Trademark Appeal Case
不正目的の商標登録
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90547(T2000−90547/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4358736号商標(以下、「本件商標」という。)は、「XJS」の欧文字を横書きしてなり、第25類「被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、仮装用衣服、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」を指定商品とし、平成11年1月21日登録出願、平成12年2月4日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立人の取消理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同19号に該当し、登録を受けることができないものであるから、本件商標は、商標法第43条の2第1号の規定により、取り消されるべきである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし同第5号証を提出している。
3 本件商標に対する取消理由
本件登録異議の申し立てがあった結果、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するとして、通知した取消理由は、次のとおりである。
<取消理由>
本件商標は、「XJS」の文字を書してなり、平成11年1月26日に登録出願され、第25類「被服、ガーター、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、仮装用衣服、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」を指定商品として、同12年2月4日に設定登録されたものである。
申立人の提出に係る甲各記号証によれば、申立人の製造、販売する自動車は、「JAGUAR」の商標の下に、英国を代表する高級乗用車として、また、精悍なスポーツカーの代表格として知られており、その中でも、XJシリーズは、ジャガーの中核をなすシリーズであり、とりわけ、1975年に発表された「XJ−S」は、エレガントな仕様と最高速度240Km/hという当時としては画期的な性能を併せ持つグランドツアラーとして世界各国で話題を呼び、その後も、1983年にカブリオレバージョンが、1988年にコンバーチブルタイプが発表されるなどエキサイティングな開発が継続的に行われ、「XJ−S」は、1975年の初代発表時から今日に至るまで世界各国の注目を集めているものであることを認めることができる。
そうとすれば、「XJ−S」(以下「引用商標」という。)は、本件商標の出願時においては、申立人の業務に係る上記商品を表示するものとして、少なくとも英国においては、広く認識されていたものというべきであり、我が国においても、スポーツカーに関心を持つ需要者の間においては、相当程度知られていたものとみるのが相当である。
しかして、本件商標と引用商標とは明らかに類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品中には「カーレーサー用の被服」等をも含んでいることから、本件商標の指定商品と申立人の業務に係る商品とは密接な関連性を有しているものというべきである。
加えて、商標権者の商号は「株式会社ジャガースポーツ」であり、本件商標が商標権者の商号あるいはその略称とともに使用された場合においては、申立人と関連性を一層、想起させるものといわなければならない。
してみれば、本件商標は、引用商標と偶然に一致したものとは考え難く、商標権者は、本件商標が申立人の業務に係る商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている引用商標と類似の商標であることを承知のうえ、当該商標が未だ我が国において登録されていないことを奇貨として、不正な利益を得る目的等のもとに出願し、権利を取得したものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、不正の目的をもって使用する商標に該当するものであるから、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
商標権者は、上記3の取消理由に対して指定期間内に何ら意見を述べていない。
したがって、上記3の取消理由のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものであり、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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