Trademark Appeal Case
マイナスイオンの識別力欠如
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−91008(T2000−91008/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4393876号商標(以下「本件商標」という。)は、平成11年7月12日に登録出願され、「マイナスイオン」の片仮名文字を標準文字により横書きしてなり、第25類「被服(「和服」を除く)、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物」を指定商品として、同12年6月23日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標は、「マイナスイオン」の文字を横書きしてなるところ、本件指定商品を取り扱う繊維業界において、「マイナスイオン」の語は、マイナスイオン(陰イオン)を発生させ、使用者の気分をよくする効果、「癒し効果」、「ヒーリング効果」を与える製品という意味を持つものとして通用している。してみれば、本件商標は、「陰イオン」に通じる「マイナスイオン」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これをその指定商品中陰イオンを発生する性質を有する被服等に使用するときは、単に商品の品質、効能を表示するにすぎないものである。また、本件商標を「マイナスイオン」の品質、効能を有さない商品に使用するときは、商品の品質、効能について誤認を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 本件商標に対する取消理由(要旨)
本件登録異議の申立てがあった結果、平成13年3月1日付け取消理由通知書をもって商標権者に対して通知した本件商標の取消理由は、次のとおりである。
〈取消理由〉
本件商標は、「マイナスイオン」の文字を標準文字として、横書きしてなるものである。
ところで、「マイナスイオン」は、森林や滝などの自然の中に多く存在し、人を爽快にする効果を有するイオンとして知られており、また、登録異議申立人(大和紡績株式会社、真弓喜代教)の提出に係る証拠によれば、繊維業界において、マイナスイオンを生成する繊維素材が開発され製品化されていることが認められる。
そうとすると、本件商標を被服等の本件指定商品に使用した場合、取引者、需要者は、これを「マイナスイオン効果のあるもの」程度を意味するものと理解し、自他商品の識別標識とは認識し得ないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、その指定商品中、マイナスイオン効果を施した商品については、商品の品質、原材料を表示するものであり、上記以外の商品に使用したときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認められる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の規定に違反してされたものである。
4 商標権者の意見
本件商標について上記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は、何ら意見を述べるところがない。
5 当審の判断
本件商標についてした先の取消理由は妥当なものと認められる。
してみれば、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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