Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出と称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成5年審判第12884号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別紙に示すとおり「MEC」の欧文字及び「学習教室」の漢字を結合してなり、第26類「印刷物(文房具類に属するものを除く)、書画、彫刻、写真、これらの附属品」を指定商品として、平成2年5月11日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原審において登録異議の申立てがあった結果、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した登録第1509392号商標(以下、「引用商標」という。)は、別紙に示すとおり「MEC」の欧文字を書してなり、昭和48年8月27日に登録出願、第26類「印刷物(文房具類に属するものを除く)書画、彫刻、写真、これらの附属品」を指定商品として、同57年4月30日設定登録され、該商標権は、平成4年7月29日に存続期間の更新登録がされているものである。
3 当審の判断
本願商標と引用商標との類否について判断するに、本願商標は、その構成前記したとおり「MEC」の欧文字と「学習教室」の漢字とを結合してなるものであるから、構成前半の「MEC」の文字と同後半の「学習教室」の文字とは、視覚上自ずと分離して看取されるばかりでなく、観念上もこれら各文字を常に一体のものとして把握しなければならないような格別の事情は存しない。そして、「MEC」の文字は特定の語義を有しない造語といえるのに対し、「学習教室」の文字は、一般に「学校教育の補習や入学試験準備等のための教育を行うところ」、すなわち、「学習塾」と同様に事業所名ないしは業種名として容易に理解されるといえるものである。
加えて、昨今の教育産業の進展に伴い、パソコンを利用する教育システムの導入、教育事業のフランチャイズ制等が導入されている状況にあって、これら教育事業に関わる事業者が当該業種名又は事業所名を表彰するものとして「学習教室」の文字を取引上普通に使用し、かつ、その業務に係る教材等に当該事業を表彰する出所標識(商標)として使用しているのが実情である。
そうとすると、本願商標をその指定商品中の学習参考書、試験問題集等について使用した場合、これに接する取引者・需要者は、後半部の「学習教室」の文字は、前記事情よりして当該事業又は業種名的表示として理解するに止まり、その構成中にあって、強く印象つけられるというべき、前半部の「MEC」の文字部分に着目し、該文字部分をもって自他商品の識別標識と認識し、これより生ずる称呼をもって簡便に取引に資する場合も決して少なくないといのが商取引の実際に照らして相当である。
してみれば、本願商標からは、「エムイーシーガクシュウキョウシツ」、「メックガクシュウキョウシツ」の一連の称呼を生ずるほか、単に「MEC」の文字部分に相応して「エムイーシー」又は「メック」の称呼も生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、その構成前記のとおり「MEC」の文字よりなるものであるから、これより「エムイーシー」又は「メック」の称呼を生ずることが明らかである。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは「エムイーシー」又は「メック」の称呼を同じくする点で互いに相紛らわしく、このほか、外観においても両者は「MEC」の文字において紛れ得るおそれがあり、かつ、両商標が観念上の差異をもって識別されるという事情は見出せないから、これら各点を総合判断するに、両商標は類似のものというべきものである。
そして、引用商標の指定商品と本願商標の指定商品(なお、「学習参考書」と補正した平成5年11月18日付手続補正書による補正について は同9年3月17日付で補正の却下の決定がなされ同決定は確定している。)とは、同一にするものであるから、結局、本願商標は、商標法第4項第1項第11号に該当し、登録することができない。
なお、請求人が引用する審決例は、本願商標とは商標の具体的構成並びに指定商品との関係等において事案を異にするものであって、それらを本件の類否判断の基準とするのは必ずしも適切でなく、したがって、この点について述べる請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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