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Trademark Appeal Case

商標使用の同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2000−30138(T2000−30138/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第2586520号商標(以下、「本件商標」という。)は、「イング」の片仮名文字と「ing」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、平成3年4月10日に登録出願され、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、同5年10月29日に設定登録され、現に有効に存続するものである。

2.請求人の主張

請求人は、「本件商標の指定商品中『被服』について登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、甲第1号証乃至同第2号証を提出した。

本件商標は、その指定商品中「被服」について、継続して3年以上日本国内において使用された事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定によりその登録を取り消されるべきものである。

答弁書添付の乙第2号証では、本件商標の使用時期を証明するものではないから、仕入伝票や物品受領書に示す品番の商品に本件商標が使用された証明とはならない。また、使用許諾契約書の条項に記載された本件商標の使用に係る証拠の提示もなく、アパレル業界においてその作成が通例となっている営業用のカタログやパンフレットの提示もない。さらに、織ネームに「・・・ing」と表示されているのにタッグには「イング」と表示されているので、これが本件商標の使用とは認められない。提出の乙各号証では使用を証明するに足りない。

3.被請求人の答弁

被請求人は、結論と同旨の審決を求めると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証乃至同第4号証(枝番を含む。)を提出した。

本件商標はその指定商品中「被服」について、審判請求の日前3年間に日本国内において使用しているのでその一部を示す。

被請求人は、小杉産業株式会社に対して、平成9年10月1日から平成13年10月30日までの間、商品「婦人用Tシャツ、ボデイシャツ、ポロシャツ」について、本件商標の使用の許諾をしている(乙第1号証の1乃至同2)。そして、本件商標は、前記小杉産業によって、商品「婦人用長袖Tシャツ」に登録と同一の態様あるいは社会通念上同一と認められる態様で使用されている。このことは乙第2号証乃至同第4号証の写真・仕入伝票・物品受領書により明らかである。

4.当審の判断

被請求人の提出した乙第1号証の1乃至同号証の2(いずれも、商標使用許諾契約書写)によれば、被請求人は、東京都中央区日本橋堀留町2丁目8番5号の小杉産業株式会社(以下、「通常使用権者」という。)に対して、平成9年10月1日より同13年9月30日までの間、本件商標に関し、その指定商品中「婦人用のTシャツ,ボディシャツ,ポロシャツ」について通常使用権の許諾をしていることが認められる。

乙第2号証の1乃至同号証の3(いずれも写真)によれば、婦人用の長袖Tシャツと認められる商品の下げ札(タッグ)に、本件商標を構成する片仮名文字と同一構成の「イング」の文字が表示されていること、そして、当該タッグには、「綿 100%」「サイズ M」のほか、「462P7001」の品番、「220」のサイズコード及び「小杉産業株式会社」の文字と図形の下に「コスギ」の文字を配した標章が表示されていることが認められる。さらに、上記長袖Tシャツの織ネームには「・・・ing」が表示されているが、「ing」は、本件商標とその称呼・観念を同じにしており、「・・・」が付記されたとしても別異のものとして認識されるものとも言い難いものであるから、前記商品には本件商標と社会通念上同一の商標が付されているというのを相当とするものである。

また、乙第3号証(仕入れ伝票写)及び同第4号証(物品受領書写)によれば、1999年(平成11年)9月10日に、名古屋市の「トウヤマサンギヨウ」より通常使用権者に長袖Tシャツ196枚と190枚とが納入され、また、同年9月22日に、通常使用権者によって「オダキュウ OXのミナミリンカン」店に長袖Tシャツ8枚ほかの納品がなされたことが認められる。そして、これら伝票及び受領書の品名の欄には、「ナガソデTシ」あるいは「ナガソデTシャツ」の記載とともに、上記商品のタッグに表示されたものと一致する「462P7001」の品番、「220」のサイズコードが記載されている。

以上によれば、前記年月日に本件商標を使用した商品の取引がなされたことを推認することができ、通常使用権者によって、本件商標が上記商品に使用されたと認め得るところである。

そして、当該使用に係る商品は、取消の請求に係る指定商品「被服」に包含されるものである。

してみれば、本件商標は、取消審判請求の登録前継続して3年以上、日本国内において、その請求に係る指定商品「被服」について使用されなかったものということはできない。

したがって、本件商標は商標法第50条の規定により、その登録を取消すべき限りでない。

なお、請求人は、弁駁書において答弁書添付の証拠は本件商標の使用を証明するのに足るものではないとして種々述べているけれども、前述のとおり本件商標を使用していないとは認められないものであり、その主張によってはこれを覆し得ない。

よって、結論のとおり審決する。

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