1 本件商標
本件登録第4205784号商標(以下、「本件商標」という。)は、「ダィエットシューズ」の片仮名文字を書してなり、平成8年5月15日に登録出願、第25類「サンダル靴,サンダルげた」を指定商品として、同10年10月30日に設定登録されたものである。
2 引用商標
請求人が引用する登録第3294407号商標(以下、「引用商標」という。)は、「DIET」の欧文字を書してなり、平成6年7月7日に登録出願、第25類「被服,履物」を指定商品として、同9年4月25日に設定登録されたものである。
3 請求の趣旨及び請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び同第2号証を提出した。
本件商標は、「ダィエットシューズ」の片仮名文字を同書同大等間隔に書してなるものであるところ、これより「ダイエットシューズ」の称呼を生ずるほか、商品「サンダル靴,サンダルげた」との関係からみれば、その構成中の「シューズ」の文字が商品の品質を表示するにすぎないから、「ダイエット」の称呼も生ずる。
一方、引用商標は、「ダイエット」の称呼を生ずるものである。
したがって、本件商標は、引用商標と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の指定商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するにもかかわらず登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効にすべきである。
4 被請求人は、何等答弁していない。
5 当審の判断
本件商標は、前記のとおり、「ダィエット」と「シューズ」の文字を結合したと認められるものであるところ、その全体をもって特定の意味合いを有する熟語を構成するともいい難いものである。そして、その構成中後半の「シューズ」の文字は、「靴」の意味を有する外来語として一般に親しまれ、かつ、使用されているものということができる。
そうとすれば、本件商標は、その指定商品に使用された場合、これに接する取引者・需要者は、後半の「シューズ」の文字部分を商品の普通名称又は品質を表示するにすぎないものとして理解し、前半の「ダィエット」の文字部分が自他商品の識別標識としての機能を果たすものと認識して、これより生ずる称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくないと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「ダイエットシューズ」の一連の称呼を生ずるほか、「ダィエット」の文字部分に相応して、単に「ダイエット」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、前記のとおり、「DIET」の文字を書してなるものであるところ、「規定食、食餌療法」等の意味を有する平易な英語の「diet」を大文字で表示したものであるから、その構成文字に相応して、「ダイエット」の称呼を生ずると認められるものである。
したがって、本件商標と引用商標は、それぞれ生ずる「ダイエット」の称呼を共通にする類似の商標であって、かつ、指定商品も、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品中に包含されるものであるから、結局、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわざるを得ない。
よって、商標法第46条第1項の規定に基づき、結論のとおり審決する。