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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「人名商標の記述性」の商標審決・判断理由(審判番号:平成11年審判第4938号|拒絶査定取消・登録)

審判番号
平成11年審判第4938号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
人名商標の記述性
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判平成11年審判第4938号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「人名商標の記述性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ランチェスター」の文字を横書きしてなり、第16類「絵はがき,楽譜,歌集,カタログ,カレンダー,時刻表,書籍,地図,日記帳,パンフレット」を指定商品とし、平成6年商標登録願第120192号を原商標登録出願とする分割出願として、平成9年12月11日(遡及日 平成6年11月30日)に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、第1次世界大戦のころ、戦闘機が実戦の際にどのような成果を上げたかを、損害量との比較で科学的に分析した『ランチェスター理論』で著名な英国の航空工学エンジニアの『F・W・ランチェスター』を直観させる『ランチェスター』の文字を書してなるにすぎないから、これを本願指定商品中上記ランチェスターに関する書籍、カタログ、パンフレット等に使用しても、単に商品の品質(内容)を表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「ランチェスター」の文字を書してなるものであって、その構成中に、例えば、「全集」の文字などの書籍の内容の表示を直観させる文字が含まれているわけではなく、また、何らかの学説、理論等の解説の如き内容を想起させる「理論」、「法則」等の文字が含まれているわけでもないものである。そして、「ランチェスター」の文字についても、人名を表す語として親しまれているような事情にあるわけでもなく、近年の各種新聞記事をみても、原審説示の「F・W・ランチェスター」氏(「岩波=ケンブリッジ世界人名辞典(発行所 株式会社岩波書店)」によれば、「Lanchester, Frederick Williams(英 1968―1946)」と記されている。)とは別人の氏名、さらには、自動車の名称や地名として「ランチェスター」の文字を用いている記事があるほか、同氏に関連するといっても、その多くが同氏自身を扱うというよりも、経営・販売戦略などのセミナーの講師等の紹介に際して記される程度であることをも勘案するならば、本願の指定商品を取り扱う取引者又は需要者をして、「ランチェスター」の文字のみをもって、直ちに、それを、人名で、「F・W・ランチェスター」氏を指称するものと理解する程に、同氏が広く知られているとまでは認めることができない。

してみれば、本願商標は、その指定商品中、原審説示の如く書籍、カタログ、パンフレット等に使用した場合にも、その取引者又は需要者をして、単に商品の品質(内容)を表示するものと認識するにすぎないとまではいうことができず、また、その他の商品に使用したときに、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標ということもできない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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