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Trademark Appeal Case

周知商標POLOと複合語の混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成4年審判第7499号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「POLO FRIEND」の欧文字を横書きしてなり、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、平成2年10月8日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、アメリカのトップデザイナー、ラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、ネクタイ等を表示する標識として、本願の出願時には既に需要者間に広く認識されるに至っている『POLO』の文字を含んで成るものであるから、このようなものをその指定商品に使用するときは、該商品が恰も上記ラルフ・ローレンと何らかの関係を有する商品であるかの如く、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 請求人の主張

本願商標を構成する「POLO」,「FRIEND」の各文字は、外観上、バランスよくまとまっており、特に軽重の差を見出すことができないものであるばかりでなく、いずれの文字も英語のみでも多様化されている日頃馴れ親しんでいる有意の語によって構成されていることよりすれば、全体として「ポロ競技の友、ポロ競技の仲間」のごとき意味を有する英語を表示したものと理解し得るものであって、他に構成中の「POLO」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特別の事情は見出せないものである。

してみると、本願商標は、これを構成する各文字が一体不可分に結合された一種の複合語とみるのが相当であって、該文字に相応して「ポロフレンド」(ポロ競技の友)の称呼、観念を生ずるものと認識されるものであるから、本願商標をその指定商品に使用しても、ラルフ・ローレンの取扱いに係る商品であるかのごとく商品の出所について混同を生じさせるおそれはない。

なお、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当しないことは、「POLO」の文字が含まれる各商標が登録されている最近の登録例からも明らかである。

4 当審の判断

(1)(株)講談社昭和53年7月20日発行「男の一流品大図鑑」、サンケイマーケッティング 昭和58年9月28日発行「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」によれば、以下の事実が認められる。

アメリカ合衆国在住のデザイナーであるラルフ・ローレンは1967年に幅広ネクタイをデザインして注目され、翌1968年にポロ・ファッションズ社(以下「ポロ社」という。)を設立し、ネクタイ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出し、「コティ賞」を1970年と1973年の2回受賞したのをはじめ、数々の賞を受賞した。1974年に映画「華麗なるギャッツビー」の主演俳優ロバート・レッドフォードの衣装デザインを担当したことから、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。その頃からその名前は我が国服飾業界においても知られるようになり、そのデザインに係る一群の商品には、横長四角形中に記載された「Polo」の文字と共に「by RALPH LAUREN」の文字及び馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形の各商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)が用いられ、これらは「ポロ」の略称でも呼ばれている。

そして、(株)洋品界昭和55年4月発行「海外ファッション・ブランド総覧1980年版」「ポロ/Polo」の項及びボイス情報(株)昭和59年9月発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略’85」の「ポロ・バイ・ラルフ・ローレン」の項の記述及び昭和63年10月29日付け日経流通新聞の記事によれば、我が国においては西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け同52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等の、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。また、ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、(株)スタイル社1971年7月発行「dansen男子専科」を始め、前記「男の一流品大図鑑」、(株)講談社昭和54年5月発行「世界の一流品大図鑑’79年版」、(株)チャネラー昭和54年9月発行別冊チャネラー「ファッション・ブランド年鑑’80年版」、「男の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年4月発行)、「世界の一流品大図鑑’80年版」 (昭和55年6月発行)、婦人画報社昭和55年12月発行「MEN’S CLUB1980,12」、「世界の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年6月発行)、前記「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」、(株)講談社昭和60年5月発行「流行ブランド図鑑」のそれぞれにおいて、メガネについては、「世界の一流品大図鑑’80年版」、「ファッション・ブランド年鑑’80年版」、「男の一流品大図鑑’81年版」、「世界の一流品大図鑑’81年版」のそれぞれにおいて、、「POLO」、「ポロ」、「Polo」、「ポロ(アメリカ)」、「ポロ/ラルフ・ローレン(アメリカ)」等の表題の下に紹介されていることが認められる。

他に、これを覆すに足りる証拠はない。

なお、ラルフ・ローレンの「POLO」、「Polo」、「ポロ」の商標について、上記認定事実とほぼ同様の事実を認定した判決(東京高裁平2(行ケ183、平成3.7.11)がある。

以上の事実を総合し、上記判決をも併せ考慮すると、引用商標は、ラルフ・ローレンのデザインに係る被服類及び眼鏡製品に使用する標章として、本願の登録出願時までに、既に我が国において取引者・需要者間に広く認識されるに至っていたものと認められ、その状態は現在においても継続しているというのが相当である。

(2) 本願商標は、前記構成のとおり、「POLO FRIEND」の文字を書してなるところ、請求人が主張するように、構成全体として「ポロ競技の友」の観念を有する商標として観察されることがあるとしても、その構成の一部に「POLO」の文字を有してなるものであり、引用商標が前記認定のとおり、我が国において、本願の登録出願時に既に著名性を有していたと認められる以上、「POLO」の文字部分に着目して引用商標を想起することも少なくないものと判断するのが相当である。

そうすると、本願商標をその指定商品である「被服等」に使用した場合には、前記実情からして、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「POLO」の文字に注目し、前記周知になっているラルフ・ローレンに係る「POLO」標章を想起し、該商品がラルフ・ローレン又は同人と組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く出所の混同を生ずるおそれがあるものといわざるを得ない。

なお、請求人は当庁における審査例を挙げて種々主張しているが、これらの商標が登録されている事実を考慮しても、前記のとおり認定できるものであるから、請求人の主張は採用することができない。

(3)以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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