sokuhyo

Trademark Appeal Case

取消審判の指定商品範囲

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第31181号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第2700924号商標の指定商品中「遊戯店舗内設置用パチンコ球研磨装置,遊戯店舗内設置用煙草の灰及び吸い殻回収装置,遊戯店舗内設置用コイン洗浄装置、これらに類似する商品」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2700924号商標(以下「本件商標」という。)は、「NIKKI」の文字を書してなり、第9類「産業機械器具,動力機械器具(電動機を除く。)風水力機械器具,事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く。)その他の機械器具で他の類に属しないもの,これらの部品及び附属品(他の類に属するものを除く。)機械要素」を指定商品として、平成4年3月30日登録出願、平成6年12月22日に設定登録されたものであるが、該商標権については、その指定商品中の「玉貸機,コイン貸機,玉計数機,コイン計数機,これらに類似する商品」についての登録を取り消す旨の審決が平成11年4月9日に確定し、平成11年6月16日にその登録がなされているものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証の1ないし同第4証の2(枝番号を含む。)を提出した。

(1)本件商標は、その指定商品中の「遊戯店舗内設置用パチンコ球研磨装置,遊戯店舗内設置用煙草の灰及び吸い殻回収装置,遊戯店舗内設置用コイン洗浄装置,これらに類似する商品」について、本審判請求前3年以内に、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていない。

したがって、商標法第50条の規定により、前記指定商品についての本件商標の取消は免れない。

(2)答弁に対する弁駁

請求に係る指定商品の記載は、何ら不明確な記載ではない。

(ア)遊戯店舗内設置用パチンコ球研磨装置

本商品は、遊戯店内における複数台のパチンコ機器等遊戯機の一群(いわゆる「島」)に設置される装置の一つであって、島に設置される各遊戯機へ補給される球や、遊戯機に投入される球、遊戯機から回収される球等、島を循環する球の流路の途中に設置されるもので、球に付着した埃や垢を拭い取って球面を清浄する装置である(甲第1号証の1)。

(イ)戯店舗内設置用煙草の灰及び吸い殻回収装置

本商品は、玉置台の表面である天板に設けられた灰皿部から落下する灰や吸い殻を、天板内部に設置された無端コンベアベルトで回収ボックスへ移送して回収する装置であり、遊戯店内における複数台のパチンコ機器等遊戯機の一群(いわゆる「島」)に配設された玉置台の大きさに応じて本商品の規模が決定される(甲第1号証の2)。

(ウ)遊戯店舗内設置用コイン洗浄装置

本商品は、遊戯店内における複数台のパチンコ機器等遊戯機の一群(いわゆる「島」)に設置されている各遊戯機へ補給されるコイン、遊戯機へ投入されるコイン、遊戯機から回収されたコインなどに付着した埃や垢を拭い取って洗浄する装置である(甲第1号証の3)。

商品の構造、形状、用途等については、添付の証拠(甲第1号証の1乃至3)のとおりであり、これらの商品は、いずれも、生産者はパチンコ機等の総合メーカー若しくはパチンコ機を除く遊戯店舗内設備機器の専門製造業者であり、需要者はパチンコホール等の遊戯店経営者である。

そして、上記の商品名は、既に、商標登録第4184381号及び平成10年商標登録願第89874号(1999年3月19日登録査定)において、指定商品として認められているものである(甲第2号証及び甲第3号証)。

3 被請求人の答弁

被請求人は、本件審判の請求を却下する、審判費用は請求人の負担とする。また、予備的に、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べた。 「請求に係る指定商品」は、請求人、被請求人の攻撃・防御の核心となるものであり、民事訴訟法の原則から、明確に特定される必要があることはいうまでもない。また、「審判においては、請求人が申し立てない請求の趣旨については、審理することができない」(商標法第56条で準用する特許法第153条第3項)のであるから、この観点からも、取消審判における「請求に係る指定商品」は、明確に記載される必要がある。さらに、取消審判によって部分的に取り消された商標登録も、依然として対世効を有するのであるから、その意味でも、取消後の商標権の効力範囲が不明確にならないよう取消審判の請求の趣旨はその範囲が明白でなければならない。

しかして、本件審判請求書の請求の趣旨に記載されている「遊戯店舗内設置用パチンコ球研磨装置,遊戯店舗内設置用煙草の灰及び吸い殻回収装置,遊戯店舗内設置用コイン洗浄装置,これらに類似する商品」とは一体何か、その範囲が全く不明である。つまり、このような商品の特定は、特許庁商標課編「類似商品・役務審査基準」に照らしても不明であり、被請求人としては、商標法第50条第2項所定の証明をすべき対象(範囲)を把握することができず、十分な防御を行うことができない。

したがって、平成10年11月11日付審判請求書は、要旨の変更をしない範囲で(商標法第56条で準用する特許法第131条第2項)、請求対象が明確にされるべきであり、明確にされなければ、本件審判は不適法であるから却下されるべきである。

被請求人は、上記「請求に係る指定商品」の補正をみて、本案についての具体的な答弁を行う予定である。

4 当審の判断

まず、請求に係る指定商品について考察する。

(ア)「遊戯店舗内設置用パチンコ球研磨装置」は、遊戯店内における複数台のパチンコ機器等遊戯機の群に投入される装置であって、当該設置される各遊戯機へ補給される球、遊戯機から回収される球等遊技機を循環する球の流路の途中に設置されるもので、球に付着した埃や垢を拭き取って、球面を研磨清浄する装置(イ)「遊戯店舗内設置用煙草の灰及び吸い殻回収装置」は、玉置台の表面である天板に設けられた灰皿部から落下する灰や吸い殻を天板内部に設置された無端コンベアベルトで回収ボックスへ移送して回収する装置(ハ)「遊戯店舗内設置用コイン洗浄装置」は、遊戯店内における複数台のパチンコ機器等遊技機の群に設置されている各遊戯機へ補給されるコイン、遊戯機へ投入されるコイン、遊戯機から回収されたコインなどに付着した埃や垢を拭い取って洗浄する装置であって、これらの商品はいずれもパチンコ等の総合メーカー若しくは遊戯店舗内設備機器が製造者であり、パチンコ店等の遊戯店が主に需要者であると認め得るものである。

してみれば、「遊戯店舗内パチンコ球研磨装置」、「遊戯店舗内設置用煙草の灰及び吸い殻回収装置」及び「遊戯店舗内設置用コイン洗浄装置」は、商業またはサービス業用機械器具の範疇に属する商品と認め得るものである。

しかるところ、商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品について当該商標を使用していることを証明し、または使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その登録の取り消しを免れない。

また、被請求人は、取消請求に係る商品が明らかにされているにもかかわらず、使用の事実について何ら答弁、立証するところがない。また、その請求に係る指定商品について、使用をしていないことについて正当な理由を明らかしていない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、指定商品中、結論掲記の商品について取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。