Trademark Appeal Case
容器形状の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90898(T2000−90898/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4385988号商標(以下、「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第31類「飼料,飼料用たんぱく」を指定商品とし、平成11年5月17日に立体商標として登録出願、平成12年5月26日に設定登録されたものである。
2 取消理由
本件各登録異議申立人の提出に係る甲各号証を総合すれば、別掲で示す本件商標は、プラスチックフィルム、アルミ箔或いは板紙等を組み合わせた多層構成の柔軟包装体で、内容物(液体、粒体、粉体等)を充填することにより、底部の折込み部が開き自立する袋、いわゆる、スタンディングパウチの立体的形状としての一形態を表したと認められるものである。
ところで、立体商標は、商品若しくは商品の包装又は役務の提供の用に供する物(以下「商品等」という。)の形状も含むものであるが、商品等の形状は、本来それ自体の持つ機能を効果的に発揮させたり、あるいはその商品等の形状の持つ美感を追求する等の目的で選択されるものであり、本来的(第一義的)には商品の出所を表示し、自他商品を識別する標識として採択されるものではない。
そして、商品等の形状に特徴的な変更、装飾等が施されていても、それは前記したように商品等の機能、又は美感をより発揮させるために施されたものであって、本来的には、自他商品を識別するための標識として採択されるのではなく、全体としてみた場合、商品等の機能、美感を発揮させるために必要な形状を有している場合には、これに接する取引者、需要者は当該商品等の形状を表示したものであると認識するに止まり、このような商品等の機能又は美感と関わる形状は、多少特異なものであっても、未だ商品等の形状を普通に用いられる方法で表示するものの域を出ないと解するのが相当である。
また、商品等の形状は、同種の商品等にあっては、その機能を果たすためには原則的に同様の形状にならざるを得ないものであるから、取引上何人もこれを使用する必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものであって、一私人に独占を認めるのは妥当でないというべきである。
これを本件についてみれば、本件商標は、前記のとおり、液体、粒体等を収納する容器(袋)の形状としての一形態を表したものであるから、その指定商品「飼料,飼料用たんぱく」に使用しても、取引者、需要者は、単に商品の収納容器と認識するにすぎないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商品の包装(収納容器)の形状を普通に用いられる方法をもって表示してなるにすぎないから、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものである。
3 当審の判断
本件商標に対して、平成13年3月21日付けで前記2の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。
そして、前記2の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標は、この取消理由によって、商標法第43条の3第2項の規定に基づいて、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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