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Trademark Appeal Case

完全攻略本の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第12884号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「完全攻略本」の文字を左横書きしてなり、平成6年2月16日(平成1年商標登録願第100214号商標の分割出願、遡及出願日平成1年9月4日)に登録出願、指定商品については、平成10年4月1日付手続補正書により、第16類「テレビゲーム機用ゲームの遂行方法の解説を主たる内容とする叢書」と補正されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、『完全攻略本』の文字を書してなるが、今日においてはテレビゲーム機用の各種ソフトウェアについてどのようにすればそのゲームを遂行し得るかを解説した書籍(いわゆる『攻略本』)が多数出版されていることからすれば、これを本願指定商品中テレビゲーム機用のソフトウェアについて著された叢書に使用するときは、著作物の内容すなわちテレビゲームを完全に遂行する方法が記述されている叢書であることを表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「完全攻略本」の文字よりなるところ、構成文字中「完全」の文字は、「足りないところがないこと」の意を有し、また、「攻略」の文字は、「敵地などをせめとること」の意を有し、さらに、「本」の文字は、「書籍、書物」の意を有する語として、それぞれよく知られていることより、これらを結合してなる「完全攻略本」の文字からは、全体として、「完全に攻略するための本」の意味合いを容易に看取させるものである。

そして、本願の指定商品を取扱う業界においては、いわゆるテレビゲームの解説本が「攻略本」と称され、多数出版されているのが実情である。

そうすると、本願商標を補正後の指定商品「テレビゲーム機用ゲームの遂行方法の解説を主たる内容とする叢書」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「当該ゲームを完全に攻略するための本」といった意味合いを容易に想起し、それより、単に、商品の品質(内容、目的)を表示したものと認識するに止まり、自他商品識別標識としての機能を有するものとは把握しないとみるのが相当である。

なお、請求人は、本願商標が商標法第3条第2項に該当する旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第2号証(枝番を含む)を提出している。

しかしながら、上記書証の「完全攻略本」なる標章の掲載方法、使用方法は、本願商標の文字の他に、対象となるゲーム名(図形を含む)等の文字・図形部分を有してなるものであり、本願商標のみが単独で自他商品の識別標識として機能し、これが識別力を有するに至ったと認めるのは困難というべきである。したがって、該「完全攻略本」の使用例はいずれも当該ゲーム解説本の内容表示として、理解、認識されるにとどまるものであって、いずれも自他商品識別標識として機能する態様で使用されているものとは認められない。

してみれば、請求人が提出した全証拠を総合勘案しても、本願商標は請求人のみが永年使用した結果、これが取引者、需要者間に広く知られるに至っているものとは認め難く、本願商標が商標法第3条第2項に該当するという請求人の主張は認めることができない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は妥当であって、取り消す限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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