Trademark Appeal Case
X字図形の識別力と類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90285(T2001−90285/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4446034号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成12年5月12日に登録出願、別掲に示すとおりの構成よりなり、第16類「紙類,荷札,印刷物,写真,写真立て,文房具類(「昆虫採集用具」を除く。),事務用又は家庭用ののり及び接着剤,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,こんにゃく版複写機,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機」を指定商品として、同13年1月19日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立の理由
本件商標は、グラフィック社が発行する日向数夫編「レタリング字典」(甲第1号証)に示すコンパクト・グロテスクの「X」の書体の範疇に属する書体の中抜き文字であり、商品の記号・符号として使用される欧文字の範疇に属し、極めて簡単かつありふれた標章のみからなるものであって、前記指定商品について自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、商標法第3条第1項第5号に該当する。
また、本件商標は、昭和50年7月25日に登録出願、別掲に示すとおりの構成よりなり、第25類「印章」を指定商品として、同56年12月25日に設定登録された登録第1492221号商標(以下、「引用A商標」という。)及び昭和56年11月4日に登録出願、別掲に示すとおりの構成よりなり、第25類「印章」を指定商品として、平成2年5月31日に設定登録された登録第2228550号商標(以下、「引用B商標」という。)と、「X」の文字部分において類似するものであり、かつ、両者の指定商品は抵触するものである。
さらに、引用A商標は、申立人の商標として、日本国内はもとより、国際的にも広く知られた著名なものであり、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3.当審の判断
本件商標は、別掲に示すとおり、「X」状の図形を巾広く描き、その内部を白抜きし、外縁を黒く縁取った印象を与える特異な幾何図形よりなるものである。
そうとすれば、本件商標は極めて簡単かつありふれた標章のみからなるものとは言えないものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。
次に、引用A商標及び引用B商標中の白抜きで表示された「X」の文字部分は、多少図案化された部分があるとしても、全体としてみれば単なる欧文字の「X」の文字を白抜きで表示したものとみられるものである。
してみれば、両商標の図形部分は、看者に与える印象を著しく異にするものであり、時と処を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものというべきである。
また、本件商標よりは特定の称呼・観念を生じ得ないものと判断するのが相当であるから、両者は称呼・観念上比較し得ないものである。
さらに、申立人は、引用A商標の著名性を主張し、著名性の証左として甲第4号証を提出しているが、甲第4号証のみによっては引用A商標の著名性を立証するに不十分であるというべきであり、かつ、本件商標と引用各商標が非類似の商標であること前記したとおりであるから、商標権者が本件商標を指定商品に使用した場合、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのはないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第5号、同法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでない。
よって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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