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Trademark Appeal Case

記述的結合商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第15339号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第36類「資金の貸付け及び手形の割引,債務の保証及び手形の引受け,株式市況に関する情報の提供,生命保険契約の締結の媒介,損害保険契約の締結の代理,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,当せん金付証票の発売,企業の信用に関する調査,慈善のための募金,前払い式証票の発行(「プリペイドカードの発行」),ガス・電気料金の支払の取次ぎ,ガス・電気料金徴収の代行」を指定役務として、平成8年5月29日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定において、『本願商標は、共同集合住宅を表す「Apartment」の文字と各種情報の伝達の一手段を表す「NETWORK」の文字を白抜きしてなるものを二段に普通に用いられる方法で書してなるにすぎず、これを本願指定役務中、例えば「建物の情報提供」に使用しても、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。』旨認定、判断して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、「apartment」の文字と「NETWORK」の文字を二段に横書きしてよりなるところ、「apartment」は、「apartment house」の略であって、「共同集合住宅」の意義を、「NETWORK」は、「コンピュータや端末装置,プリンター,音声・視覚表示装置,電話などが通信回線や通信ケーブルなどで接続されているシステム」の意義のあるものである。

そうとすれば、「apartment」の文字と「NETWORK」の文字を二段に横書きしてよりなるものであるから、指定役務との関係では、これよりは、「ネットワークを利用した共同集合住宅に関する情報の提供」を認識させるものである。

そして、以上の点は、例えば、1996年6月13日発行の日本経済新聞 地方経済面 42頁 栃木に「栃木セキスイハイム、インターネットで不動産情報を提供。」の見出しで、『栃木セキスイハイム(宇都宮市、名村威司社長)は二十日、インターネット上にホームページを開設して不動産情報の提供サービスを始める。パソコンの個人利用者急増に対応したもので、プレハブ住宅の需要開拓につなげる。同社が県内に保有する約四十の分譲地(約三百区画)の情報を、地図などを入れて紹介。不動産以外の情報では、ユニット工法住宅のうち、鉄骨系の「ハイム」(九タイプ)や木質系の「ツーユー」(四タイプ)、アパート(三タイプ)など商品を紹介する。自社の事業の内容も掲載する。今後はキャンペーンなどのイベントや新製品の紹介、採用情報、住宅のメンテナンス情報なども提供する予定。』の記事が掲載されていること、

また、1996年10月23日発行の日経産業新聞 2頁に「物件の検索機能を拡充、リクルートやアットホーム−−ネットの賃貸情報。」の見出しで、『不動産情報提供会社がインターネット上で賃貸情報の内容と検索機能の拡充を始めた。アットホーム(東京・大田、松村文衛社長)は二十三日から、これまでの首都圏に加えて福岡・北九州市の物件情報を提供する。リクルートは首都圏物件情報およそ二万八千件という情報量に加え、検索機能を充実させている。パソコンの急速な普及で、各社は情報サービスを拡充、利用者を掘り起こす。

アットホームが新たに提供するのは、「週刊マイルームガイド(福岡版・北九州版)」の情報およそ三千五百件。検索はマンション・アパートなどの種別、エリア、賃料、間取り、新築・中古の別、駐車場の六つの条件で絞り込む。情報の更新は福岡版が毎週水曜日、北九州版が毎月五日と二十日。

アットホームのサービスの特徴は間取り図が閲覧できる点。首都圏版の全掲載情報約七千件のうち、間取り図付きの物件情報が千二百件ある。同社は利用者の利便性を図るために、首都圏版については従来の「沿線」別の検索に加えて「駅」別の検索、さらに「駅からの徒歩分」、「駐車場」、「階数」の検索条件を加える。一方、リクルートは賃貸物件サービス「ふおれんとらくらく部屋探し」の検索機能を充実させ、九月に百九十五万件のヒット数を上げている。特に「ペット可」「フローリング」「パス・トイレ別」「女性に安心」など、入居希望者のこだわりを優先させた検索が可能になっている。インターネット上では、賃貸住宅ニュース社(東京・港、佐藤茂社長)も「週刊CHINTAI」に掲載している首都圏、近畿圏、東海、福岡の約一万五千物件を提供している。外観写真を取り込んでいるのが特徴だ。』の記事が掲載されていること、

さらに、2000年10月6日発行の日本経済新聞 夕刊 8頁に「奇抜な外観や吹き抜け構造、個性派マンション続々−−賃貸料手ごろに都市周辺部にも。」の見出しで、『外観が奇抜だったり変わった建材を使用していたりする賃貸マンションが増え、独り住まいの会社員や学生の人気を集めている。「デザイナーズマンション」とか「デザインマンション」と呼ばれ、個性が売りもののこうしたマンションには、女性の入居者も目立つ。ユニークな集合住宅といえば以前は都心部でしか見られなかったが、最近は周辺にも広がって家賃が手ごろになったことで、入居者の層も拡大している。大阪市東淀川区の賃貸マンション「スペースブロック上新庄」は、一辺二・四メートルの立方体を組み合わせた積み木細工のような外観。各戸ともいくつかの立方体で構成されており、それぞれ構造が違う。居住者の一人でインテリアショップに勤める女性(30)は「一風変わった家に住みたいと思っていたので希望にぴったり」と感想をもらす。家賃が月五万円からということもあり、同マンションには空室が出たら入居したいとの希望が多く寄せられているという。大阪市淀川区の「U−SOHO(プルメリア西三国II番館)」も部屋の造りがユニーク。天井が五メートルと高く、吹き抜けになった二階の一部に金網状の床が張ってある。二階部には手すりの代わりに鎖を張りめぐらせ、「倉庫感覚が売りもの」

(管理する大阪市淀川区のアーバンホーム)。ここに入居する会社員(33)は「二階部分に渡り廊下があったりして、毎日生活していても飽きない」と話す。家賃は全戸月十万二千円。

こうしたデザイナーズマンションは、従来は東京や大阪の中心部の一等地にあるケースがほとんどで、家賃も高めだったが、「一−二年前から周辺部でも急激に増えている」(リネア建築企画で東京・港)という。家賃も手ごろになりつつある。同企画が東京都江戸川区に造った「西葛西アパートメント」の場合、一部屋が二フロアから成るメゾネット型。二階部分と−階部分の形が違ううえ、それぞれがねじれた位置にある立体パズルのような造りが特徴という。家賃は部屋の構造によって月七万六千−十三万一千円。同企画は数十件のデザイナーズマンションを手掛けているが、「すぐに満室になることが多い」と話す。デザイナーズマンションにはほかにも、階段がらせん状のメゾネット型住宅や、部屋の角を三角錐(すい)状に切って窓にしている物件など、様々なタイプがある。人気の背景には、住居に個性を求める若い世代にも手近なものになったことに加え、「最近の不動産情報は、インターネットのホームページなどで各戸の詳しい写真も見られるので、おしゃれな物件に人気が集中する」(長谷工総合研究所)ことがあるようだ。』の記事が掲載されている。

上記のことからも、前記の認定が十分裏付けられるところである。

そうすると、別掲のとおりの構成よりなる本願商標は、これをその指定商品中、「ネットワークを利用した建物に関する情報の提供」に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「ネットワークを利用した共同集合住宅に関する情報の提供」を理解、認識させるに止まり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは役務の質について誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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