Trademark Appeal Case
著名商標と指定商品役務の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90116(T2001−90116/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4431759号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成11年11月9日に登録出願され、別記(1)に示すとおりの構成よりなり、第16類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成12年11月10日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の昭和36年6月9日に登録出願され、「SPRITE」の文字を横書きしてなり、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和38年5月17日に設定登録された登録第612999号商標及び昭和50年9月9日に登録出願され、別記(2)に示すとおりの構成よりなり、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和55年2月29日に設定登録された登録第1409877号商標(以下、これらを合わせて「引用商標」という。)に類似し、かつ、本件商標の指定商品及び指定役務は申立人の事業と密接な関係を有するものである。したがって、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合には、取引者・需要者は自己の記憶に強く印象づけられている引用商標を容易に連想し、商品及び役務が申立人の製造販売に係る商品又は提供に係る役務であるか、または特約の下に販売・提供されているか、その他申立人と何らかの経済的若しくは組織的関係を有するものによって販売・提供されているかの如き混同を取引者・需要者に生じさせるおそれがあることは明らかである。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(2)本件商標は、申立人の著名商標「Sprite」と「i」の文字の上部に円形図形を表すという特徴的構成までもが共通する類似商標である。かかる商標を採択し出願することからは申立人の商標に化体した名声にフリーライドするという不正の目的が推認できるから、本件商標は、同法第4条第1項第19号に該当する。
また、かかる商標の登録を認めることは商標法の目的たる取引秩序の維持に反するものであるから、本件商標は、同法第4条第1項第7号に該当する。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第15号及び同第19号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)引用商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品「清涼飲料」の商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認められるとしても、本件商標の指定商品「印刷物」と申立人の商品「清涼飲料」とは、製造者、品質、原材料、流通系統等が全く相違するものであり、また、本件商標の役務「デザインの考案」の提供と、申立人の商品「清涼飲料」の製造・販売とが同一業者によって行われることは極めてまれである。しかも、本件商標と引用商標とは、図形部分のみならず、その欧文字の語尾においても「s」の有無の差異を有するものであるから、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合、引用商標を直ちに連想又は想起するとは認められず、その商品及び役務が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
(2)本件商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な文字又は図形からなるものでなく、本件商標をその指定商品に使用することが社会公共の利益・一般道徳観念・取引秩序の維持に反するものとすべき事実は認められず、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められない。
また、本件商標と引用商標とは、上記差異に加えて、共に「妖精」の意味を有する英語「Sprite」に由来するものと認められ、本件商標の採択の意図が、必ずしも、申立人の使用に係る商標にあるものということができないから、これをその指定商品に使用した場合、不正の目的をもって使用をするものとはいえない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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