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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「造語の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第20544号|拒絶査定取消・登録)

審判番号
平成10年審判第20544号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
造語の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判平成10年審判第20544号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「ガーデニングペイント」の片仮名文字を横書きしてなり、第2類「塗料」を指定商品として平成9年6月9日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

本願商標は、「園芸・造園術用塗料」(英:Paint for gardening)程の意味合いを容易に想起させる「ガーデニングペイント」の片仮名文字を普通に用いられる方法で書してなるにすぎないものであるから、本願商標を上記文字に照応する商品に使用しても、商品の品質、用途を表示するものである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

第3 請求人の主張の要点

1 請求の趣旨

原査定を取り消す、本願商標は、登録すべきものとする旨の審決

2 請求の理由

(1)「ガーデニング」の文字は、「庭づくりや、植物の手入れ」のことをを称していたものが、最近では広くベランダ園芸や、鉢植え、園芸の文字を使わずに、植物を植えたり、増やしたり、寄せ植えしたりすることも含めすべての園芸・造園の総称として使用されているようになってきている。「ガーデニング」の文字がこのように広い意味合いで使用されているものであり、かつ、指定商品の品質等を直接的に表示するものとして使用されていないことから、原査定の述べる「園芸・造園術用塗料」のような専用の塗料は存在しない。

仮に、「ガーデニングペイント」が「園芸・造園術用塗料」の意味合いを看取されたとしても、木製用・金属製用塗料等のように具体的な品質・用途を表示したものとは異なり、特定の品質・用途を表示するものではなく、また、その事実もない。

そうすると、本願商標「ガーデニングペイント」は、同一文字で間隔を空けることなく、一体に表した造語であり、自他商品の識別標識としての機能を有している。また、本願商標は、自他商品の識別機能を有していることから、商品の品質について誤認を生ずるおそれはない。

(2)以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号に該当しない。

第4 当審の判断

本願商標は、「ガーデニングペイント」の文字を横書きしてなり、英語の「gardening(ガーデニング)」と「paint(ペイント)」の語を結合し、その字音を片仮名文字で表示した商標と容易に認識し得るものであるところ、その構成中の「ガーデニング」の文字部分は、わが国においては、「園芸の先進国としてのイギリスの庭が紹介されたおり、イングリッシュ・ガーデンの字が登場、以後、園芸界では、こうした庭づくりや、植物の手入れのことを、ガーデニングと称するようになった。最近ではベランダ園芸や、鉢植え園芸の文字は使わず、植物を植えたり、ふやしたり、寄せうえにしたりすることも、すべてガーデニングとよんでいる。」(「現代用語の基礎知識2001」自由国民社発行)という意味合いの外来語として用いられており、また、「ペンイント」の文字部分は、「精製した乾燥性の油と細かく砕いた顔料とを練り合わせて作った塗料、ペンキ」(「コンサイス外来語辞典」三省堂発行)を意味する外来語としてわが国において親しまれた語であるものと認められる。

しかしながら、ペイントが、園芸、造園に際して用いられることがあるとしても、園芸、造園用のペンイントなるものが実際に製造、販売されている事実は認められず、本願商標全体として、原査定が説示するような意味合いを認識することはできない。また、「ガーデニングペイント」の文字が、本願指定商品を取り扱う取引業界において取引者、需要者の間に「園芸・造園術用塗料」を意味する語として認識され、使用されている事実も見い出せない。

そうすると、本願商標は、原査定が認定する意味合いを暗示するものではあっても、自他商品の識別機能を果たし得ない程に商品の品質、用途が記述的に表示されたものではなく、請求人が創作した造語とみるのが相当である。

したがって、本願商標について商標法第3条第1項第3号に該当するとし、その上で、これを前提として同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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