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Trademark Appeal Case

ピザ商標の称呼類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2001−90011(T2001−90011/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4423302号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4423302号商標(以下「本件商標」という。)は、「ピザーラエキスプレス」の仮名文字と、「PIZZA−LA EXPRESS」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成11年11月5日に登録出願され、第30類「ピザ,サンドイッチ,すし,べんとう,ミートパイ,ラビオリ」を指定商品として、平成12年10月6日に設定の登録がされたものである。

2 登録異議申立ての理由

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)は、以下の(1)ないし(3)に示す商標を引用し、登録異議申立ての理由を次のように述べている。

本件商標は引用各商標と、商標において類似し、かつ、その指定商品も同一又は類似する。そして、引用各商標は、申立人の業務に係る商品「ピザ」を表すものとして、世界的に広く知られており、周知、著名となっているから、本件商標をその指定商品について使用した場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがあり、さらに、本件商標は需要者、取引者における混同を利用した不正の利益を得る目的で使用するものである。したがって、本件商標は、商標法第8条第1項、同第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであり、その登録は取り消されるべきである。

<引用商標>

(1)平成10年商標登録願第83400号商標(以下、「引用商標1」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成10年9月28日に登録出願され、第30類「ピザ,ピザソース,砂糖,その他の調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),ピザ用の粉,その他の食用粉類,ピザ生地,パスタ,マカロニ,スパゲッティのめん,その他の穀物の加工品,アイスクリーム,ケーキ,その他の菓子及びパン,コーヒー,チョコレート飲料,その他のココア,紅茶,イーストパウダー,酵母,こうじ,ベーキングパウダー,ミートパイ,ラビオリ」及び第42類「西洋料理を主とする飲食物の提供,アルコール飲料を主とする飲食物の提供,茶・コーヒー・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供,その他の飲食物の提供,仕出し料理の提供」を指定商品及び指定役務として、平成13年4月20日に登録第4467829号商標として、設定の登録がされたものである。

(2)登録第3176070号商標(以下、「引用商標2」という。)は、「Pizza Studio EXPRESS」の欧文字を横書きしてなり、平成4年9月29日に登録出願され、第42類「西洋料理・アルコール飲料・茶・コーヒー・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として、平成8年7月31日に設定の登録がされたものである。

(3)申立人が本件商標の指定商品に係る各商品について使用し、日本国内及び世界的に周知著名となっている旨主張する商標は、「PIZZA EXPRESS」の欧文字よりなるもの(以下、「引用商標3」という。)である。

3 当審の判断

本件商標は、上記に示すとおり「ピザーラエキスプレス」の片仮名文字と「PIZZA−LA EXPRESS」の欧文字よりなるところ、各構成文字は、外観上まとまりよく一体的に表現されていて、しかも、全体をもって称呼しても淀みなく一連に称呼し得るものであるから、これより「ピザーラエキスプレス」の称呼を生ずるものである。

これに対して、引用商標1は、上記のとおりその内部に左右対称型の幾何学的模様を有する円輪郭図形中央に「PIZZA」と「EXPRESS」の各欧文字を二段に横書きした構成よりなるところ、これに接する取引者、需要者は、その構成にあって、親しみ易く馴染み易い部分といえる欧文字部分に着目し、これより生ずる「ピザエキスプレス」または「ピッツァエクスプレス」の称呼をもって取引に当たるとみるのが取引の経験則に照らし相当である。

そして、引用商標2は、上記のとおり「Pizza Studio EXPRESS」の欧文字よりなるところ、これを構成する各文字は、同じ大きさ、同一の書体でまとまりよく一体的に表してなるから、これより「ピザスタジオエキスプレス」または「ピッツァスタジオエクスプレス」の一連の称呼を生ずるとみるのが自然である。また、引用商標3は上記のとおり「PIZZA EXPRESS」の欧文字よりなるところ、これを構成する各文字は同じ大きさ、同一書体でまとまりよく一体的に表してなるから、これより「ピザエキスプレス」または「ピッツァエクスプレス」の一連の称呼を生ずるとみるのが自然である。

そこで、本件商標より生ずる「ピザーラエキスプレス」の称呼と引用商標1及び同3より生ずる「ピザエキスプレス」の称呼とを比較すると、両者は、第2音「ザ」の長音の有無及び第4音「ラ」の有無という差異を有するため、前者は全体に抑揚を伴って聴取されるのに対し、後者は各音が平均的かつ平坦な語調として聴取されるものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼した場合、それらの差が両称呼全体に少なからず影響を及ぼす結果、全体の語感、語調において異なる印象を与え、互いに紛れるおそれはないというのが相当である。

また、本件商標より生ずる「ピザーラエキスプレス」の称呼と、引用商標1及び同3より生ずる「ピッツァエクスプレス」の称呼及び引用商標2より生ずる「ピザスタジオエキスプレス」または「ピッツァスタジオエクスプレス」の称呼とを比較するに、両者は、その構成音数、音の配列において顕著な差異があり、全体の語感、語調を異にするから、彼此聞き誤るおそれのないものである。

さらに、本件商標及び引用各商標は、いずれも特定の観念を有しないものであるから、観念上比較することのできない非類似のものであり、かつ、それぞれの構成は前記のとおりであるから、外観についても判然と区別し得るものである。

してみれば、本件商標と引用各商標とは、称呼、観念及び外観のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

次に、申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標1及び同3が10数ヶ国において商標登録され、国内の雑誌に数多く掲載されていることは認められるものの、雑誌掲載日の多くが本件商標の出願日後であって、これら証拠をもってしては、引用各商標が本件商標登録出願時に取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めるに充分でない。

さらに、前示のとおり、本件商標と引用各商標とは、別異の商標であって、他に両者が紛れ得るとする事由は見出せないから、結局、これをその指定商品について使用しても、申立人又は申立人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第8条第1項、同第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものでない。

そして、引用各商標が本件商標と類似するものでなく、また、需要者の間に広く認識されているものと認められないこと前示のとおりであって、その採択事情等に関して、不正の目的(不正な利益を得る目的、他人に損害を加える目的、その他不正の目的)をもって使用するものとはいい難くその証拠も見出せないから、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものとはいえない。

したがって、本件商標は、申立人の述べる前記各法条に違反して登録されたものとはいえないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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