Trademark Appeal Case
へぎそばの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第20980号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、標準文字により「へぎそば」の文字を横書きしてなり、第42類「そばの提供」を指定役務として、平成10年4月6日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、『本願商標は、そばのつなぎに布海苔を使用したそば切りを「へぎ」と呼ばれる木箱に盛り付けられることで知られる新潟県の「へぎそば」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これをその指定役務に使用するときは、単に役務の質(提供の用に供するもの)を表示するにすぎず、自他役務の識別力を有するものとは認めることができない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。』旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「へぎそば」の文字を横書きしてなるところ、指定役務との関係では、これよりは、「そばのつなぎに海藻海苔(ふのり)を使用し、木箱に盛り付けられたそばの提供」の意味合いを有するものである。
そして、例えば、1989年10月26日付け日経流通新聞の7頁に『馬鈴薯使った高原料理、地酒の後は小千谷そば(この店持ち味)』の見出しで、『・・・・・小千谷そばは、つなぎに海草のふのりを使っており、歯ごたえがあってツルリとしたのどごしが特徴。独特の「へぎ」という木の器に盛ったへぎそばは一人前七百円だが、二人前、三人前、五人前という盛りがあって、グループ客に好評。・・・・・』の記事が掲載されている。
同じく、1991年11月28日付け日経流通新聞の15頁『ユニークな創作料理の店、越後の銘酒がズラリ(この店持ち味)』の見出しで、『・・・・・東京・新宿二丁目の「へぎそば昆(こん)」は、越後銘酒と越後料理を看板にうたった店。」・・・・・店名のへぎそばが名物で、「へぎ」という長方形の木の器に五人前ほど盛り付けたざるそばだ。そばは、そうめん風の手打ちで、つなぎにふのり(海草)を使用、滑らかで腰がある。
一人前八百円でグループなどに人気。・・・・・』の記事が掲載されている。
同じく、1996年3月14日付け日経流通新聞の17頁に『長岡小嶋屋が東京進出、伊勢丹府中店で「へぎそば。』の見出しで、『日本そば店を展開する長岡小嶋屋(新潟県長岡市、山田秀郎社長)は四月三日、新規開店の伊勢丹府中店にテナント出店する。東京名物「深大寺そば」のおひざ元にある府中市で新潟独特の「へぎそば」を売り込む。東京出店は、これが初めて。
伊勢丹府中店は売り場面積三万二千四百平方メートルの大型店。長岡小嶋屋は九階の飲食フロアに出店する。信州そばの流れをくむ「深大寺そば」に対抗して飲食フロアの独自性を強調したい伊勢丹の要請で実現した。面積は約百平方メートルで、客席は四十六。海藻(ふのり)をつなぎに使った「へぎそば」を中心に、「ミニ天丼(どん)・ミニざる」などセットメニューを提供する。・・・・・』の記事が掲載されている。
上記のことからも、前記の認定が十分裏付けられるところである。
そうすると、「へぎそば」の文字よりなる本願商標は、「へぎ」という「木箱」に、「そば」は、「つなぎに海藻(ふのり)海苔を使用したそば」の意味合いの語として容易に理解し、把握するというを相当とする。
してみると、本願商標をその指定役務「そばの提供」に使用しても、前記の事実より、これに接する取引者、需要者をして、「そばのつなぎに海藻海苔(ふのり)を使用し、木箱に盛り付けられたそばの提供」を理解、認識させるに止まり、単に役務の質(提供の用に供するもの)を表示するにすぎないものと認識せしめるものである
請求人は、品質の向上維持は勿論のことPRなども共同して行っており、請求人の商標としての評価が得られるよう努力している旨主張するが、上記のように、小千谷市以外においても多数のところで提供されているものであるから、前示のように判断するを相当とする。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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