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Trademark Appeal Case

著名姓と結合商標の混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第18905号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1.のとおりの構成よりなり、第18類「皮革,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」を指定商品として、平成9年7月3日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、その構成中に、イタリアのデザイナ一『Giorgio Armani』が商品『被服・靴・バッグ』等に使用して著名な商標『ARMANI』の文字を有するものであるから、これを本願指定商品について使用する場合、あたかもそれが上記の者の業務に係る商品又はその者と何らかの関係がある者の商品であるかの如く、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。

3 請求人の主張の要点

「ARMANI」の文字を含む商標が登録を得ており、又は「GIORGIO ARMANI」から異議申立を受けたがその異議は退けられ登録となっている。

また、「ARMANI」と同様に、「CALVIN」の文字を含む商標について「CALVIN KLEIN」から異議申立を受けたがその異議は退けられている。同じく、「VALENTINO」の文字を含む商標について「VALENTINO GARAVANI」から異議申立を受けたがその異議は退けられている。このように、二単語の名前で一般市場で知られている名前の一方を強調するのは適当でない。

4 当審の判断

(1)「GIORGIO ARMANI」及び「ARMANI」などの商標の著名性について

別掲2.に示す事実関係を総合すると、「GIORGIO ARMANI」はイタリアの服飾デザイナーであり、「ARMANI」、「アルマーニ」とも略称され、また同人のデザインした商品は、「紳士服、婦人服、ジャケット、ネクタイ、帽子、革製バッグ、革小物、ベルト、靴、香水」など広範囲に及び、これらの商品はファッション関連商品ということができる。そして、これらの商品は、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジョ・アルマーニ」、「ジョルジオ アルマーニ」の各文字からなる商標(ブランド)(以下「ARMANI」の商標という。)を使用した商品として紹介され、わが国においては、遅くとも本願商標の出願時までには、これらの商品の取引者、需要者の間において広く認識され、その状態は現在も継続しているものと認められる。

また、1990年株式会社研究社発行「英和商品名辞典」「Giorgio Armani(ジョルジョアルマーニ)」の項の「・・・近年、価格帯を少し低めに設定したブランドEmporio Armaniを市場化しており人気を得ている。」との記載、1988年11月24日株式会社マガジンハウス発行「hanako」における「憧憬のアルマーニ」の掲載記事、「一歩手前の人へ。普及版デフュージョンブランド、エンポリオ。」の見出しのもと「ジョルジオ アルマーニが大人のステイタスだとしたら、エンポリオはその一歩手前の若者たちのために作られたデフュージョン(普及版)ライン。エンポリオ=市場の名のとおり、幅広いアイテム(スポーツウェアからイブニングまで)を手頃な価格で提供。・・・」との記事、工業所有権情報館備え付け「外国周知商標(伊編)」、「外国ブランド権利者名簿」によれば、「GIORGIO ARMANI」のほかに、デフュージョンブランド(普及版ブランド)として、「EMPORIO ARMANI」のブランドを、「ジョルジョ アルマーニ ジャパン株式会社」が、「ブラウス、コート、パンツ、ジーンズ、ブローチ、帽子、シューズ、バッグ」等の商品について使用し、これも取引者、需要者の間に広く知られているものと認められる。

(2)商品の出所の混同について

本願商標は、別掲1.のとおり、「STEFANO ARMANI」の文字の中央上部に白抜きの「a」の文字を書してなるものである。そして、その構成中の「STEFANO ARMANI」の文字はその全体が13文字であり、これより生ずる「ステファノアルマーニ」の称呼も長音を含めて9音であり、商標としてもまた称呼としてもやや冗長なものといえる。さらに、その全体の「STEFANO ARMANI」が、一般に親しまれた特定の熟語を表すものであるとか、特定の人名を表すものとして知られているとかの事情は認められない。

一方、前認定のとおり「ARMANI」の商標は、ファッション関連商品について取引者、需要者の間において広く認識されているものであり、また、そのデフュージョンブランドとして「EMPORIO ARMANI」を使用し、これもまた広く知られているものであること、「GIORGIO ARMANI」、「ジョルジオ・アルマーニ」は、イタリアの服飾デザイナーとして著名であり、「アルマーニ」とも略称されていること、本願商標の指定商品は、「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ」等のファッション関連商品といえるものであることよりすれば、本願商標がこれらの商品に使用された場合には、取引者、需要者は、前記著名な「GIORGIO ARMANI」の商標に関連する別ブランドであるのではないかなどと連想、想起し、その商品が「ジョルジオアルマーニ」又は同人と組織的、経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるといわなければならない。

そして、この混同を生ずるおそれは、本願商標登録出願時から現在においても継続しているものと認められる。

(3)請求人の主張について

「ARMANI」や「アルマーニ」の文字を含む商標が他に存在するとしても、それらの商標と本願商標とは、その構成が相違するし、たとえ同一であったとしても、登録適格の判断時点が異なるものであり、事案を異にするものである。さらに、それらの商標が「ジョルジオ アルマーニ ジャパン株式会社」によって使用される「ARMANIの商標」と明確に区別されていると認めるに足りる証拠はなく、むしろ、上記認定のとおり、「ARMANIの商標」と何らかの関連性のあるものと誤解している可能性も否定できないというべきである。

また、請求人は、二単語の名前の商標のどちらか一方を強調するのは適当でないと主張する。

しかし、本願商標は、これを構成する文字全体をもって特定のデザイナーの氏名として周知であるなどの事情は認められないものであり、むしろ、「ARMANIの商標」と何らかの関連性のあるものと認識されること、上記認定のとおりである。

そうしてみると、請求人の主張は根拠のないものであって、いずれも採用できない。

(4)結び

以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものであるから、同様の理由により拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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