結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2000−30481(T2000−30481/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第3283759号商標(以下、「本件商標」という。)は、「経営診断士会」の漢字を横書きしてなり、平成5年6月30日に登録出願、第35類「経営の診断及び指導,商品の販売に関する情報の提供,財務書類の作成又は監査若しくは証明」を指定役務として、同9年4月18日に設定登録されたものである。
請求人は、「本件商標の登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び同第2号証を提出した。
(1)請求の理由
請求人は、本件商標の指定役務について調査したが、本件商標を継続して三年以上日本国内において被請求人「有限会社 テクニカ」により使用された事実を見出せない。
さらに被請求人以外の者が、被請求人から本件商標の指定役務について専用使用権または通常使用権の許諾を受けて、本件商標を本件審判請求前に継続して三年以上日本国内において使用した事実も認められない。
よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、登録を取り消されるべきである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第2号証の4を提出した。
答弁の理由
(1)現行商標法においては、旧商標法のような「利害関係ノアルコトヲ要ス」旨の明文はないが、これは利害関係を必要としないからという理由に基づいたものでないことは、当然の理であり、「訴えの利益なければ訴権なし」との民事訴訟法の原則を適用すれば、いいかえれば、不使用に基づく商標取消審判に於いては挙証責任の転換に伴う乱訴の防止、利益なければ訴権なしとの民事訴訟法上の原則に照らしてみても、当然に請求人は本件商標が取り消される事により法律上の利益を有しなければならない。
然るに請求人は何等この点につき言及し、立証するところがないので、本件請求は審決をもって却下されるべきものである。
(2)請求人は、本件商標は、専用使用権者若しくは通常使用権の設定登録もないと述べているが、通常使用権は、必ずしも登録原簿に設定登録をしなくても、その効力を失うものでないし、登録名義人有限会社テクニカの代表取締役和田正記及び取締役和田英次は、経営診断士会の役員であり、両者を通じて、経営診断士会に通常使用権を与えている。
なお、登録名義人有限会社テクニカは、平成8年4月16日に社名を有限会社プロテックに改称しており、平成12年8月11日に登録名義人の表示変更登録申請書を提出している(乙第1号証)。
そして、その通常使用権者がその指定役務について使用している事実を立証するものとして、乙第2号証の1ないし乙第2号証の4を提出する。
乙第2号証の1は、有限会社プロテックと経営診断士会の会長である大村喜一とが平成10年6月1日に締結した使用権設定契約書である。
乙第2号証の2は、経営診断士会の役員当の活動状況を示す記録誌であり、乙第2号証の3は、現在の経営診断士会の会員名簿である。
また、乙第2号証の4は、経営診断士会の会則であり、その会則にはマーク図とその下部に「経営診断士会」と横書きに記載されている。
以上の事実から、使用している事実に容疑の余地はないから、本件商標について、商標法第50条第1項の規定に該当しない。
(1)当事者間に利害関係についての争いがあるので、先ず、この点について判断する。
被請求人は、「請求人は本件商標が取り消される事により法律上の利益を有しない」旨述べているが、不使用に基づく取消審判の制度の趣旨に照らして、権利の乱用が明らかな場合を除いて、何人にも請求の利益は認められるべきであるから、請求人に請求の利益があるものというべきである。
(2)そこで、本案に入って判断する。
被請求人「登録名義人有限会社テクニカ」は、平成12年8月11日付で「改称による登録名義人の表示変更登録申請書」を提出し、「有限会社プロテック」として同9月6日に登録されていることが、乙第1号証及び当庁備え付けの登録原簿において認められる。
そこで、被請求人の提出に係る乙第2号証の1ないし乙第2号証の4の各書証について検討するに、乙第2号証の1は、有限会社プロテックと経営診断士会の会長である大村喜一とが平成10年6月1日に締結した商標の使用権設定契約書であることが認められ、その内容として、使用地域、使用期間、金額、支払日、支払場所等を定めたものであることが認められる。
また、乙第2号証の4は、経営診断士会の会則であり、その会則には第三条「目的」及び第4条「業務」として、本件商標の指定役務中の「経営の診断及び指導」を行う旨記載されており、さらに、平成10年6月1日から実施することが記載されており、その表紙には下段に本件商標「経営診断士会」の文字か横書きされている。
なお、乙第2号証の2は、経営診断士会の役員等の活動状況を示す記録誌であり、乙第2号証の3は、現在の経営診断士会の会員名簿であるが、これらは、商標の使用を示すものでないから採用しない。
してみれば、本件商標は、被請求人「有限会社プロテック」から本件商標の指定役務中の「経営の診断及び指導」について通常使用権の許諾を受けて、本件商標を本件審判請求前に継続して三年以上日本国内において、請求外「経営診断士会」が使用したものと容易に推認でき、これを覆すに足りる事実はない。
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に該当しないから、登録を取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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