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Trademark Appeal Case

称呼類似: 一音差の判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第6316号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙の(1)に表示したとおり「アプロトン」の片仮名文字及び「APROTON」の欧文字を上下二段に書してなり、第5類「薬剤、包帯、ばんそうこう、衛生マスク、ガーゼ」を指定商品として、平成7年5月17日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第540681号商標(以下、「引用商標」という。)は、別紙の(2)に表示したとおり「アクロトン」の片仮名文字を書してなり、第1類「化学品、薬剤及び医療補助品」を指定商品として、昭和32年3月9日登録出願、同34年8月21日に設定登録、その後、同54年8月29日、平成1年10月23日及び同11年6月8日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標と引用商標の類否について判断するに、本願商標は、「アプロトン」及び「APROTON」の文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して「アプロトン」の称呼を生ずるものである。

他方、引用商標は、「アクロトン」の文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して「アクロトン」の称呼を生ずるものである。

そこで、本願商標より生ずる「アプロトン」の称呼と、引用商標より生ずる「アクロトン」の称呼とを比較するに、両称呼は共に5音からなるところ、語頭音を含む「ア」「ロ」「ト」「ン」の4音を共通にし、異なるところは第2音における「プ」と「ク」の差異のみである。そして、該差異音「プ」と「ク」にしても、「プ」の音は両唇を合わせて破裂させる無声子音(p)と母音(u)との結合した音節であり、「ク」の音は後舌面を軟口蓋に接し破裂させて発する無声子音(k)と母音(u)との結合した音節であり、共に調音方法を同じくし、かつ、その母音(u)を共通にする近似した音であるから、これらをそれぞれ一連に称呼するときは、両者の語調、語感が近似し、互いに聞き誤るおそれがあるものといわざるを得ない。

そして、本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じない造語よりなるものと判断されるから、両商標は、観念をもってしては取り引きに資されることはないというべきであり、また、本願商標の指定商品の取引分野において、商標の外観を重視して取引にあたるとする格別の事情も見いだせない。

したがって、本願商標と引用商標とは、外観及び観念について考慮しても、上記したとおり、その称呼において互いに聞き誤るおそれがあるから、両商標は称呼上類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品中に包含されるものであるから、結局、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。

なお、請求人は、審判請求書において援用する平成9年1月14日付け差し出しの意見書において、本願商標と引用商標の類否に関し、審決例を提示して本願商標と引用商標とが非類似である旨主張しているが、該事例は本願とは事案を異にするものであるから、それに基づく請求人の主張は採用できない。

よって、結論のとおり審決する。

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