であり、また『細身のズボン』であると各種の辞典やファッションブックなどに記載されている。したがって、本願指定商品とは違っていて、類似することもない。」旨主張している。

しかしながら、本件は、本願商標がその指定商品に使用された場合に、実際の取引において、構成中に「スパッツ」の文字を有する本願商標に接する取引者、需要者が当該商品を恰も「スパッツ」であるかの如く商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるかが問題にされているのであって、辞典等に記載されている商品説明に照らしての商品の異同や、商品の類否は直接的でない。

そして、先の拒絶理由(上記2)に示したとおり、前出「1998年ニッセン夏号」(商品カタログ 平成10年4月1日株式会社ニッセン発行)に掲載されている「スパッツ」は、綿、ナイロン、ポリウレタン及びアクリル等を素材とし、丈の長さも各種(足首までのロング、膝上までのハーフ等)揃えられており、前記商品の特徴等を説明するものとして、次に示すような記載が認められる。

「サポートスパッツにテーピングの機能が合体、スポーツにも、下半身の補正にもピッタリです。」、「・・・伸縮素材でフィット感もとてもいいです。」

一方、本願指定商品の「下着」の範疇に含まれる「タイツ」や「ガードル」については、綿、ナイロン、ポリウレタン及びポリエステル等を素材とし、丈の長さも各種(太股部までのロング、ショート、膝上までの5分長、足首までの8分長等)揃えられており、また、本願指定商品の「靴下」の範疇に含まれる「ストッキング」についても、ナイロン及びポリウレタンを素材とし、丈は足首までの長さのパンティストッキングにも、足首までのスパッツタイプで、パンツスタイルや和服のインナーに最適、或いはストッキング生地のスパッツにサポートタイプであったり、パンツスタイルや和服のインナーに最適であるとするものが販売されている実情があることを併せ考慮すれば、取り違えるおそれが充分あるといわざるを得ない。

(ロ)請求人は、「商標の使用とは、指定される商品又はその商品の包装に標章を付すことであり、該指定商品が全く見えない状態で販売されることはあり得ない。包装された商品であっても、透明の包装であったり、・・・少なくともサイズは確かめて購入するのが常となっている。例えば、容器に入った液体状のものであれば、・・・本願商標の指定商品である下着や靴下のごときものは、『スパッツ』と間違えることはあり得ない。 」旨主張している。

しかしながら、本願指定商品が、透明な包装或いは包装せずに展示販売されていることを否定するものではないが、不透明や半透明な包装によるものも流通しており、かつ、指定商品とスパッツとが販売場所、需要者を共通にし、両者の素材、形状及び機能についても相似たものが多いといえるものであること上記(イ)のとおりであるから、本願商標がその指定商品に使用された場合は、実際の取引において、構成中の「スパッツ」の文字ゆえに、取引者、需要者が当該商品を恰も「スパッツ」であるかの如く商品の品質について誤認するおそれがあるといわざるを得ず、請求人の主張は採用できない。

(2)以上のとおり、本願商標は商標法第4条第1項第16号に該当するものであるから、これを登録することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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