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Trademark Appeal Case

略語「co」と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2000−90505(T2000−90505/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4357687号商標の指定商品中「第25類 被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4357687号商標(以下、本件商標という。)は、平成10年10月14日に登録出願され、下記に表示したとおりの構成よりなり、商品の区分第9類、第14類、第18類、第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年1月28日に設定登録がなされているものである。

2 登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の異議理由

(1)本件商標は、「F.U.’S」「エフユーエス」の各文字を上下二段に書してなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品としてなる登録第3138255号と類似し、かつその指定商品中第25類の「被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」は同一又は類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

(2)本件商標は、前記の通り大文字の欧文字「FUS」と上下平行する横線にはさまれた多少小さくて太い小文字の欧文字「co」の文字からなるものである。

他方、引用商標は、大文字の欧文字「F.U.’S」とカタカナ文字「エフユーエス」を2段に横書きにした構成からなるものである。しかしながら、本件商標のように大きさの異なる文字から構成され、欧文字「co」が会社を意味する「company」の略称としてー般に使用されることを考えると、現実の使用においては前半の大文字の欧文字「FUS」の部分が独立して認識されることがむしろ普通である。すなわち、小文字の欧文字「co」は会社を意味するものであるため、本件商標において、実質的には「FUS」が識別標識として機能するものと言える。

したがって、本件商標の場合、欧文字「FUS」が独立して捉えられる場合も少なくない。しかして、本件商標の識別力を有する部分「FUS」と引用商標の欧文字部分「F.U.’S」とは、引用商標において各文字がピリオドにより区切られ、欧文字「S」の前に「’」を有する以外、同一の3文字「F」、「U」及び「S」を有しており、これらの文字の順序も同じである。すなわち、3文字「F」、「U」及び「S」のインパクトが大きく、ピリオドや「’」の有無は、外観上ほとんど大きな意味をもたない。

ところで、通常の商取引において、商標は直接並べて対比されるわけではなく、時と処を異にして人間の記憶に基づいて認識されるものであるから、その類否の判定は、いわゆる隔離観察によるべきものとされている。このような隔離観察による場合、上記のとおり本件商標と引用商標の欧文字部分は、共に欧文字中「F」、「U」及び「S」を共通にし、その印象がきわめて強いため、一見して即座に区別することは困難であり、外観上きわめて紛らわしいものというべきである。

(3)さらに、本件商標は「エフユーエスコ」又は「フスコ」、引用商標は「エフユーエス」又は「フス」とそれぞれ称呼されるべきものであるが、本件商標中の「co」が上述の如く会社の略称として捉えられるのが一般的であることから、本件商標は「エフユーエス」又は「フス」と称呼されることもあるため、本件商標と引用商標の称呼とは非常に相紛らわしく、上記の外観上の類似性を考慮すると、一方が他方と間違えられて誤って称呼され、結果として両者は称呼上も混同を生じるおそれが現実にあるというべきである。

(4)以上のとおり、本件商標は引用商標と類似し、両者の指定商品も抵触しているから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は商標法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきである。

3 当審の取消理由

当審では、申立人の異議理由に基づき、商標権者に対し「本件商標は、登録第3138255号(商公平7ー74290)と類似し、本件商標の指定商品中、第25類の「被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、仮装用衣服、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」と引用商標の指定商品とは、同一又は類似の商品と認められるものであるから、商標法第43条の3第2項の規定に基づいて、その指定商品中上記商品については取り消すべきものである。」旨の取消理由を通知した。

4 上記3の当審の取消理由に対して商標権者は何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

本件商標は、下記に表示したとおり「FUS」の欧文字の後の平行線内に「co」の小文字を表してなるものである。

ところで、欧文字2文字である「co」は、一般に「会社」を意味する英語の「company」の略語を表すものとして普通に使用されるところである。 そうとすれば、本件商標に接する取引者・需要者は、構成中、後半部の「co」の文字部分は、「会社」を表している文字にすぎず、自他商品の識別機能を有するのは前半部の「FUS」の文字にあるものと理解し、該「FUS」の文字部分より生ずる「エフユーエス」の称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないものとみるのが相当である。

してみれば、本件商標は表されている文字全体より「エフユーエスカンパニー」の称呼と共に、構成中の「FUS」の文字部分より、単に「エフユーエス」の称呼をも生ずるものといわなければならない。

他方、引用商標は「F.U.’S」「エフユーエス」各文字を2段に横書きにしてなるものであるから、これよりは「エフユーエス」の称呼を生ずるものというのが相当である。

してみれば、本件商標と引用商標とは「エフユーエス」の称呼を同じくした類似の商標といえ、かつ本件商標の指定商品中、第25類の「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」と引用商標の指定商品である「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」とは同一の商品である。

したがって、本件商標は、上記指定商品については商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきものであり、本件登録異議申し立てに係るその余の指定商品については取り消すべき理由がないものと認め、同第4項の規定により登録を維持する。

よって、結論のとおり決定する。

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