結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第4495号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別紙に示すとおり、「LSドア」の文字を横書きしてなり、第6類に属する商品を指定して平成9年8月11日に登録出願、その後、指定商品については、当審における同13年2月28日付手続補正書をもって、第6類「室内間仕切り用の金属製扉・戸」とする補正がされているものである。
原査定は、「本願商標は、商品の規格、品番等を表す記号又は符号として類型的に用いられているローマ文字の二文字である『LS』の文字に、指定商品との関係では商品の普通名称としても用いられている『ドア』の文字を結合させてなるにすぎないことから、これをその指定商品中『戸,扉』に使用したときは、需要者をして、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当する。なお、請求人は本願商標が取引者、需要者に広く認識されているとして種々の資料を提出しているが、それら資料によっても使用の結果出願人の業務に係る商品であることを認識できるに至っているものとは認められない。」旨認定し、本願を拒絶したものである。
本願商標は、その構成別紙に示すとおり、「LS」の欧文字と「ドア」の片仮名文字を結合して「LSドア」と表してなるところ、該構成は、普通に用いられる態様の域を出ないとはいえ、全体として極太の書体をもってやや特徴的に表現したものと認められる。
ところで、本願商標の構成中後半部分の「ドア」の文字(語)は、「戸,扉」を表す外来語として一般に用いられるもので、商品名を表示したものと容易に理解されるものである。
そして、同前半部分の欧文字二文字は、商品の規格、品番等を表すための記号又は符号として一般の商取引上類型的に採択使用されており、本願指定商品を取り扱う業界においても、「ドア」を含む建築建材に関する商品名に欧文字二字を冠した表示が、商品の規格、品番等を表すための記号又は符号として、使用されている事実が認められる。
そうとすれば、「LSドア」の文字を書してなる本願商標を、その指定商品について使用する場合、これに接する取引者、需要者をして、商品の記号、符号を表す欧文字二文字の一類型と理解されるに止まり、自他商品を識別するための標識としては認識されないものといわざるを得ないから、結局、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定の拒絶の理由は妥当なものであった。
しかしながら、請求人は、本願商標が商標法第3条第2項の要件を具備すると主張し、証拠方法として原審において第1号証ないし第9号証(枝番を含む。)を、当審において、第1号証ないし第9号証(当審提出のものについては、以下、「甲号証」とする。)を提出している。
そこで、以下、請求人の前記主張について検討する。
1)実際に使用している商標および商品
請求人が、商品「室内間仕切り用の金属製扉・戸」に使用しているとして各号証(甲号証を含む。)で示している商標は、本願商標とその構成において同一の商標といえるものである。
2)使用開始時期および使用期間
提出された商品カタログ(甲第7号証、第3号証、第4号証の1及び2)、第3号証及び第4号証のカタログに係る納品書(第5号証の1ないし11)、LSドア工事履歴書(甲第8号証、第7号証の1ないし3)、「LSドア」出荷高(第6号証)、小松商工会議所会頭による証明書(第8号証)及び取引業者による証明書(第9号証)を総合して勘案すれば、請求人は、遅くとも、平成5年から本願商標を前記補正後の指定商品に使用してきており、現在も継続して使用していると認め得るものである。
3)使用地域
提出された甲第8号証、第7号証の1ないし3、第9号証の証明書に係る取引業者等の住所及び甲第7号証、第3号証、第4号証の1ないし2のカタログ記載の請求人会社の支店、営業所の所在地の住所によれば、請求人は、全国規模による事業展開を行っており、本願商標を付した商品「室内間仕切り用の金属製扉・戸」は、北海道から鹿児島県にわたる全国的規模で市場流通に供されているといえるものである。
4)指定商品の販売数量
請求人の主張によれば、本願商標を付した「室内間仕切り用の金属製扉・戸」の販売数量は、平成12年4月ないし同年12月の間において約12,000枚、出荷高は、平成9年に52,238(万円)、平成10年に66,496(万円)であるところ、他の書証との関係も考慮すれば、この数量に関する請求人の主張は信用性が十分認められ、指定商品の販売数量としては相当程度の実績を得ているものとみても差し支えないというべきである。
5)広告宣伝の方法、回数
カタログに係る納品書(第5号証の1ないし11)に記載された数量及び請求書中の請求人の主張によれば、平成9・10年の2年間に、第4号証の1及び2の本願商標及び指定商品を掲載したカタログは、2万部以上作成・配付されていることが推認される。ところで、本願商標に係る商品「室内間仕切り用の金属製扉・戸」は、主に事務所、工場、病院等の建築現場において使用されるものであって、単体の商品として取引・流通の場に供されるというよりも、むしろ、建築物の設計、あるいは契約時に全体の設計仕様とともに、カタログ等により選択、販売されることが通例であり、また、その単価も決して安価なものとはいえないことから、当該カタログの配付数量をもって、本願商標の「室内間仕切り用の金属製扉・戸」についての宣伝活動・実績は、相当程度高いとみて差し支えないものと認められる。
6)他者による「LSドア」の商標の使用の有無
当審において職権をもって調査したところ、本願の指定商品に関して「LSドア」の文字が、請求人とその取引関係者以外の者により使用されている事実は発見できなかった。
以上、上記の1)ないし6)を総合して検討すれば、本願商標は、平成5年以降継続して使用された結果、これが請求人の取り扱いに係る商品「室内間仕切り用の金属製扉・戸」の商標として、本願指定商品の取引者、需要者間において、広く認識されるに至ったものといい得るものである。
してみれば、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を欠くということはできないから、商品識別の機能を発揮し得るものというべく、これをなお原査定の理由をもって拒絶すべきものとすることはできない。
その他、本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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