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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第16551号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ベアトリス」及び「BEATRICE」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成9年3月4日に登録出願、その指定商品については、当審において、平成13年6月8日付けをもって手続補正書が提出され、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,帽子,靴類(「靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具」を除く。)」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したところ、その拒絶の理由で引用した登録第4097106号商標(以下「引用A商標」という。)は、「ベアトリス・ド・ブルボン」及び「BEATRICE de BOURBON SICILES」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成8年8月9日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として平成9年12月26日に設定登録されたものである。

3 当審において通知した拒絶の理由の要点

当審において、請求人に対し、平成13年5月22日付けをもって、「本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨の拒絶の理由を通知したところ、その拒絶の理由で引用した登録第1036708号商標(以下「引用B商標」という。)は、「ベアトリーチェ」及び「BEATRICE」の文字を上下二段に横書きしてなり、昭和45年11月18日に登録出願、第21類「頭飾品、かばん類、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具、身飾品、バンド類、ボタン類」を指定商品として昭和48年10月8日に設定登録、その後、昭和58年10月28日と平成6年5月30日の二回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされたものである。

4 当審の判断

最初に、原査定の拒絶の理由について検討するに、本願商標は、「ベアトリス」及び「BEATRICE」の文字を上下二段に横書きしてなるところ、その構成文字に相応して「ベアトリス」の称呼が生ずるものである。

一方、引用A商標は、「ベアトリス・ド・ブルボン」の片仮名文字及び「BEATRICE de BOURBON SICILES」の欧文字を書してなるものである。そして、その構成中の片仮名文字は、欧文字中の「SICILES」の文字部分を除いた「BEATRICE de BOURBON」の文字部分の表音と認められるところ、その表音による「ベアトリスドブルボン」の称呼は一度に続けて発することができないほど冗長というわけではなく、しかも、「BEATRICE」の文字に続く「de」の文字がフランス語の前置詞として、また、「BOURBON」の文字が「ブルボン王朝」を意味する語として親しまれたものであることを勘案するならば、その欧文字部分の全体に相応した「ベアトリスドブルボンシシル」の称呼、さらに、馴染みのない「SICILES」の欧文字に相応する部分を省略し、読みやすい片仮名文字の表音に倣った「ベアトリスドブルボン」の称呼をもって取引に当たることはあっても、「SICILES」の文字に加えて、親しまれた「de BOURBON」の文字をも殊更に省略して、単に「ベアトリス」と称呼するとは考え難いとみるを相当とする。

そこで、本願商標より生ずる「ベアトリス」の称呼と引用A商標より生ずる「ベアトリスドブルボンシシル」及び「ベアトリスドブルボン」の各称呼を比較するに、両者には構成音数等において顕著な差異があることから、称呼において本願商標と引用A商標が相紛れるおそれがあるということはできない。また、外観及び観念においても、引用A商標と本願商標を類似するとしなければならない理由を見出し得ない。そうとすると、本願商標と引用A商標は、外観、称呼及び観念のいずれにおいても類似する商標ということができないから、引用A商標の存在を理由に本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は、妥当でなく、取り消しを免れない。

次に、当審において通知した拒絶の理由について検討するに、本願商標の指定商品に関しては、前記1のとおり補正された結果、引用B商標の指定商品と同一又は類似の商品がすべて削除され、引用B商標の指定商品とは類似しない商品になったと認められる。そうとすると、引用B商標の存在を理由に本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした当審通知の拒絶の理由も解消したといえる。

してみれば、引用A商標の存在を理由としても、また、引用B商標の存在を理由としても、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。

その他、本願について拒絶の理由を発見することもできない。

よって、結論のとおり審決する。

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