Trademark Appeal Case
著名図形商標との類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成6年審判第3403号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別紙に表示したとおりの構成よりなり、第17類「被服(運動用特殊被服を除く。)布製身回品(他の類に属するものを除く。)寝具類(寝台を除く。)を指定商品として、平成3年2月13日に登録出願されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定の拒絶理由に引用した登録第2468427号商標(以下「引用商標」という。)は、別紙に表示したとおりの構成よりなり、第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和48年9月26日に登録出願、平成4年10月30旧こ設定登録され、現に有効に存続するものである。
3 当審の判断
(1)引用商標の著名性について
(株)講談社昭和53年7月発行「男の一流大図鑑」、(株)講談社昭和55年6月発行「世界の一流品大図鑑′80年版」、サンケイマーケティング昭和58年9月発行「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」、昭和53年2月16日付日本経済新聞(夕刊、全面広告)等によれば、以下の事実が認められる。
ラルフ・ローレンは、1967年ネクタイメーカーのボー・ボランメル社にデザイナーとして入社、幅広ネクタイをデザインし、圧倒的に若者に支持され、世界に広まった。翌1968年独立、社名を「ポロ・ファッションズ」とし、ネクタイ、スーツ、シャツ、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出、服飾業界の名誉ある賞「コティ賞」を1970年と1973年に2回受賞するとともに、数々の賞を受賞した。1974年の映画「華麗なるギヤッツビー」の主演ロバート・レッドフォードの衣装デザインを担当、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立し、国際的に名を知られるようになった。我が国においても、ラルフ・ローレンの名前は服飾業界等において広く知られるようになり、そのデザインに係る商品は「Polo」の文字とともに「byLRALPHLAUREN」の文字及び馬に乗ったポロプレーヤーの図形の各商標が用いられ、これらの商標は「ポロ」と略称されている。
なお、東京地裁平8特(わ)1519(平成9年3月24日判決言渡)においても、引用商標の著名性が認定されている。
以上の事実を総合し、上記判決をも併せ考慮すると、引用商標は、ラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして、我が国においは遅くても出願時頃までにはすでに取引者、需要者の間に広く認識されるに至っていたものと認められ、その状態は現在においても継続しているというのが相当である。
(2)本願商標と引用商標の類否について
本願商標は、別紙に表示したとおり、ポロ競技のプレーヤーの図形からなるものである。
一方、引用商標は別紙に表示したとおり、ポロ競技のプレーヤーの図形とその下部に「RALPHLAUREN」の欧文字を配してなるところ、かかる構成において、該文字部分と該図形部分とは、視覚的に分離してみられるばかりでなく、これらを常に一体のものとして把握、理解しなければならないとする格別の事由は見出すことができないものであるから、該図形部分のみで自他商品識別標識としての機能を有するものと認められる。
そこで、本願商標を構成する図形と引用商標の図形部分の類否についてみると、両図形は、共にポロ競技のプレーヤーの図形であると容易に理解されるものであるところ、その描き方は、実線であるか、連続する黒点の配列であるかの点において若干の差異が認められるとしても、ポロ競技中の選手が馬にまたがって、マレットを振り上げている特徴のある点においてその発想を同じくするものであって、これを、時と処を異にして離隔的に観察するときは、前記相違点は薄れ、極めて近似した印象を与えるものである。よって、両商標は外観上類似の商標といわなければならない。
そして、前記認定のとおり引用商標のポロ競技のプレーヤーの図形が高い著名性を有していることを考慮すると、本願商標は、その指定商品である「被服等」に使用をする場合には、これに接する取引者、需要者はラルフ ローレンまたは同人と組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如くその出所について混同を生ずるおそれがあるものといわざるを得ない。
また、両商標の図形部分は、共にポロ競技中の選手を表示しているものであるから、ポロ競技の観念を生じ、両商標は「ポロ競技」の観念上についても類似しているものである。
そうとすれば、両商標は、「RALPHLAUREN」の欧文字の有無の相違点を考慮しても、外観、観念において類似する商標であって、かつ、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当し登録すべきでない。
よって、結論のとおり審決する。
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