結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第31468号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第2015834号商標(以下「本件商標」という。)は別掲に示すとおりの構成よりなり、昭和52年10月14日に登録出願、第9類「産業機械器具,動力機械器具(電動機を除く。)風水力機械器具,事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く。)その他の機械器具で他の類に属しないもの,これらの部品及び附属品(他の類に属するものを除く)機械要素」を指定商品として、同63年1月26日に設定登録され、その後、平成9年11月4日に商標権存続期間の更新登録がなされているものである
請求人は、本件商標の指定商品中「化学機械器具,ボイラー,除湿ロー夕,暖冷房装置及びこれらに類似する商品」について登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を、要旨次のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし同第3号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)甲第1号証に示す商標登録原簿(写)により明らかな如く本件商標は、第9類「産業機械器具,動力機械器具(電動機を除く。)風水力機械器具,事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く。)その他の機械器具で他の類に属しないもの,これらの部品及び附属品(他の類に属するものを除く)機械要素」を指定商品として昭和63年1月26日にその登録がなされているものであるが、本件商標をその取消しの請求に係る商品「化学機械器具、ボイラー,除湿ロー夕,暖冷房装置及びこれらに類似する商品」について継続して過去3年以上日本国内において使用をしているものとは認め得ないところである。
次に、甲第1号証に示す商標登録原簿(写)によれば、本件商標に係る商標権について専用使用権若しくは通常使用権の設定登録がなされていないところであるから、使用権者の存在並びにそれによる登録商標の使用を推認せしめる根拠もないものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中「化学機械器具,ボイラー,除湿ロー夕,暖冷房装置及びこれらに類似する商品」について、継続して過去3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実が存しないから、商標法第50条の規定により取り消されるべきものである。
(2) 被請求人の答弁に対する弁駁
(イ)被請求人は、本請求の請求の趣旨の「及びこれらに類似する商品」の記載は、その範囲が不明確であって、商標法第50条の要件を満たさない請求であるから本件審判請求は却下されるべきである旨主張しているが、所謂商標権の禁止権の効力は指定商品に類似する商品について及ぶものであるから、類似する商品についても審判請求を行うのは当然であり、また、実際に「及びこれらに類似する商品」を請求の趣旨とする商標法第50条の審判は認められているところである。
したがって、被請求人の主張は何らその根拠を有しないものである。
(ロ)被請求人は、「本件商標は、本件審判の予告登録日である平成11年11月24日前3年以内に被請求人の総代理、輸入元により化学機械器具に分類される「ラジ工夕一クーラント洗浄・交換・リサイクル機,トランスミッションフルード洗浄交換機,パワーステアリングフルード洗浄交換機」に使用していた。したがって、本件審判請求は成り立たないものである」と答弁し,証拠方法として甲第1号証ないし甲第6号証を提出しているが、本件商標は、次に述べる理由により本件請求指定商品に使用されているものではない。
そこで、具体的に、被請求人提出の各証拠をみるに、甲第1号証は、雑誌「自動車工学」1997年2月号に輸入元が掲載した広告と述べているが、この雑誌は発行日が不明であり、また、輸入元の広告なるものがこの雑誌に掲載された広告であるかどうかを関連づけることができないものである。
同じく、甲第2号証は雑誌「ロータスニュース」1998年8月号における輸入元の広告とあるが、輸入元の広告なるものがこの雑誌に掲載された広告であるかどうかを関連づけることができないものである。
甲第3号証は、その記事において商標、商品名が記載されているとしても、本件審判請求の予告登録日(平成11年(1999年)11月24日)より3年以上も前(平成8年(1996年)3月19日)の記事であるから、本件商標を本件請求指定商品に使用しているとの主張の根拠とはなり得ない。
甲第4号証は、輸入元の「DU−ALL」のカタログとあるが、このカタログは、作成日・使用日・使用場所等が一切不明であるから、本件商標を本件審判の予告登録日前3年以内に本件請求指定商品に使用しているとの主張の根拠とはなり得ないものである。
甲第5号証は、「DU−ALL」チラシとあるが、このチラシにおいて欧文字「Wynn’s」からなる本件商標が使用されているかどうか不明であり、また、使用者が明示されておらず、加えて、作成日・使用日・使用場所等が一切不明であることから、本件商標を本件審判の予告登録日前3年以内に本件請求指定商品に使用しているとの主張の根拠とはなり得ないものである。
甲第6号証は,その商品名として「DU−ALLマシン」及び「アップグレードキット」の記載が見受けられるが,甲第4号証及び甲第5号証の記載に徴すると,「クーラント交換・リサイクルマシン」と称される商品には「DU−ALL」が商標(自他商品識別標識)として使用されているのであって、本件商標が本件請求指定商品に使用されている事実を示すものではない。
なお、甲第6号証において、本件商標と関連のあると思料される文字「ウイン」が使用されているが、「ウイン工業用オイル添加剤輸入発売元」とあることから、本件請求指定商品について使用されているものではない。
(ハ)以上述べたとおり、被請求人提出の甲第1号証ないし甲第6号証は、被請求人が本件請求指定商品について、本件商標を本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用していたことについてなんら主張、立証しているとはいえない。
被請求人は、本件審判請求の却下及び結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由として、要旨次のとおり述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第6号証(被請求人は、これら証拠方法において甲号証の表示を使用しているが、乙号証と思われるので、乙号証として処理した。)を提出した。
(1)被請求人は、本件請求の趣旨には、指定商品として「化学機械器具,ボイラー,除湿ロー夕,暖冷房装置及びこれらに類似する商品」と記載されている。しかし、「及びこれらに類似する商品」という記載は、その範囲が不明確である。かかる不明確な指定商品の記載は、商標法第50条の要件を満たさない請求であるから、本件請求は却下されるべきである。
(2)本件商標は、本件審判請求の登録日である平成11年11月24日前3年以内に被請求人の総代理、輸入元により化学機械器具に分類される「ラジエタークーラーント洗浄・交換・リサイクル機,トランスミッションフルード洗浄交換機,パワーステアリングフルード洗浄交換機」に使用していた。
使用の事実は、乙第1号証ないし同第6号証により、本件商標は本審判請求の登録前3年以内に請求の趣旨記載の商品の一つに使用されていたことは明らかである。
被請求人は、取り消すべき商品が不明確であって、商標法第50条の要件を満たさない請求であるから、本件審判請求は却下されるべきである旨主張しているので、検討するに、商標法第50条による取消審判請求において、取消請求に係る指定商品は、専用権の範囲に係る指定商品のみを取り消したとしても、取消審判制度制定の趣旨を全うすることはできないものであって、その範囲は、取り消すべき商品の類似の範囲にまで及ぶとみるのが相当である。したがって、被請求人の主張は採用するこができない。
次に、被請求人が提出した乙第1号証ないし同第6号証によれば、以下の事実が認められる。
(1)被請求人は、被請求人の総代理、輸入元である公洋商事株式会社をもって、本件指定商品中の「化学機械器具」と認められる「ラジエータークーラント洗浄・交換・リサイクル機」に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用している。(甲第1号証、同第2号証及び同第4号証)
(2)(1)の使用に係る商標は、甲第2号証によれば、平成10年(1998年)8月1日発行の雑誌「ロータスニュース ライフ」に輸入元公洋商事株式会社が広告掲載を行っている。
(3)甲第6号証によれば、「ラジエータークーラント洗浄・交換・リサイクル機」と同一と推認される商品を、1997年12月29日に、公洋商事株式会社が有限会社遠藤モータースに納入している。
これらの事実を総合勘案すれば、被請求人は、輸入元をとおし、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標を、請求に係る指定商品中の「化学機械器具」について使用していたものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標の指定商品中請求に係る商品についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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