sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2000−90191(T2000−90191/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4331447号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第4331447号商標(以下「本件商標」という。)は、「PEP」の文字と「ペプ」の文字とを併記してなり、平成10年5月20日登録出願、第32類「清涼飲料,果実飲料」を指定商品として、平成11年11月5日に設定登録がなされたものである。

2.登録異議申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下の(1)及び(2)に示す登録商標(以下「引用商標」という。)を引用して、本件商標は、引用商標と商標において類似し、その指定商品も同一又は類似するものである。

また、申立人は、「PEPSI」の文字よりなる造語商標を自己の業務に係る商品「清涼飲料」等に使用してきた結果、「PEPSI」商標は、世界的に著名な商標となっているところ、本件商標をその指定商品について使用した場合、本件商標は申立人の著名な造語商標の最初の三文字「PEP」からなり、容易に申立人の商標を想起させるものであるから、申立人又は申立人と何等かの業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきものである。

(1)登録第3292250号商標は、「ペプシゴールド」の文字を横書きしてなり、平成6年9月27日登録出願、第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」を指定商品として、平成9年4月25日に設定登録されたものである。

(2)登録第3292251号商標は、「ミルクペプ」の文字を横書きしてなり、平成6年9月27日登録出願、第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」を指定商品として、平成9年4月25日に設定登録されたものである。

3.取消理由通知

本件商標は、引用商標と商標において類似し、その指定商品も同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

4.商標権者の意見

引用商標中の「ペプゴールド」の文字よりなる商標は、その構成中の「ゴールド」の文字部分が「金、金製の、金色の」の意味合いから転じて商品の品質が「優秀」或いは「高級」である旨を表示する語であるとしても、かかる構成においては特定の商品又は商品の品質、用途等具体的に表示するものとして理解しがたいところであり、該商標は、同一の書体、同一の大きさ、同一の間隔で外観上まとまりよく不可分一体の形態にて構成されたものであり、称呼にしても格別冗長というべきものでなく、淀みなく一連簡潔に称呼し得るものである。

しかして、「ペプゴールド」商標を殊更二つの部分に分離し称呼、観念しなければならない格別の事情は存しないものである。

従って、本件商標と「ペプゴールド」商標とは、外観、称呼、観念の何れからするも類似する商標ではなく、両者は非類似の商標である。

次に、引用商標中の「ミルクペプ」商標は、これを構成する文字中その前半に位置する「ミルク」の文字は、原材料が牛乳であることを表示する語であるとしても、同一の書体、同一の大きさ、同一の間隔で外観上まとまりよく不可分一体の形態にて構成されたものであり、「ミルクペプ」と一連に軽重の差なく構成された簡潔な造語と認められる処であり、称呼にしても格別冗長というべきものでなく、淀みなく一連簡潔に称呼し得るものである。

しかして、「ミルクペプ」商標を殊更二つの部分に分離し称呼、観念しなければならない格別の事情は存しないものである。

従って、本件商標と「ミルクペプ」商標とは、外観、称呼、観念の何れからするも類似する商標ではなく、両者は非類似の商標である。

よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号には該当しないものであるから本件商標の登録は、これを維持すべきものである。

5.当審の判断

本件商標は、「PEP」の文字と「ペプ」の文字とよりなるものであり、該構成文字に相応して「ペプ」の称呼を生ずるものであり、特定の語義を有するものとは認められない造語よりなるものと認められる。

これに対して、引用商標中の「ペプゴールド」の文字よりなる商標は、該構成中の「ゴールド」の文字部分が商品の品質を誇称的に表示する語として使用されているものであることは、商標権者も自認するとおり、これに接する者は、「ペプ」と「ゴールド」の2語よりなるもので、「ペプ」印商標の「高級品、優秀なもの」であると把握、認識し「ペプ」の文字部分が自他商品の識別標識としての機能を果たすものと認められる。そうとすると、該引用商標は、簡易迅速を旨とする取引の場においては、該文字部分に相応して生ずる「ペプ」の称呼をもって取引にあたる場合が決して少なくないものと判断するのを相当とするから、「ペプゴールド」商標は、該構成文字に相応して「ペプゴールド」の称呼を生ずるほか「ペプ」の文字部分に相応して単に「ペプ」の称呼を生ずるものといわざるを得ない。

してみれば、本件商標と引用商標中の「ペプゴールド」商標とは、前記のとおりの構成よりなり、その外観の差を考慮しても「ペプ」の称呼を共通にする称呼上類似する商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものといわざるを得ない。

また、引用商標中「ミルクペプ」の文字よりなる商標は、該構成中の「ミルク」の文字部分が「ミルク、牛乳」を意味し、商品の原材料、品質を表示する語として使用されていることは、商標権者も自認するとおり、これに接する者は、「ミルク」の文字部分が商品の原材料、品質を表し、「ペプ」の文字部分がそれ自体、自他商品の識別標識としての機能を果たものと把握、認識するものである。そうすると、該引用商標は、該文字部分に相応して生ずる「ペプ」の称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないものと判断するのを相当とするから、「ミルクペプ」商標は、該構成文字に相応して「ミルクペプ」の称呼を生ずるほか、「ペプ」の文字部分に相応して単に「ペプ」の称呼をも生ずるものというべきである。

してみれば、本件商標と「ミルクペク」の文字よりなる商標とは、前記のとおりの構成よりなり、その外観の差を考慮しても、「ペプ」の称呼を共通にする称呼上類似する商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものと認められる。

そうとすれば、本件商標は、引用商標とは全体として互いに紛れるおそれのある類似する商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものであるから、申立人の本件商標を取り消すべきとする他の理由について判断するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。