Trademark Appeal Case
観念・称呼類似と混同のおそれ
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成4年審判第9644号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別紙に表示したとおりの構成よりなり、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物」を指定商品として、平成1年11月20日に登録出願、指定商品については、願書記載の指定商品を平成4年6月11日付け手続補正書によって「英国製装身具、英国製ボタン類、英国製かばん類、英国製袋物」に補正しているものである。
2 登録異議申立の理由
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が被服をはじめとする多種の商品に長年使用してきた著名なポロプレーヤーマークと本願商標は、外観において類似であるばかりでなく、観念において同一である。したがって、本願商標がその指定商品に使用されれば前記の著名商標との間に混同を生じるおそれがあるから、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。
3 当審の判断
(1)(株)講談社 昭和53年7月20日発行「男の一流品大図鑑」、サンケイ マーケッティング 昭和58年9月28日発行「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」によれば、以下の事実が認められる。
ラルフ・ローレンは、1967年ネクタイメーカーのボー・ボランメル社にデザイナーとして入社、巾広ネクタイをデザインし、圧倒的に若者に支持され、世界に広まった。翌1968年独立、社名を「ポロ・ファッションズ」(以下、「ポロ社」という。)とし、ネクタイ、スーツ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出、服飾界の名誉ある賞「コティ賞」を1970年と1973年の2回受賞するとともに、数々の賞を受賞。1974年の映画「華麗なるギヤッツビー」の主演俳優ロパート・レッドフォードの衣装デザインを担当、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。我が国においても、ラルフ・ローレンの名前は服飾業界において広く知られるようになり、そのデザインに係る商品には「Polo」の文字とともに「byRALPH LAUREN」の文字及び馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形の各商標が用いられ、これらの商標は「ポロ」と略称されている。
そして、(株)洋品界 昭和55年3月発行「海外ファッション・ブランド総覧1980年版」「ポロ/Polo」の項及びボイス情報(株) 昭和59年発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略’85」の「ポロ・バイ・ラルフローレン」の項の記述及び昭和63年10月29日付日経流通新聞の記事によれば、我が国においては、西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け、同52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。
また、ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、(株)スタイル社1971年7月発行「dansen男子専科」、前出「男の一流品大図鑑」、(株)講談社 昭和54年5月発行「世界の一流品大図鑑’79版」、(株)チャネラー 昭和54年9月発行別冊チャネラー「ファッション・ブランド年鑑’80年版」、「男の一流品大図鑑’81年版」(昭和55年11月発行)、婦人画報社 昭和55年12月発行「MEN’S CLUB 1980,12」、「世界の一流品大図鑑’81年版」 (昭和56年5月発行)、前出「舶来ブランド図鑑」に、眼鏡については、「世界の一流大図鑑’80年版」、「ファッション・ブランド年鑑’80版」、「男の一流品大図鑑’81年版」、「世界の一流品大図鑑’81年版」に「POLO」、「ポロ」、「Polo」、「ポロ(アメリ力)」、「ポロ/ラルフローレン(アメリカ)」等の商標の下に紹介されているのが認められる。
他にこれを覆すに足りる証拠はない。
なお、ラルフ・ローレンの「POLO」、「ポロ」、「Polo」の商標について、上記認定事実とほぼ同様の事実を認定した東京高等裁判所の判決(平成2年(行ケ)183号、平成3年7月11日判決言渡)がある。 以上の事実を総合し、上記判決をも併せ考慮すると、我が国においては、遅くても昭和55年までには既にラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして「POLO」の商標が取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められ、その状態は現在においても継続しているというのが相当である。
(2)本願商標は、別紙に表示したとおり、「BRITISH COUNTRY SPIRIT」の文字と図形よりなるところ、その図形部分はポロ競技のプレーヤーを容易に認識させるものであり、これより「ポロ」(競技)の観念、「ポロ」の称呼が生ずるものと認められる。
他方、ラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして周知商標である引用商標は「ポロ」(競技)の観念、「ポロ」の称呼が生ずることは前記したとおりである。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、前記した実情から周知商標である引用商標を連想、想起し、該商品がラルフ・ローレン又は同人と組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く出所の混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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