Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90125(T2001−90125/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4432549号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成7年6月20日に登録出願され、「MS.TEC」と「エムエステック」の文字を二段に併記してなり、第7類「製品配列装置,土木機械器具,荷役機械器具,化学機械器具」を指定商品として、同12年11月17日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立の理由
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用に係る下記の2商標(以下、「引用各商標」という。)は、申立人の代表的出所標識(ハウスマーク)を表示するものとして取引者・需要者の間に広く認識されている商標であるところ、本件商標は、引用各商標に類似する商標であり、その指定商品も同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第10号及び同第11号に該当するとともに、商品の出所等について混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
<引用各商標>
(1)昭和46年12月2日に登録出願され、「tec」の文字を横書きしてなり、第9類「産業機械器具、動力機械器具(電動機を除く。)風水力機械器具、事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く。)その他の機械器具で他の類に属しないもの、これらの部品及び付属品(他の類に属するものを除く)機械要素」を指定商品として、同49年10月1日に設定登録された登録第1091190号商標
(2)平成5年12月20日に登録出願され、「TEC」の文字を横書きしてなり、第7類「金属加工機械器具,土木機械器具,荷役機械器具,化学機械器具,繊維機械器具,食料加工用又は飲料加工用の機械器具,印刷用又は製本用の機械器具,包装用機械器具,動力機械器具(陸上の乗物用のもの及び「水車,風車」を除く。),風水力機械器具,栽培機械器具,機械式の接着テープディスペンサー,自動スタンプ打ち器,起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用のものを除く。),交流発電機,直流発電機,修繕用機械器具,業務用電気洗濯機,家庭用電気洗濯機,電気ミキサー,電機ブラシ,塗装機械器具,軸,軸受け,軸継ぎ手,ベアリング,動力電動装置,緩衝器,ばね,バルブ」を指定商品として、同9年6月27日に設定登録された登録第3327278号商標
3.当審の判断
本件商標は「MS.TEC」と「エムエステック」の文字を二段に併記した構成よりなるところ、下段の片仮名文字は上段の欧文字の読みを特定すべく振り仮名風に表示したものと無理なく認識し得るものであるから、該読み仮名より生ずる称呼を自然とするものである。また、構成各文字は全体としてまとまりよく構成されており、これより生ずる「エムエステック」の称呼もさほど冗長でなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、ほかに、本件商標中の「TEC」の文字部分が独立して自他商品の識別標識として機能し得るというべき特段の理由は存しないものと判断するのが相当である。
そうとすれば、本件商標は常に「エムエステック」の一連の称呼のみをもって取引に資されるものというべきであるから、本件商標より「テック」の称呼も生ずるとし、本件商標と引用各商標とがその称呼において類似する旨述べる申立人の主張は妥当でなく、その理由をもって両者を類似のものとすることはできない。
また、本件商標は特定の観念を生じ得ない一連の造語とみるのが相当であるから、本件商標と引用各商標とは観念上比較すべくもないものであり、さらに、外観においても、両者は判然と区別し得るものである。
そうすると、たとえ、引用各商標が本件商標の登録出願時に申立人の業務に係る商品「電子レジスター、電子はかり、OA機器、販売時点情報管理システム」等を表示するものとして取引者・需要者間において広く認識されていたものであるとしても、前記のとおり、本件商標と引用各商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれよりしても区別し得る非類似の商標であって、ほかに、両者がその出所について紛れ得るとする事由も見出せないから、結局、本件商標をその指定商品に使用したとしても、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものとはいえないから、その登録は商標法第43条の3第2項により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり決定する。
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