Trademark Appeal Case
称呼の近似音の類似性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第8024号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第9類、第35類、第36類、第37類、第38類及び第42類に属する願書に記載のとおりの商品、役務を指定商品、指定役務として、平成9年5月28日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品、指定役務については、同11年1月27日付け手続補正書により、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」と補正されたものである。
2.引用商標
原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第914524号商標(以下、「引用A商標」という。)は、「BELTEK」の文字を書してなり、昭和41年9月26日登録出願、第11類「電気通信機械器具」を指定商品として、同46年7月31日に設定登録され、その後、同56年9月30日、平成3年12月24日に商標権存続期間の更新登録がなされたものであって、現に有効に存続しているものである。
同登録第937700号商標(以下、「引用B商標」という。)は、「ベルテック」の文字を書してなり、昭和41年9月26日登録出願、第11類「電気通信機械器具」を指定商品として、同46年11月27日に設定登録され、その後、同56年12月25日、平成4年1月29日に商標権存続期間の更新登録がなされたものであって、現に有効に存続しているものである。
同登録第2335501号商標(以下、「引用C商標」という。)は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、昭和62年4月10日登録出願、第11類「球類および照明器具、電池、電気磁気測定器、電線、ケ―ブル、民生用電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」を指定商品として、平成3年9月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3.当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、「VeriTec」の欧文字を書してなるところ、該文字は何らの事物・事柄等を想起させることのない造語と認められるものであるから、これに接する需要者は、我が国において最も一般に親しまれている英語風の読み方による称呼をもって取引に資する場合が少なくないのが実情である。
そうすると、本願商標は、これを「ヴェリテック」と読み、その称呼をもって取引に資されるといえるものである。
しかしながら、前記称呼中の「ヴェ」の音は、通常使用する日本語の発音にはない音であり、正確には発音され難く、むしろ古来より日本語に存在し日本人にとってなじみ深い近似した音である「ベ」に置き換えて発音される場合が少なくないことから、本願商標は、「ベリテック」と称呼して取引にあたることも決して少なくないというのが相当である。
そうとすれば、本願商標からは、「ヴェリテック」の称呼を生ずるほか、「ベリテック」の称呼をも生ずるといわなければならないものである。
他方、引用A商標及び同B商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、各構成文字は、特定の意味を表さない造語であって、これより「ベルテック」の称呼を生ずるとみるのが自然なものである。また、引用C商標は、別掲のとおり、図形とその図形内に白抜きで「BELTEK」の文字を配する構成よりなるところ、これらを常に一体不可分のものとしてのみ把握しなければならない特別の理由が存するものとも認められないものであるから、その構成文字より生ずると認められる「ベルテック」の称呼をもって取引にあたるものというべきである。
したがって、引用各商標は、いずれも「ベルテック」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標より生ずると認められる「ベリテック」の称呼と引用各商標より生ずる「ベルテック」の称呼とを比較するに、両称呼は、ともに5音構成よりなるところ、第1音「ベ」、第3音以下「テック」を共通にし、異なるのは第2音の「リ」と「ル」である。
そして、該差異音「リ」と「ル」は、50音図の同行音に属する近似音であるばかりでなく、その差異が比較的聴取され難い中間部に位置すること、さらに、後続する「テ」が促音を伴いアクセントがかかるため、これに比し差異音が明瞭には聴別され難いことから、該差異が両称呼全体に及ぼす影響は大きなものとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が相近似し、これらを互いに聞き誤るおそれがあるものと認められる。
しかして、両者が特定の意味を表さない造語であることと相俟って、その称呼において、判然とは区別し難いものといわざるを得ないものである。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、外観において相違するとしても、称呼上相紛らわしい類似の商標といわなければならず、かつ、本願商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と類似するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、原査定は、これを取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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