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Trademark Appeal Case

商標使用証拠の有効性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2000−30465(T2000−30465/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2646827号商標(以下、「本件商標」という。)は、後掲に示した構成よりなり、昭和62年11月30日に登録出願、第31類「しやぶしやぶのたれ」を指定商品として、平成6年4月28日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録はこれを取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁の理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証を提出している。

(1)請求の理由

請求人の調査したところによると、本件商標は、過去3年以上、商標権者によってその指定商品について使用されている事実を発見できず、又、専用使用権及び通常使用権が設定登録されている事実もない。

したがって、本件商標は、商標法第50条第1項に該当する。

(2)弁駁の理由

(ア)商標権者が使用の事実を示すものとして提出された乙第2号証の写真3葉は、撮影年月日と思われる日付が平成12年8月14日となっており、本審判の請求の予告登録日平成12年6月14日以降のものでしかなく、審判請求書副本到達後に作成されたものであって、何ら証拠価値のないものである。

(イ)乙第3号証の「証明願」にしても、通常使用権者と称する有限会社アイビックが取引先に依頼して審判請求後に慌てて捏造したと考えられる証明書1通のみであり、同乙第3号証の別紙2及び乙第4号証の請求書にあっても、極めて簡易に作成し得る通常使用権者自身の発行する書類でしかない。

そして、該請求書は、「北海しゃぶしゃぶ」の文字が表示される如く、同社のメイン商品であるかの如き体裁を取っているが、そのナンバーから2ケ月間に100枚程度発行されたにも拘らず、この程度しか立証されておらず、又その筆跡が異月であれば、同一人であっても多少筆致が変化することが多いに拘らず、同一の筆致で為されている等、いずれにしても確証となる証拠とはいい得ない。

且つ又、乙第4号証の「異酒場ジャポ」にあっては、その存在さえ不明な証拠以前の訳の分からない書面に過ぎない。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第5号証(枝番を含む。)を提出している。

(1)本件商標は、以下の乙第2号証ないし乙第4号証に示す如く通常使用権者が、その指定商品「しゃぶしゃぶのたれ」について審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用している。

(2)乙第2号証の1は、商品「しゃぶしゃぶのたれ」が入っている18リットル缶の全景を撮り、乙第2号証の2は、同上の正面を撮り、乙第2号証の3は、同上の要部を拡大したものである。

上記の如く、液状である指定商品「しゃぶしゃぶのたれ」を詰めた18リットル缶に「本件商標」を表示したラベルが貼られている。

これらの撮影年月日は、平成12年8月14日であるが、乙第2号証に示す商品の外観は、審判請求前3年以内においても同じであり、変更されたことはない。

(3)乙第3号証は、本件商標権の通常使用権者である有限会社アイビックが、取引先である「サッポロウエシマコーヒー株式会社」に本件商品を販売したことを示す証明書である。

この証明書は、(ア)証明願と、(イ)商品「しゃぶしゃぶのたれ」の全景の斜視的写真と、全景の正面写真と、同上の要部を拡大した写真と、(ウ)請求書(平成11年8月31日付)から構成されているものである。

この証明書が示すように、通常使用権者の有限会社アイビックは、平成11年8月10日にサッポロウエシマコーヒー株式会社の北見支店へ、商品(北海)しゃぶしゃぶのたれ(タレ)4缶を販売し、同月末の31日に請求書を発行していることが判る。

このほか、同様な方法で、「異酒場ジャポ」(名寄市西4条南6丁目メディック2ビル)に、乙第4号証として提出する請求書の通り平成11年10月28日に(北海)しゃぶしゃぶのたれ(タレ)1缶を販売し、同月末の31日に請求書を発行している。

(4)商標権者「株式会社石川物産館」は「有限会社アイビック」に、乙第5号証の報告書に示す通り通常使用権を設定している。

4 当審の判断

(1)被請求人が、本件商標を本件審判の取消対象商品について所定の時期において使用していた事実を証明するものとして提出した証拠(乙各号証)を検討するに、

(ア)乙第5号証からして、「有限会社アイビック」は、被請求人(商標権者)とは同族会社ないし子会社であると推認でき、通常使用権者とみて差し支えないものである。

(イ)乙第2号証の1ないし同の3に示された写真(一斗缶に貼付されたラベル上)からは、(a)上段部に、別掲に示すところの本件商標と同一の構成態様の商標、(b)中段部に、本件商標の構成中の邦字部分の文言に助詞「の」を加え、これと矩形の輪郭線及び同黒塗り内に白抜きで表された「たれ」の文字、(c)下段部に、被請求人(商標権者)ないし通常使用権者(有限会社アイビック)と「丁目」表示までを同じくする住所表示及び電話番号表示、の各記載が認められる。

(ウ)乙第3号証の証明願に「別紙2」として添付された、通常使用権者(有限会社アイビック)の作成に係る平成11年8月31日付請求書(控)には、(a)「サッポロウエシマコーヒー(株)北見支店」とする取引先名、(b)「北海しゃぶしゃぶ」、品名の欄に「タレ代」、数量の欄に「4缶」及び請求金額等の各記載が認められる。

(2)乙第3号証の証明願からは、(a)平成11年8月10日に「サッポロウエシマコーヒー株式会社の北見支店」に対して、上記(イ)の写真に示すところの商品(しゃぶしゃぶのたれ)が納品されたこと、及び(b)これについての取引事実を示す請求書の写しであることを上記(イ)の写真及び(ウ)の請求書(控)を添付資料として、取引先である札幌市中央区南7条西1丁目21を住所とする「サッポロウエシマコーヒー株式会社」の代表者により平成12年8月21日付をもって上記取引事実の証明がなされていることが認められる。

(3)以上の(1)及び(2)を総合してみれば、上記(イ)の写真及び乙第3号証の証明願は、本審判の請求の予告登録日以降に作成し証明されたものであるとしても、これをもって、直ちに該証明願が捏造されたものとする点は見出し難く、上記の係る取引事実を追認したという証明内容は是認できるものというのが相当であるから、通常使用権者(有限会社アイビック)と「サッポロウエシマコーヒー株式会社の北見支店」との間において、本件商標を使用した商品(しゃぶしゃぶのたれ)についての取引が平成11年8月10日になされたことを証明し得たといわなければならない。

してみれば、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標と社会通念上同一と認められる商標をもって、本件審判の取消請求に係る指定商品「しゃぶしゃぶのたれ」について使用していたものと認め得るものである。

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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