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結論

敗訴(請求棄却)

商標「パウダルコ」の外国語の識別力判断(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判平成8年審判第21673号)

審判番号
平成8年審判第21673号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「パウダルコ」
争点(論点)
外国語の識別力判断
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
第32類
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成8年審判第21673号・不服)は、本件商標「パウダルコ」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「外国語の識別力判断」です。指定商品・役務は第32類に属します。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1.本件登録第2427189号商標(以下、「本件商標」という)は、「パウダルコ」の片仮名文字と「PAUD’ARCO」の欧文字とを二段書きしてなり、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」を指定商品として、平成1年12月6日に登録出願、同4年6月30日に登録がなされているものである。

2.請求人は、「本件商標の登録を無効とする。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由の概略を次のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証乃至同第10号証を提出している。

(1)本件商標は、ブラジル、ペルー、アルゼンチン等の南米にみられるノウゼンカズラ科の熱帯種の内樹皮または心材を意味する。このパウダルコは薬草として南米ではがんや他の様々な疾患に一般的に使用されており、ホジキン病、白血病、膵臓、食道、頭部、腸、肺及び前立腺のがんの民間治療薬として使用されている。パウダルコは1960年代後期ブラジルの新聞、雑誌に取り上げられたことにより、南米で幅広く使用されるようになった。米国では国立ガン学会がこのパウダルコに関する研究を1960年代後期から1970年代初期に行った。近年では、パウダルコはがん治療に使用される一般的なハーブであって、米国では多くの健康食品関係の企業によって取り扱われている。

更に、近年健康に対する人々の関心が高まるに連れて健康食品ブームとなった。その結果、古くから体に良いとされていたパウダルコを始めとした薬草を原材料若しくは混入した多種多様の加工食料品が販売されるようになった。そして、このような加工食料品を販売するに際しては、薬草を原材料としたことないしは薬草が混入されていることを需要者にアピールするため、その薬草名を掲げるものである。

したがって、本件商標が指定商品中「パウダルコを原材料とした加工食料品、バウダルコが混入された加工食料品」に使用された場合には、商品の原材料及び成分を表示するものとなり、また、上記商品以外の商品に使用された場合にはその原材料ないしは成分がパウダルコであるとその商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。

薬草等の植物を使用した健康食品ブームは本件商標の登録前に存在していた。請求人は、該事実を証するため、本件商標の登録日前に発行された薬草等の植物を使用した健康食品に関する新聞記事を提出し(甲第4号証〜同第10号証)これらの新聞記事の中には、海外から、ハーブティーの売り込みがされた旨のものもあり(同第10号証)パウダルコの存在を取引者は本件商標の登録前に知り得ていたものである。したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同第4条第1項第16号の規定に違反して登録されたものであり、本件商標の登録は、同第46条により無効を免れない。

3.被請求人は答弁していない。

4.よって判断するに、本件商標は「パウダルコ」の片仮名文字と「PAUD’ARCO」の欧文字を2段書きしてなるところ、「paud’arco(パウダルコ)」の語が、「ブラジル、ペルー、アルゼンチンを含む南米に見られるノウゼンカズラ科の熱帯種の内樹皮または心材」を意味し、その葉及び樹皮が薬剤の品質、原材料として使用されていることは請求人の提出に係る甲第2号証及び同第3号証より認められるところである。

しかしながら、請求人の提出しているこれらの証拠はいずれも外国における資料であり、該語が本件商標の登録査定時に、我が国の需要者間に加工食料品等の原材料の一つとして使用されるものとして広く知られていたとは認めがたい。

そうとすれば、「PAUD’ARCO(パウダルコ)」の文字よりなる本件商標は、わが国の取引者、需要者間において、むしろ一種の造語よりなる商標として理解し認識されるものと判断するのが相当である。

してみれば、本件商標をその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を充分果たし得るものであり、かつ、いずれの指定商品について使用しても商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものと認められる。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものとはいえず、同法第46条第1項によっては、その登録を無効とすることはできない。

よって結論のとおり審決する。

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