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Trademark Appeal Case

図形商標の類否と著名性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2000−90573(T2000−90573/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4362724号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

登録第4362724号商標(以下「本件商標」という。)は、平成11年1月22日に登録出願され、別掲(1)に示したとおりの構成よりなり、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年2月18日に設定登録されたものである。

2 本件商標に対する取消理由の要旨

本件登録異議の申立てがあった結果、本件商標を商標法第4条第1項第15号に該当するものとして商標権者に対して通知した取消理由は、つぎのとおりである。

(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る証拠によれば、申立人及び富士写真フィルム株式会社、キャノン株式会社、ミノルタ株式会社、株式会社ニコンの五社が共同開発した従来の写真システムと異なる新写真システムによる商品が平成8年5月に発売されたが(甲第17号証)、その発売時に、申立人は、全国紙である朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞及び地方紙の東京新聞、新潟新聞などに全面広告を掲載し(甲第6号証ないし同第16号証)、その後も雑誌「キャンキャン」、「東京ウォーカー」などに継続して広告宣伝を行った(甲第18号証ないし同第53号証、同第65号証)。前記新写真システムによる商品は、レンズ付きフィルムが発売から平成12年6月までで341万本を越えるなど、相当数の販売実績を挙げている(甲第66号証ないし同第68号証)。申立人以外の共同開発をした企業(以下「共同開発企業」という。)も商品カタログを作成し、広告宣伝を行っている(甲第54号証ないし同第60号証)。申立人の述べるところによると、申立人の新写真システムによる商品のシェアは10%程度であるが、共同開発企業の五社を総合すると、新写真システムによる商品の販売実績は、申立人のそれをはるかに越えるであろうことは疑いないものと推認することができる。

上記新写真システムの商品の広告、宣伝には、別紙(2)に表示した商標(以下「引用商標」という。)が表示され、また、新写真システムの商品には同様に引用商標が付けられていることが認められる。

以上によれば、従来の写真システムと異なる新写真システムは、写真愛好者のみならず一般に広く浸透しているものと推認でき、これに付されている引用商標は、少なくとも本件商標の出願の時には、取引者、需要者の間に広く認識され、高い著名性を獲得していたものと認めることができる。

(2)引用商標は、別掲(2)に示したとおり、正三角形の中央やや右の部分を丸くくりぬき、くりぬいた部分を1/2強、該三角性の右辺からはみ出すようずらして該三角形に配した、三角形と丸を組み合わせた図形よりなるものであり、その構成には高い独創性、創作性があるものと認められる。

本件商標は、別紙(1)に示したように、左側にブーメラン状の図形を表し、右側には、引用商標とほぼ同一といえる、三角形と丸を組み合わせた図形を表したものである。

(3)そうすると、本件商標がその指定商品に使用された場合、引用商標の高い著名性及び高い独創性、創作性、あるいは、申立人及び共同開発企業の企業規模、事業分野などに照らせば、これに接する者は、ブーメラン状図形の右側に配された、三角形と丸を組み合わせた図形に着目し、これより引用商標を連想、想起し、申立人及び共同開発企業又はこれらの企業と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であろうと、商品の出所について混同することも少なからずあるものといわなければならない。

3 商標権者の意見の要旨

上記2の取消理由通知に対して、商標権者は、本件商標は「磁気カード」にしか使用しないとのみ主張している。

4 当審の判断

平成12年11月30日付け取消理由通知書に対し、商標権者は、上記3のとおり主張するが、本件商標が「磁気カード」を含めて、その指定商品について使用された場合、著名となっている引用商標を連想、想起して、その商品が申立人及び共同開発企業又はこれらの企業と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、需要者がその商品の出所について混同を生ずるおそれがあるとみるのが相当であり、上記取消理由は妥当なものと認められるから、同法第43条の3第2項の規定により、本件商標登録は、取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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